阪神競馬場の特徴とデータ傾向

▼本日は、阪神競馬場について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。

まず、結論から書いていきます↓


・阪神競馬場は、4大競馬場の中では、最も差しが決まりやすい競馬場である

・また、4大競馬場の中では、最も外枠が不利になりにくいコースでもある

・競馬は基本的に、内枠・先行馬が有利だが、阪神競馬場に関しては、外枠・差し馬でも戦えるコース

・阪神競馬場で最も勝ち星が多い騎手は、川田騎手。単勝回収率が高いのは、北村友一騎手。



ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。



▼阪神競馬場は、4大競馬場の中で、最も「外枠」と「差し馬」が活躍しやすいコースです。

基本的に競馬というのは、内枠と先行馬が圧倒的に有利なんですが、阪神コースに関しては、2006年に改修工事がされてから、アウトコースが不利にならないように生まれ変わりました。

そのため、阪神コースは、最も枠順による有利不利が少ない競馬場と言えます。



▼とは言え、それはあくまでも、他の4大競馬場と比較した場合の話であり、単純に内枠と外枠を比較すると、阪神競馬場でもやはり内枠が有利になります。

では、具体的なデータを見てみましょう。


阪神競馬場・枠順データ(芝のレース。連対率)】2010~2023年

17.0%
17.3%
16.9%
18.0%
15.3%
16.5%
15.2%
14.8%
15.1%
14.6%
14.1%
12.5%
12.1%
11.8%
10.0%
10.7%
9.0%
12.4%

(※上から1~18番枠)



はい。
過去10年以上の阪神競馬場での芝のレースを、枠順別に分析すると、連対率は上記のようになります。



他の競馬場と比べると、外枠が不利な状況は、やや改善されていますが、それでも内枠有利が見て取れます。

阪神競馬場では、外枠不利が大分、改善されているんだけれども、それでも円形のコースを走る競技なので、最短距離を走れる内枠が有利になりやすい。

これは芝のレースでは、仕方のない部分ですね。

芝のレースでは、新潟の直線1000m以外は、内枠が有利になるわけです。(直線1000mだけは、外枠有利です)



▼ただ、阪神コースの場合、ある程度、強い馬なら外枠でも活躍できます。

阪神コースの基本レイアウトは、外枠が不利にならないように作られているので、能力の高い馬なら外枠でも戦えるわけです。

なので、人気馬から軸馬を選ぶ場合は、「外枠の人気馬」でも選んでいける。

中山競馬場などでは、外枠の人気馬は不安がありますが、阪神競馬場では外枠の人気馬でも、軸馬候補になるわけですね。


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阪神競馬場の攻略法

▼ということで、阪神競馬場の特徴について、次の解説をしていきましょう。

では次に、阪神競馬場の「脚質別データ」を見てみましょう。


阪神競馬場・脚質別データ】2010~2023年

逃げ馬→勝率17%・単勝回収率209%
先行馬→勝率13%・単勝回収率109%
差し馬→勝率5%・単勝回収率57%
追い込み馬→勝率2%・単勝回収率23%


はい。
他の競馬場と比べると、差し馬でもそこそこ頑張っていますが、やはり逃げ馬と先行馬が有利な結果となっています。

競馬というのは、どんなコースであっても、前に行ける馬が圧倒的に有利なので、データを取ると、このような結果になるわけですね。



▼それでも、阪神コースの場合は、差し馬が活躍しやすいデータ傾向になっています。

特に、芝のレースの場合は、差し馬が活躍しやすい。

阪神の芝コースは、外から差してくる形になりやすいので、「外枠の差し馬」も狙って行けることになります。

阪神競馬場以外のコースでは、外枠の差し馬は、基本的には狙えません。



ただ、阪神競馬場のダートコースの場合は、逃げ馬と先行馬が圧倒的に有利になります。

阪神ダートは、差し・追い込みがかなり厳しいコースになっています。

阪神のダートレースを購入する場合は、逃げ馬と先行馬を中心に馬券を構成することをおすすめします。



▼あと、阪神競馬場では、最後の直線での末脚勝負になるケースが多いので、上がり3ハロンのタイムが速い馬を狙っていくことが有効です。

データ分析すると、上がり3ハロンのタイムが1位の馬は、単勝回収率299%・複勝回収率214%と、圧倒的な好成績になっています。

阪神コースは、軽快な先行力だけでなく、しっかりとした末脚がないと活躍しにくいコースと言えますね。



▼他の競馬場では、先行力があるだけで強力な武器になるんですが、阪神競馬場では、最後の直線でのスピードが重要になる。

なので、強力な差し馬で、前走を他の競馬場で負けて、今回、阪神競馬場に替わった場合は、絶好の狙い目となるわけです。

このような差し馬を見つけたら、積極的に馬券に組み入れていきたいですね。



▼▼では、上がり3ハロンについて、具体的なデータを見てみましょう。


阪神競馬場。上がり3ハロン順位データ】2010~2024年

上がり3ハロン1位→単勝回収率297%・複勝回収率212%
上がり3ハロン2位→単勝回収率180%・複勝回収率174%
上がり3ハロン3位→単勝回収率133%・複勝回収率152%
上がり3ハロン6位以下→単勝回収率16%・複勝回収率27%



はい。
阪神競馬場における、上がり3ハロンの順位と回収率の関係をまとめると、上記のようになります。



▼このデータを見れば一目瞭然ですが、そのレースでの上がり3ハロンの順位が上になればなるほど、回収率が高くなります

これはどの競馬場でも同じような傾向になりますが、阪神競馬場では、特にその傾向が顕著です。

上述した通り、「阪神競馬場では、上がり3ハロンのタイムが速い馬を狙う」というのが基本戦略になります。



▼上がり3ハロンが速い馬というのは、末脚がしっかりした、差し馬・追い込み馬であることが多い。

なので、阪神コースでは、差し馬・追い込み馬でも狙えるということになるわけです。

これはコース形態による特徴で、他の中央4場の競馬場とは、少し違った傾向になります。



▼阪神競馬場で、上がり3ハロンが6位以下の馬の成績を見ると、単勝回収率16%・複勝回収率27%となっており、ひどい成績です。

阪神競馬場では、ゴール前の加速、瞬発力が求められるので、上がり3ハロンが遅い馬は、回収率が下がってしまうわけですね。

最後の600メートルで速い脚が使えるかどうかが、阪神コースで好走するための条件になります。



▼では次に、「阪神競馬場でのダートコースの脚質別データ」を見てみましょう。


阪神競馬場・脚質別データ(ダート)】2010~2024年

逃げ馬→勝率18%・単勝回収率192%
先行馬→勝率15%・単勝回収率128%
差し馬→勝率4%・単勝回収率47%
追い込み馬→勝率1%・単勝回収率17%


はい。
先ほどは、芝とダートが混在したデータを紹介しましたが、今回はダートに限定したデータになります。



▼このデータを見るとわかりますが、阪神競馬場のダートレースでは、明らかに逃げ馬と先行馬の回収率が高くなっています。

その分、差し馬と追い込み馬の回収率が下がっています。

阪神競馬場は、芝のレースでは差し馬でも通用するんですが、ダートになると差し馬はかなり厳しくなる。追い込み馬はほとんど壊滅状態です。

なので、阪神のダートレースを狙う場合は、逃げ馬と先行馬を狙っていくのが基本戦略になるわけですね。


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