▼本日は、単勝で儲かる騎手について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・重賞レースでの単勝回収率が高い騎手は、ルメール騎手、田辺騎手、川田騎手、池添騎手、このあたり。
・Mデムーロ騎手は、かなり調子にムラがあり、回収率の高い年と低い年がある。
・田辺騎手は、人気薄での回収率が高いが、人気馬でコケることが多く、穴馬で狙いたい騎手。
・川田騎手は、人気馬でしっかり結果を出してくる。日本人では最も信頼できる騎手の1人である。
・単勝で儲かる騎手の多くは、外国人騎手。
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼騎手にはそれぞれ特徴があり、「単勝で儲かる騎手」や「三連複の軸で儲かる騎手」など、狙う馬券種によって、有効な騎手が変わってくるわけです。
そこで本日は、単勝馬券で儲かる騎手について考えてみます。
▼まず、具体的なデータを見てみましょう。
過去5年程度の重賞レース(2015~2019年)で、単勝回収率が高い騎手は下記の通り↓
・ルメール騎手⇒単勝回収率121%
・Mデムーロ騎手⇒単勝回収率126%
・田辺騎手⇒単勝回収率127%
・浜中騎手⇒単勝回収率115%
・川田騎手⇒単勝回収率90%
・池添騎手⇒単勝回収率93%
はい。
リーディング上位で、重賞レースでの単勝回収率が高い騎手はこのあたりです。
▼まず、重賞レースの単勝馬券で最も儲かるのは、ルメール騎手ですね。
常に安定した成績を残す騎手で、非常に頼りになります。
複勝回収率も92%あるので、三連複の軸としても活用できます。
とりあえず、重賞レースで単勝馬券を考えるなら、まずルメール騎手ですね。
▼次に、Mデムーロ騎手。
単勝回収率では、ルメール騎手を上回る数字になっています。
▼ただ、Mデムーロ騎手の場合、「調子にムラがある」
つまり、好調と不調の波が激しい。
2015年の単勝回収率は227%もありますが、2019年は春までで、単勝回収率34%しかありません。
▼Mデムーロ騎手は、2017年まではかなり儲かる騎手だったんですが、2018年から少し下降し、2019年前半は不調。
波が激しい騎手というのは、馬券的には非常に狙いにくい存在でもあります。
Mデムーロ騎手を単勝で狙う場合は、「好調期間」に入った時に狙っていくのが良いかもしれません。
▼では次に、田辺騎手。
日本人騎手では、最も高い単勝回収率を誇る。
ただ、田辺騎手の場合は、「人気薄で一発狙ってくるタイプの騎手」なので、人気馬での信頼感に少し不安があります。
▼田辺騎手の重賞レースでの1~5番人気の単勝回収率は65%しかありません。
その代わり、8番人気以下で5勝と、人気薄で単勝回収率を引き上げている部分があります。
▼大穴馬の単勝馬券はなかなか取れるものではないので、田辺騎手は狙いどころが難しい騎手と言えます。
また、田辺騎手も調子に波があるタイプで、2015年は単勝回収率400%という驚異的な数字でしたが、2017年は26%、2018年は37%と、かなり落ち込んでいます。
田辺騎手も、調子が上がってきてから狙う方が良いタイプですね。
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単勝回収率が高い騎手の続き
▼単勝で儲かる騎手についての考察を続けます。
次は、浜中騎手。
浜中騎手の過去5年間の単勝回収率は115%とかなり優秀ですが、これは2019年のダービーで、ロジャーバローズ単勝9310円があるからです。
また、2019年のアーリントンカップをイベリスで勝った時は、12番人気で単勝3590円でした。
▼このように、浜中騎手の単勝回収率を高さは、単発の高配当に依存している部分があるので、連続して狙っていく分にはちょっと向いていないかもしれません。
浜中騎手は、人気薄の時に、少額で押さえておくという感じが良いかと思います。
▼では次に、川田騎手。
川田騎手の単勝回収率は90%と、これまでの騎手よりは回収率は低めになっています。
ですが、重賞レースの勝ち星で言えば、ルメール騎手・Mデムーロ騎手に続き、3位。
日本人騎手では、トップの勝ち星となっています。
▼川田騎手の特徴は、「人気馬でしっかり結果を出してくる事」です。
重賞レースでの、1~3番人気の単勝回収率は107%と、プラス収支。
これはかなりすごいことです。
強い馬の能力をしっかり引き出す力が、川田騎手にはあると言えます。
▼川田騎手は、芝の重賞レースでも、ダートの重賞レースでも、どちらでも高い回収率を記録していますが、芝のレースの方が成績が良いです。
芝の重賞レース、1~3番人気の単勝回収率は109%で、芝重賞レースで1~3番人気の川田騎手の単勝馬券を狙っていくとプラス収支になります。過去データですが。
▼という事は、単勝馬券にこだわらなくても、それ以外の馬券でもプラス収支にできるということになります。
単勝回収率がプラスという事は、三連単や馬単の1着固定で、より高い回収率を出すことが可能ということでもあります。
▼また、川田騎手の1~3番人気は、複勝回収率も90%あるので、馬連や三連複の軸としても最適です。
このように、重賞レースでの人気の川田騎手は、非常に使い勝手がよく、狙いやすい騎手なので、覚えておくと回収率の上昇に貢献するかと思います。
▼▼では次に、池添騎手。
池添騎手は、人気馬から人気薄まで、まんべんなく好成績を残しています。
また、重賞レースでの単勝回収率93%に対し、複勝回収率は64%と、勝ちに行く騎乗をするタイプですね。
勝負強い面がある一方で、安定感に欠ける部分もあります。
▼重賞レースで1番人気に騎乗した時の回収率は、単勝回収率84%・複勝回収率68%となっており、やはり勝ちに行く騎乗をしていることがわかります。
この傾向を勘案すると、池添騎手は、単勝や馬単・三連単の1着固定に向いている。
それに対して、三連複やワイドには向いていないタイプと言えます。
▼また、池添騎手は、大穴馬で激走するケースが多く、8番人気~13番人気での回収率は、単勝回収率135%・複勝回収率82%と素晴らしい数字になっています。
重賞レースで池添騎手がこれくらいの人気ゾーンの馬に乗っていたら、一応押さえておくと、定期的に穴馬券が取れると思います。
▼さて、ここまでは「重賞レースの単勝で儲かる騎手」について書いてきました。
ここからは、「全レース」に対象を広げて考察してみたいと思います。
2017~2019年までの約3年。
この期間のすべてのレースの回収率をチェックしてみましょう。
回収率が高めの騎手は、以下の通りです↓
福永騎手⇒単勝回収率89%
松山騎手⇒単勝回収率88%
石橋脩騎手⇒単勝回収率90%
池添騎手⇒単勝回収率89%
藤岡佑介騎手⇒単勝回収率99%
丸山元気騎手⇒単勝回収率130%
横山典弘騎手⇒単勝回収率96%
はい。
重賞レースに限定せず、第1レースから第12レースまで、すべてのレースの回収率を集計すると、回収率が高い騎手はこのようになります。
▼重賞レースの時とずいぶんメンツが変わりましたね。
重賞レースでは圧倒的に高い回収率だった、ルメール騎手やMデムーロ騎手は、すべてのレースで集計すると、平凡な回収率になってしまいます。
ルメール騎手は単勝回収率76%、Mデムーロ騎手は単勝回収率75%です。
ごく普通の数字ですね。
▼これは、この2人の外国人騎手が、重賞レースでだけ活躍しているというわけではないです。
しっかり平場のレースでも高い勝率を残している。
でも回収率はなかなか上がらないわけです。
それは何故かというと、平場だと、過剰人気になるからなんですね。
▼重賞レースで大活躍しているルメール騎手とMデムーロ騎手は、名前が有名なので平場でも馬券が売れるわけです。
そして平場だと、一般の競馬ファンの参戦が少なく、すぐにオッズが動いてしまいます。
その結果、この2人の外国人騎手は、常に過剰人気になってしまい、回収率が上がらなくなってしまうんですね。
▼▼では次に、さらに集計期間を更新して、単勝で儲かる騎手を分析してみましょう。
【単勝回収率が高い騎手。全レース対象】2018~2021年。12404レース分析
川田騎手⇒単勝回収率86%
松山騎手⇒単勝回収率90%
吉田隼人騎手⇒単勝回収率90%
幸英明騎手⇒単勝回収率88%
横山武史騎手⇒単勝回収率87%
藤岡佑介騎手⇒単勝回収率86%
丸山元気騎手⇒単勝回収率107%
浜中騎手⇒単勝回収率87%
横山典弘騎手⇒単勝回収率112%
西村淳也騎手⇒単勝回収率94%
鮫島克駿騎手⇒単勝回収率87%
武藤雅騎手⇒単勝回収率92%
坂井瑠星騎手⇒単勝回収率89%
横山和生騎手⇒単勝回収率97%
石川裕紀人騎手⇒単勝回収率90%
亀田温心騎手⇒単勝回収率97%
はい。
先ほどより、少し広めに集計してみました。
年代が少し変わると、単勝回収率が高いメンバーも変わってきますね。
▼年代が変わっても、変わらず回収率が高いのは、松山弘平騎手ですね。
今回も、単勝回収率90%と優秀な成績。
他のリーディング上位の騎手と比べると、それほど強い馬に乗っているわけでは無いのですが、人気薄でも勝たせる騎乗ができており、それが単勝回収率の高さにつながっています。
▼松山騎手の回収率の高さを、さらに詳細に分析してみましょう。
松山騎手のクラス別の回収率は下記の通りです。
1勝クラス⇒単勝回収率115%
3勝クラス⇒単勝回収率103%
G3⇒単勝回収率98%
はい。
松山騎手の単勝馬券や1着固定で儲かるポイントとしては、この辺のクラスになります。
▼まず、松山騎手は1勝クラスが狙い目ですね。
単勝回収率は115%と、かなりの高回収率になっています。
特に、「1勝クラスの1~3番人気」は、単勝回収率108%・的中率28%と、儲けやすい数字になっています。
1勝クラスで松山弘平騎手が1~3番人気なら、単勝か三連単や馬単の1着固定で、利益を狙っていくと良いでしょう。
▼あと、松山騎手の重賞レースの成績ですが、G3の単勝回収率が98%と優秀です。
それに対して、G2が単勝回収率28%、G1は単勝回収率16%と、かなり低い数字になっています。
現時点での松山騎手の弱点は、G2とG1という大舞台での回収率が低いことですね。
大きなレースで、中穴馬~大穴馬を勝たせることができるようになれば、さらに全体の単勝回収率も上がり、単勝で儲かる騎手として、盤石になっていくと思います。
▼▼ではここから、さらにデータ期間を更新して分析してみたいと思います。
【単勝回収率が高い騎手。単勝で儲かる騎手。全レース対象】2019~2022年。11111レース分析
川田騎手⇒単勝回収率89%
松山騎手⇒単勝回収率85%
横山武史騎手⇒単勝回収率90%
吉田隼人騎手⇒単勝回収率91%
幸英明騎手⇒単勝回収率93%
藤岡佑介騎手⇒単勝回収率85%
西村淳也騎手⇒単勝回収率90%
鮫島克駿騎手⇒単勝回収率88%
横山和生騎手⇒単勝回収率86%
横山典弘騎手⇒単勝回収率95%
はい。
先ほどと、ほとんど変わらないメンツになりました。
これらの騎手は、安定して高い回収率を出してくる傾向にありますね。
▼ちなみに、単勝で儲からない騎手、単勝回収率が低い騎手も見てみましょう。
【単勝回収率が低い騎手。全レース対象】2019~2022年
ルメール騎手⇒単勝回収率73%
武豊騎手⇒単勝回収率73%
三浦皇成騎手⇒単勝回収率68%
Mデムーロ騎手⇒単勝回収率74%
和田竜二騎手⇒単勝回収率63%
藤岡康太騎手⇒単勝回収率67%
石橋脩騎手⇒単勝回収率66%
大野騎手⇒単勝回収率58%
藤田菜七子騎手⇒単勝回収率35%
はい。
これらの騎手は、単勝回収率が低い騎手、勝ち切れない騎手ということになります。
▼それともう一つ重要なポイントは、「単勝回収率が低いからと言って、必ずしも下手なわけではない」という部分です。
ルメール騎手は、現役最強レベルの騎乗技術ですが、単勝回収率で見ると73%しかありません。
これはルメール騎手が下手なのではなく、「人気がありすぎて、過剰人気になるから単勝回収率が上がらない」ということなんですね。
▼中央競馬は、競馬ファンの投票数に応じてオッズが変動するシステムになっています。
なので、多くの競馬ファンが馬券を購入した騎手は、オッズが下がるわけです。
オッズが下がれば下がるほど、回収率は上がりにくくなります。
つまり、ルメール騎手の場合は、下手だから単勝回収率が低いのではなく、人気がありすぎて単勝回収率が低いわけですね。
▼この傾向は、競馬界のレジェンド、武豊騎手でも同じことが言えます。
武豊騎手は、あまりにも人気がありすぎて、常に馬券が過剰人気になっている状態なので、なかなか単勝回収率が上がらないわけですね。
▼このような過剰人気の傾向が、最も強く出ているのが、藤田菜七子騎手です。
藤田菜七子騎手の回収率は、単勝回収率35%・複勝回収率50%と、めちゃくちゃ低くなっています。
藤田菜七子騎手を追いかけて、いつも単複馬券で応援している競馬ファンは、馬券ではかなり負けているということになります。
藤田菜七子騎手は、競馬界の枠を越えたアイドルのような存在なので、過剰人気になるのも致し方ない部分はありますね。
したがって、馬券で勝ちたい、馬券で利益を出したいなら、このような過剰人気の騎手は避けて、儲かる騎手を狙っていくことが重要になるわけです。