▼本日は、夏競馬の牝馬データについて、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・ハイレベルなレースになればなるほど、夏競馬では牝馬の回収率が高くなる
・具体的には、7月8月の3勝クラス/オープン特別/G3。この場合、牝馬が狙い目になる
・逆に、新馬戦/未勝利戦/1勝クラス/2勝クラスでは、夏競馬であっても牝馬が特に強いというデータはない
・夏競馬のG3は、牝馬の単勝回収率がかなり高くなるので、単勝馬券や1着固定馬券で儲けやすい
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼中央競馬では、7月と8月だけ、「夏競馬」と呼ばれる特殊な開催になります。
夏競馬の間は、中央の4大競馬場(東京・中山・京都・阪神)がお休みとなり、すべてローカル競馬場での開催となります。
そしてこの夏競馬には、ある有名な格言があります。
それは、「夏は牝馬を狙え」というものです。
▼果たしてこの格言は本当か?
夏競馬で牝馬を買えば儲かるのか?
ということで本日は、夏競馬と牝馬の関係について、わかりやすく解説していきたいと思います。
▼まず具体的なデータを見てみましょう。
【7月8月の牡馬・牝馬別データ】2018~2023年
牡馬
勝率7%
連対率15%
複勝率23%
単勝回収率69%
複勝回収率70%
牝馬
勝率8%
連対率15%
複勝率22%
単勝回収率73%
複勝回収率75%
はい。
7月と8月に限定した、牡馬と牝馬の詳細なデータは上記のようになります。
▼このデータを見ると、牡馬も牝馬もほとんど変わらない成績であることがわかります。
回収率は、わずかに牝馬の方が高い印象ですが、それ以外の勝率や連対率は、ほとんど互角という状況です。
▼これだけ見ると、「なーんだ。夏競馬で牝馬が強いなんてガセネタじゃん」と思ってしまいがちですが、まだ結論を出すのは早すぎます。
通常、牝馬というのは、明らかに牡馬よりも成績が悪くなります。
基本的に、牝馬は牡馬より弱いので、それは当然なんですね。
▼しかし、7月と8月の夏競馬に限定すると、牡馬と牝馬は互角の成績になるわけです。
つまり、「通常は、牝馬は弱いが、夏競馬では牝馬は普通の強さになる」という感じですね。
馬券戦略としては、通常開催では牝馬より牡馬を優先的に狙った方が、儲かりやすい。
しかし夏競馬では、牡馬でも牝馬でも、どちらを狙っても同じくらいの成績になる。
という感じになりますね。
▼そしてこれは、全クラスを合算したデータなので、ここからフィルタリングしていくことによって、さらに夏競馬で牝馬が儲かる条件を抽出することができます。
記事後半では、さらに具体的な夏の牝馬についてのデータに言及していきたいと思います。
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夏競馬で牝馬が儲かる条件とは?
▼ということで、夏の牝馬について、次の解説をしていきましょう。
先程の続き。
通常開催では、牝馬は牡馬より弱いが、夏競馬では牝馬も互角の戦いができるようになる。
その理由は、
「牝馬の方が暑さに強いから」
「牝馬はフケ(発情期)の関係で、春より夏の方が調子が良くなるから」
「夏競馬は平坦コースが多く、牝馬の切れ味を活かしやすいから」
などが考えられます。
▼では次に、牝馬が夏競馬で儲かる条件について、さらに具体的に検証してみましょう。
ここでも具体的なデータを見ていきます。
【7月8月のクラス別・牝馬データ】2018~2023年
3勝クラス→単勝回収率96%
オープン特別→単勝回収率103%
G3→単勝回収率137%
はい。
夏競馬で牝馬の単勝回収率が高いクラスは、上記の通りです。
▼このデータが示すところは、「夏競馬でハイレベルなレースになると、牝馬の単勝回収率が高くなる」という部分です。
新馬戦/未勝利戦/1勝クラス/2勝クラスでは、夏競馬でも牝馬の回収率が高いという事はありません。
しかし、3勝クラス以上になると、一気に牝馬の単勝回収率が高くなります。
▼これはどういうことかと言うと、「夏競馬で、3勝クラス以上のハイレベルなレースになると、人気薄の牝馬が穴を開ける」ということです。
7月と8月以外の通常開催では、人気薄の牝馬は回収率が低くなります。
なので、中央競馬では、基本的には人気薄の牝馬は狙わない方が馬券成績が良くなるわけですが、夏競馬に限定すると、この傾向は一気に変わります。
▼夏競馬では、3勝クラス以上のハイレベルなレースにおいて、人気薄の牝馬の期待値が高くなります。
つまり、7月と8月の上級クラスのレースでは、人気薄の牝馬を馬券に絡めていくことによって、回収率を高め、利益を出すことが可能になるわけです。
特に、「夏競馬のG3」では、10番人気以下の牝馬が激走することが多く、狙い目となっています。
それと同時に、夏のG3では、1~5番人気の牝馬も回収率が高いため、夏の重賞レースでは、牝馬を中心に馬券を構成すると、儲かるわけですね。
▼▼夏の重賞レースは、ほとんどがG3ですが、そのG3で牝馬の単勝回収率が圧倒的に高い。
という事は、夏競馬で重賞レースを中心に馬券購入する人は、牝馬を狙っていくことで、回収率を高めることが可能になるわけです。
夏のG3で、牝馬の単勝回収率は137%。年度を少しズラしても、138%あたりに収束します。
なぜこんなに牝馬の回収率が高いのか?
▼それは、先ほども少し言及しましたが、「夏は人気薄の牝馬が穴を開けるから」です。
夏のG3では、人気薄の牝馬が勝つので、必然的に牝馬の単勝回収率が高くなるわけです。
夏のG3での牝馬の単勝平均配当は、1989円です。
これは、通常の水準と比べると、かなり高い配当になります。
▼では少し、具体的なデータも見ていきましょう。
【夏のG3。人気別の牝馬の単勝回収率】2018~2024年
90(%)
77
53
121
124
0
66
0
291
197
0
0
404
0
0
1493
0
0
(※上から1~18番人気)
はい。
夏のG3で、牝馬の単勝回収率を人気別に集計すると、上記のようになります。
▼このデータを見ると、9番人気から16番人気の間に、高い回収率の数値が点在しているのが分かります。
通常、中央競馬では、9番人気以下の馬は単勝回収率が低くなります。
しかしながら、夏のG3の牝馬は、9番人気以下の馬でも回収率が下がらない。
これは夏の牝馬の大きな特徴です。
▼夏の重賞レースでは、人気薄の牝馬が勝つケースが多々ある。
なので、穴党の人は、「夏の重賞レースで、人気薄の牝馬を1着固定」という戦略で、大きな配当を狙うことができます。
夏の重賞レースでは、人気薄の牝馬の単勝回収率が高いので、馬単や三連単の1着固定で、高配当をゲットできますね。
▼夏の重賞レースは、基本的に荒れやすいので、牡馬でも人気薄が勝つことが多いんですが、牝馬は特に人気薄が勝つケースが多いです。
夏競馬では、牝馬の調子が上がってくるケースが多いので、春までの成績がイマイチだった牝馬でも、夏になって急に変わることがある。
春までの成績がイマイチのため、人気を落とした牝馬が、夏競馬で激走するわけですね。
▼このように、夏競馬では牝馬の体調が上向いてくるので、特に重賞レースでは積極的に牝馬を狙っていくと、回収率が上がりやすくなります。
夏の重賞レースを購入する機会が多い人は、馬券に牝馬を積極的に組み入れるだけで回収率が上がりますので、このことは頭に入れておくと良いでしょう。