▼本日は、競馬の斤量について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・斤量は、軽ければ軽いほど有利。斤量が重くなると不利になる
・一般的には、「1キロ=1馬身=0.2秒」と言われ、1キロ違うと1馬身違うというのが定説
・ただ、馬券的には、斤量が重い馬の方が、勝率・連対率・複勝率が高く、信頼できる
・斤量57.5キロ以上の馬は強いというデータが出ている
・過去5年の重賞レースの結果では、斤量59.5キロ以上の馬は、単勝回収率がプラスになっており、斤量が重い馬の方が儲かるという結果になっている
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼競馬では必ず、「斤量」というものが定められています。
斤量とは、競走馬がレースに出走する時に背負う、負担重量のことです。
競馬新聞を見ると、馬名の隣に「57.0kg」とか「54.0kg」と書かれていますね。これが斤量です。
▼斤量とは、重りのことなので、斤量が重くなればなるほど、走りにくくなり、不利になります。
逆に、斤量が軽くなればなるほど、走りやすくなるので、有利になるわけですね。
斤量は、軽ければ軽いほど有利。まずはこれが基本になります。
▼競馬のレースを見ていると、騎手が落馬して、騎手が乗っていない「カラ馬」が、先頭でゴールしてしまうことがあります。
もちろん失格ですが、「騎手が乗っていないのに、先頭でゴールするなんてすごい!」と思う人もいるかと思います。
これは、ある意味当たり前で、騎手が落馬して馬上からいなくなると、斤量が大幅に減るので、馬としては圧倒的に走りやすいわけです。
斤量は、軽ければ軽いほど有利なんですね。
▼では、斤量はどれくらいの影響があるのか?
一般的には、「1キロ=1馬身=0.2秒」と言われます。
1キロ違うと、1馬身違う。
1キロ違うと、0.2秒違うということです。
そう考えると、斤量にはものすごく大きな影響力があることがわかります。
▼では、斤量が軽い馬だけを馬券購入していれば、簡単に儲かるのか?
これはちょっと話が違います。
競馬では、斤量が軽い馬の方が有利だけれども、斤量が軽い馬の方が強いわけではない。
ここは注意点になります。
▼確かに、「同じ能力の馬で比較すれば、斤量が軽い馬の方が絶対に有利」ということになります。
しかし、競馬のレースでは、基本的には「強い馬が重い斤量を背負う」ことになります。
なので、データ分析するとわかりますが、「斤量が重い馬の方が、勝率・連対率・複勝率が高く、信頼できる」ということになるわけですね。
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斤量が軽い馬は儲かるのか?
▼ということで、斤量による有利不利について、次の解説をしていきましょう。
先程の続き。
競馬では、斤量が軽い馬の方が有利だけれども、馬券的には、斤量が重い馬の方が信頼できる。
それはなぜかと言うと、斤量が重い馬は能力が高いので、好走確率も高いからです。
▼では、実際にデータを見てみましょう。
【重賞レース。斤量データ。連対率】2018~2023年
~49kg→4%
49.5~51kg→13%
51.5~53kg→13%
53.5~55kg→14%
55.5~57kg→13%
57.5~59kg→15%
59.5~→18%
はい。
過去5年間の重賞レースでの斤量別データは、上記のようになります。
▼このデータを見ればわかりますが、斤量が重くなるほど、連対率が高くなっています。
斤量が軽い馬の方が有利なのに、なぜ斤量が重い馬の方が、連対率が高くなるのか?
▼それは、「斤量・ハンデが重い馬の方が、強いから」ですね。
重い斤量を課せられる馬というのは、賞金を稼いでいる馬だったり、能力が高い馬ということになります。
なので、斤量が重い馬の方が、勝率や連対率などの好走確率は、高くなるわけですね。
▼確かに斤量は、馬の能力に影響を与え、走破時計にも影響を与えます。
しかし、いつも競馬を見ている人なら分かると思いますが、「斤量はそれほどレース結果に影響を与えない」ことが多いです。
「この馬は斤量59キロか。明らかに不利だな」と思っても、普通に馬券圏内に入ってくることが多々あります。
競走馬の馬体重は、500キロ前後もあり、斤量が1~2キロ増えたところで、それほど大きな影響はないことが多いわけです。
▼また、ゴール前で併せ馬の形になった場合などは、勝負根性で走ってしまうので、あまり斤量が関係なくなってしまうケースもあります。
もし競馬が、タイムトライアルであれば、斤量の影響はかなり大きくなると思いますが、競馬は馬同士がぶつかり合い、戦うレースなので、最後は勝負根性がものを言う。
そういう根性対決になれば、斤量はあまり意味がないものとなります。
そうすると、能力の高い馬が勝つことになる。つまり、斤量が重い馬が勝つことになるわけですね。
▼▼さてここまでは、重賞レースでの斤量データを見てきました。
この傾向は、重賞レース以外でも同じなのか?
ということで、全レース対象のデータも見てみましょう。
【全レース対象。斤量データ。連対率】2020~2024年
~49kg→15%
49.5~51kg→9%
51.5~53kg→11%
53.5~55kg→14%
55.5~57kg→15%
57.5~59kg→14%
59.5~→19%
はい。
過去5年間の全レースでの斤量別データは、上記のようになります。
▼このデータを見ると、斤量49キロ以下で少し誤差が出ていますが、それ以外は基本的に、「全レース対象でも、斤量が重ければ重いほど連対率が高い」という状況になっています。
これは上述した通り、斤量が重い馬の方が能力が高いので、連対率も高くなるわけです。
先程の、重賞レースのデータ傾向と同じですね。
▼全レース対象のデータを見ると、特に59.5キロ以上の重い斤量の馬の連対率が圧倒的に高いことが分かります。
斤量59.5キロ以上の馬は、かなり賞金を稼いで実績があったり、能力の高い馬が多いからですね。
確かに、斤量は軽ければ軽いほど有利なんだけれども、それ以上に馬の能力が連対率に大きな影響を与えるので、このようなデータ傾向になるわけです。
▼このような斤量のデータ傾向は、別定戦でもハンデ戦でも共通になります。
ハンデ戦では、強い馬に重いハンデが課せられる。
だからハンデ戦では、ハンデが重い馬は競馬ファンに嫌われる傾向にあるんですが、データを見ると、ハンデが重い馬の方が連対率が高く、信頼できるということになります。
▼このようなデータ傾向から、私なりに馬券の買い方を考えてみると、
「斤量が重い人気馬を軸馬にする。斤量が軽い人気薄をヒモに入れる」という戦略が有効であると考えます。
馬券の軸馬には、連対率が高く、信頼度が高い馬が最適。
そう考えると、斤量が重い人気馬は、軸馬に適していると言えます。
▼軸を人気馬にしたら、ヒモには人気薄を入れたい。
軸が人気馬で、ヒモも人気馬だと、合成オッズが下がってしまい、回収率が上がらなくなるからです。
そこで、ヒモに入れるのは、「斤量が軽い人気薄」になります。
人気薄の場合、能力が低いので、軽量のメリットがあった方が激走しやすい。
なのでヒモには、斤量やハンデが軽い馬が適していると考えられるわけですね。