▼本日は、三連単について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・三連単の買い方の基本は、「三連単1着固定。相手5頭(20点)」
・三連単は、買い目点数が多くなりやすいので、1着固定で買い目点数を減らすのが基本。
・三連単マルチは、1着固定と比べると、買い目点数が3倍に増えてしまうし、三連複を買った方が控除率的にお得なので、基本的には狙わない。
・三連単1着固定の軸馬は、単勝期待値が高い馬を選ばなければならないので、逃げ馬や先行馬が望ましい。
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼三連単とは、1着2着3着を順番通りに当てる馬券です。
中央競馬では、最も難しい馬券種であり、最も配当が高い馬券種でもあります。
(WIN5は除く)
▼この三連単は、自由度が極めて高い分、買い方にも無数にバリエーションがあります。
その中でも、オーソドックスな買い方としては、
・三連単。1着固定。相手5頭(20点)
このような形になるでしょうか。
▼まず、三連単の基本は、「1着固定」
1着の欄に、1頭の馬を固定してしまう戦略が基本になります。
この買い方が最もシンプルであり、買い目点数を増やしすぎないための買い方でもあります。
▼「三連単マルチ」という形にすれば、軸馬が1~3着のどこに入っても的中の可能性がありますが、マルチは非常に買い目点数が増えてしまうのがデメリットです。
例えば、
・三連単。軸1頭マルチ。相手5頭(60点)
このように、先程の1着固定と比べると、買い目点数が3倍にも増えてしまっています。
▼買い目点数を増やすと、的中率が上がりますが、いつも的中するわけではない。
買い目点数を増やした分、ハズレの時のダメージが増えるわけです。
上述した買い方で言えば、不的中のダメージは3倍になります。
▼競馬においては、回収率が最も重要な指標であり、的中率は意外とないがしろにされがちです。
ですが、特に三連単のような買い目点数が多い馬券種の場合、少しでも的中率が下がると、資金の減少が激しくなってしまうわけです。
▼先程の、「1着固定」と「軸1頭マルチ」を比べると、前者は不的中でも2,000円のダメージしかありませんが、後者は6,000円のダメージが発生します。
ケタを上げれば、2万円と6万円の違いがあるわけです。
▼なので、三連単のリスクを下げるためには、できるだけ買い目点数を絞りたい。
そのための基本的な買い方として、「1着固定(1着づけ)」があるわけです。
「2着固定(2着づけ)」や「3着固定(3着づけ)」でもいいんですが、これはデータ分析がかなり面倒なので、1着固定の方がシンプルかと。
▼話を戻しましょう。
1着固定の軸馬は、単勝期待値が高い馬を選びます。
単勝期待値が高い馬は、そのまま単勝馬券を購入しても回収率が高くなりますが、三連単にしてヒモを絞り込むことで、期待値を最大にすることが可能です。
▼プロ馬券師でも、三連単の1着固定を使っている人は多いです。
それだけ期待値分析がしやすく、回収率を高めやすい買い方であると言えますね。
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三連単の軸馬の選び方
▼三連単の買い方についての考察を続けます。
先程の続き。
三連単の1着固定では、単勝期待値の高い馬を1着欄にセットする。
単勝期待値が高い馬というのは、データ分析で様々な条件を導き出すことができますが、例えば「逃げ馬」などは、単勝期待値が高くなりやすいです。
▼逃げ馬は、単勝期待値が高く、複勝期待値が低くなりやすい。
なぜかというと、逃げ馬は自分の形になれば強いわけですが、絡まれると非常に弱いからです。
つまり、勝つか惨敗か。両極端な結果になりやすい。
1着か、4着以下か、という戦績になりやすいので、複勝回収率が下がるわけですね。
▼なので、このような逃げ馬は、三連単の1着固定に向いていると言える。
逆に、逃げ馬を三連複の軸馬にしても、思ったように回収率が上がらなかったりするわけです。
▼あと、三連単の1着固定を考える上で、「騎手」も重要になります。
騎手によっては、1着が多い騎手とか、2~3着が多い騎手がいるからです。
▼例えば、福永祐一騎手などは、2~3着が多い騎手と言える。
特に、重賞レースではその傾向が顕著です。
このようなタイプの福永騎手を、三連単の1着固定にするとどうなるか?
当然、回収率は下がることになります。
▼ルメール騎手は、単勝回収率も複勝回収率も高いので、三連単の1着固定でも、三連複の軸馬でも、どちらでも利益を出しやすくなります。
ただ、騎手の回収率傾向というのはその時期によって大きく変わるので、今後、ルメール騎手の回収率が下がることも考えられます。
まあ、今のところは、「ルメール騎手の三連単1着固定」は、効果的な戦略になっています。
▼あとは、Mデムーロ騎手も、重賞レースでの単勝回収率が非常に高いです。
一時期はルメール騎手を上回る回収率でしたが、2018年からやや下降傾向にあります。
▼それから、池添謙一騎手。
彼も重賞レースでの単勝回収率が高い騎手です。
大きなレースに非常に強く、三連単の1着固定に向いています。
2017年からの成績は、単勝回収率120%・複勝回収率46%という感じで、明らかに、勝ちに行く騎乗をする騎手と言えますね。
▼▼このように、三連単で回収率を高めるためには、単勝期待値の高い騎手や、単勝期待値の高い脚質の馬を、1着固定の欄に入れることが重要です。
1着固定は、軸1頭マルチより、的中率は3分の1程度と大きく下がりますが、1着固定にした馬の単勝期待値が高ければ、長期的には高い回収率を期待できる買い方になります。
▼三連単は、すべての馬券種の中で、最も詳細にカスタマイズできる馬券種です。
例えば、単勝馬券であれば、「馬単1着固定、2着総流し」と同じ意味合いになります。
なので、単勝よりも馬単の方がカスタマイズできる馬券種になります。
▼細かくカスタムできるということは、期待値が高い馬券だけをピンポイントで狙うことができるということです。
したがって、難しい馬券種になればなるほど、馬券の腕の差が出るということになるわけです。
▼そう考えると、最も難しい馬券である三連単は、最も腕の差が出る馬券とも言える。
プロ馬券師には、三連単で勝負している人も多いですが、これは三連単は腕のある人には強力な武器になるからです。
▼そのように考えると、「WIN5」は一番当てるのが難しい馬券になりますが、WIN5は的中確率が低すぎて、逆に腕の差が出ない馬券種と言えます。
還元率も70%と最も低く、WIN5は馬券というよりも、どちらかというと宝くじに近い印象です。
当ブログでは、WIN5はあまり推奨していません。
▼さて、それでは三連単の具体的な買い方について見てみましょう。
私が実際に三連単を購入して、的中したレースになります。
▼まず、2019年の鳴尾記念。
このレースは、短期免許で来日し、大暴れしていたレーン騎手のメールドグラースが1番人気。
レース特性としては、別定戦で9頭立て。
波乱の要素は少なく、素直に1番人気のメールドグラースを軸にできるレースでした。
▼通常、9頭立てだと、期待値の分散が少なく、なかなか利益を出すのが難しいです。
しかし三連単なら、買い目を絞り込むことで、合成オッズを引き上げて利益を出すことが可能になります。
最近増えている少頭数のレースでは、三連単が有効な武器になりますね。
▼具体的な買い目としては、1番人気のメールドグラースを1着固定。
相手は中穴馬をセットしました。
人気で見ると、「1番人気を1着固定⇒4.5.7.8番人気へ流し(12点買い)」
という形で勝負しました。
▼結果は、大きな波乱はなく、1番人気のメールドグラースが完勝。
2着に5番人気、3着に4番人気、という決着になり、三連単は11410円。万馬券でした。
三連単にしてはおとなしい配当になりましたが、12点買いまで絞り込んでいたので、10倍ほどの払戻金になり、利益は十分でした。
▼▼では次に、「3連単の買い方のポイント」を考えてみましょう。
【3連単を購入する際のコツ】
・3連単の基本は、期待値の高い馬を1着固定
・3連単で勝負するなら、競馬資金は50万円くらいは用意したい
・3連単マルチは、荒れるレースでのみ採用する
・3連単軸2頭マルチは、3連複軸2頭流しと同じなので、控除率を考えると3連複でよい
・3連単のレース選びとしては、中央開催・別定戦・頭数10~14頭、あたりの条件が勝負しやすい
・断然人気馬の3連単1着固定は、できるだけ避ける
はい。
この辺を意識して3連単を購入していくと、うまく行きやすいと思います。
▼まず、「三連単の基本は、期待値の高い馬を1着固定」
先ほども解説した通りですが、3連単の基本は、単勝期待値の高い馬を1着づけにすることです。
単勝期待値の高い馬は、単勝馬券でも利益を出すことができますが、単勝馬券はヒモの選別ができないので、単勝より3連単1着固定の方が、長期回収率を上げやすくなります。
▼データ分析などで、単勝期待値の高い馬を発見したら、狙うは、単勝か馬単1着固定か3連単1着固定、ということになります。
難しい馬券ほど、腕があれば回収率を高めることができるので、3連単1着固定が最も利益を出しやすいということになるわけです。
▼ちなみに、単勝期待値が高い馬は、1着固定にこそ魅力があるのであって、これをマルチにしてしまうと、期待値が下がります。
マルチというのは、単勝期待値が高い馬の2着固定と3着固定まで購入することになってしまうので、論理的なつじつまが合わなくなります。
したがって、単勝期待値が高い馬を発見した時の基本戦略は、3連単1着固定になります。
▼では次に、「3連単で勝負するなら、競馬資金は50万円くらいは用意したい」
3連単は、すべての馬券種の中で、ダントツで買い目点数が多い馬券種になります。
フルゲート18頭の場合、3連単の総買い目点数は、なんと4896通りもあるわけです。
この中で、当たり馬券はたった1つです。
だからこそ、3連単は難しく、的中率が低いわけですね。
▼的中率が低いという事は、ある程度の「連敗」を覚悟しておかなければならない。
3連単は、他の馬券種と比べて、1レースあたりの購入金額も大きくなりがちです。
3連単で、的中率を20~30%くらいにしようと思ったら、1レースに2万円くらいは購入しなければならない。
(1点100円の場合)
1レースに2万円購入して、5連敗したら、マイナス10万円になります。
競馬資金をしっかり用意していない人は、もうこの時点で退場することになるでしょう。
したがって、3連単で勝負するなら、競馬資金は、最低50万円くらいは用意しておきたいところです。
そんなにお金を用意できない人は、無理に3連単で勝負するより、3連複などに変更した方が、うまく行きやすいと思います。
▼▼では次に、「3連単マルチは、荒れるレースでのみ採用する」
3連単マルチは、3連単1着固定と違って、軸馬が2~3着に負けても的中の可能性が残される買い方になります。
的中率が高くなるので、3連単マルチを好む競馬ファンも多いわけですが、3連単マルチは、しっかり考えてから参戦しないと、火傷しやすい買い方になります。
▼先ほども少し書きましたが、3連単1着固定から、3連単マルチに変更すると、買い目点数は3倍に増加してしまいます。
「3連単1着固定・相手8頭」で購入しようとすると、5,600円(56点買い)になりますが、これをマルチにしようとすると、16,800円(168点買い)まで増加してしまうわけです。
▼買い目点数が増えると、合成オッズが下がります。
合成オッズが下がると、回収率も下がり、利益が出にくくなるわけです。
なので、的中率を求めて、なんとなく3連単マルチを導入するのはやめた方が良いですね。
▼3連単マルチを活用できる条件としては、「荒れるレース」が挙げられます。
軸にした人気馬が、2~3着に負けて、人気薄が1着になりそうなレース。
このようなレース条件では、3連単マルチが威力を発揮します。
例えば、ハンデ戦・牝馬限定戦・裏開催・極端な距離のレースなどは、波乱になる確率が高くなるので、3連単マルチが有効になるケースが多いです。
逆に、少頭数の別定戦など、固そうなレースで3連単マルチを振り回しても、なかなか配当が乗ってこないので、買い目点数の多さがデメリットになってしまうため、3連単マルチは、荒れそうなレースで狙うのが基本になります。
▼では次に、「3連単軸2頭マルチは、3連複軸2頭流しと同じなので、控除率を考えると3連複でよい」
3連単軸2頭マルチと、3連複軸2頭流しは、意味合い的には全く同じになります。
どちらも2頭の軸馬が同時に3着以内に来て、ヒモも拾うことができれば的中ですね。
では、このような軸2頭の場合、3連単と3連複はどちらが有効なのか?
▼これは基本的には、馬券構成の中身が同じであれば、3連単より3連複の方が有利になります。
なぜかと言うと、控除率が違うからです。
3連単の控除率は27.5%
3連複の控除率は25%
2.5%しか違いませんが、たった2.5%でも長期になると大きな差になっていきます。
▼なので、軸2頭の場合は、三連複の方がやや有利と言えますが、例外もあります。
それは、「1着に人気薄が入りそうな場合は、3連単の方が有利」という点です。
先ほども少し書きましたが、3連単マルチの最大のメリットは、波乱になった時に、配当が一気に上がることです。
この特性を考えると、「控除率では三連複が有利だが、荒れそうなレースだけは三連単マルチが有利」ということになるわけですね。