▼本日は、芝とダートの違いについて、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・芝とダートはどっちが勝てるか?については、狙う条件によって変わってくると言える
・中穴狙いなら、芝のレースの方が勝ちやすい
・本命サイドと大穴狙いなら、ダートの方が勝ちやすい
・私の個人的な見解としては、芝のレースの方が回収率を上げやすいと感じる
・ただ、芝のレースは、トラックバイアス(馬場の偏り)を読む必要があるので、競馬初心者さんはダートの方が予想はしやすい印象
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼競馬のレースでは、「芝のレース」と「ダートのレース」があります。
それ以外にも、障害レースというのもあるんですが、障害レースはちょっと毛色が違うので、ここでは割愛します。
▼芝のレースというのは、芝生の上を走る競争。
ダートのレースというのは、砂の上を走る競争。
それぞれ特徴があります。
▼芝のレースとダートのレース、どちらが勝てるか?儲かるか?
私の考えでは、
・中穴狙いなら、芝のレースの方が勝ちやすい
・本命サイドと大穴狙いなら、ダートの方が勝ちやすい
という印象です。
▼ちなみに私は、中穴狙いなので、基本的には芝のレースで勝負しています。
私の年間収支は、ここ数年はずっとプラス収支なので、このレース選びは間違っていないと思う。
▼もし私が、ダートのレースで中穴狙いをしていたら?
おそらく、プラマイゼロか、もしかしたらマイナスになっていたかもしれません。
それくらい、自分の馬券戦略とレース選びのマッチングというのは、重要になってくるわけです。
▼芝のレースでは、比較的、各馬の能力が拮抗しているケースが多い。
スピード競馬になるので、それほどの力差が生じないわけです。
それに対して、ダートのレースでは、強い馬が強い競馬を見せることが多い。
つまり、ダートのレースの方が、力差が生じやすいと思うわけです。
▼例えば、芝のレースでは「連勝する馬」というのは少ないです。
芝のレースは、馬場状態や展開が向かなければ、強い馬でもすぐに負けてしまう。
だから強い馬でも、なかなか5連勝などの連勝はできないわけです。
▼それに対して、ダートのレースでは、連勝する馬が、芝レースよりも多いです。
ダートのレースでは、馬場状態によるトラックバイアスが生じにくいためかと。
芝のレースだと、「内側が荒れている」とか「高速馬場」など、特殊な馬場状態が着順を左右するケースが多いのに対し、
ダートのレースは、「水分含有量」だけで、ほとんど決まるわけです。
▼なので、ダートのレースは、紛れが少ない。
強い馬は強いし、弱い馬は弱い。
わかりやすいレースが多いわけですね。
▼先ほども少し書きましたが、「ダートのレースで、本命サイドを狙う」という戦略は、なかなか有効になります。
芝のレースでは、本命サイドで決まるケースは少ないわけですが、ダートのレースでは、本命サイドで決まることが多い印象です。
だから出現率を考えても、本命サイドを狙うのであれば、芝のレースよりダートのレースを狙ったほうが効率が良いと思うわけです。
競馬の年間収支をプラスにするサイトを公開
▼競馬ファンの最終目標である「年間プラス収支」
これを達成するためには、馬券知識を身につけるしかない。
私が、年間プラス収支を達成できたのは、
やっぱり⇒『このユニークなサイト』で学んだからです。
競馬初心者さんはダートの方が勝ちやすい
▼芝とダートはどっちが儲かるか?についての考察を続けます。
先ほどの続き。
芝とダートを比較すると、競馬初心者さんなどは、ダートのレースの方が分かりやすいと思います。
▼それは先ほども書いた通り、芝のレースというのは「馬場状態」によって、結果が大きく左右されてしまうからです。
芝レースでは、同じメンバーで走っても、「高速馬場」の時と、「重馬場」の時では、上位に来る馬が全く違ってきます。
▼なので、芝のレースを検討する場合は、各馬の能力比較だけではなく、馬場状態も考慮しなければならない。
これは初心者さんには、なかなか難易度が高いです。
でもダートであれば、特に馬場状態は気にしなくても大丈夫なので、予想がしやすいんですね。
▼ここまでを勘案すると、「競馬初心者さんや、予想に自信がない人は、ダートの方が良い」ということになる。
逆に、「ある程度、自分の予想に自信がある人や、中穴狙いをしたい人は、芝のレースの方が良い」ということになると思うわけ。
▼あと、芝とダートの注意点として、「枠順による有利不利」があります。
基本的には、芝のレースでは、内枠有利になることが多い。
芝のレースはスピード競馬ですから、最短距離を走れる内枠の方が、好走確率が高くなるわけです。
▼データを取ってみればわかりますが、芝のレースでは、明らかに内枠の馬の方が、勝率も連対率も高くなっています。
なので、芝のレースで勝負する場合は、内枠の馬を重視して馬券を構成すると、回収率も上がりやすくなります。
▼それに対して、ダートのレースでは、内枠有利になりにくいです。
ダートでも最短距離を走れるのは内枠なんですが、ダートの場合、それ以上に内枠のデメリットが勝ってしまう印象です。
▼ダートのレースで内枠がデメリットになる要素は、
・ダートの内枠は、砂をかぶってしまう
・ダートの内枠は、出遅れたらリカバリーできない
この2点が大きいですね。
▼まず、ダートのレースというのは、砂の上を走るので、内枠だと前の馬が蹴り上げた砂が、後ろの馬の顔にかかってしまいます。
これで走る気をなくしてしまう馬も多い。
▼また、ダートではグリップが悪く、加速しにくいので、内枠で出遅れると致命傷になることも多いです。
これらを勘案すると、ダート戦では、内枠が不利になってしまうケースが多いわけです。
▼▼このような特徴を考えると、「芝のレースでは内枠狙い」「ダートのレースでは外枠狙い」というシンプルな戦略でも、回収率を引き上げることが可能になります。
結局の所、「芝とダートはどっちが勝てるのか?」という問い自体が間違っていることがわかる。
どっちでも勝てるし、どっちでも負けるわけです。
大切な事は、芝のレースで勝負するなら、芝のレースで有効な戦略を用意しておくこと。
ダートのレースで勝負するなら、ダートのレースで回収率が高い条件を用意しておくことが大切です。
▼ちなみに、先ほどは「本命党はダートの方が良い」と書きましたが、これにも注意点があります。
それは、「ダートのレースは、大穴馬の激走も多い」という点です。
▼ダートの場合、ガチガチの本命決着と、大穴の激走という、両極端な結果になりやすいわけです。
大穴というのは、人気で言うと、「1番人気ー12番人気ー3番人気」と言うような決着ですね。
ダートでは大穴馬の激走が多いため、全レースを平均すると芝のレースの方が本命サイドの決着が多いということになってしまいます。
▼具体的なデータを見てみましょう。
【中央場所。特別戦】2015~2019年
ワイド1~3番人気ボックス
芝⇒回収率80%
ダート⇒回収率70%
はい。
このように、レースをフィルタリングしないで本命サイドを狙うと、芝のレースの方が回収率が高くなっています。
▼特に、ダートの場合は、馬場状態が水分含有量だけで決まるので、雨が降った後などは、本命サイドの信頼度が大きく下がってしまいます。
ダートのレースで、不良馬場だった場合、ワイド1~3番人気ボックスの回収率は58%しかありません。
▼上記のデータを見ると、ダートのレースで闇雲に1~3番人気の本命サイドを狙っても、回収率は上がらないことがわかります。
そこで、レースを選ぶ必要があるわけです。
つまり、「ダートのレースのうち、本命サイドで決まりやすいレースを選ぶ」と言うことですね。
この一手間を入れるだけで、回収率は大きく変わってきます。
▼ちなみに、このようなデータもあります↓
【1番人気から流し。相手10~14番人気】
芝⇒回収率70%
ダート⇒回収率75%
はい。
データ面からも、大穴馬の激走は、ダートの方が多いことがわかりますね。
このような傾向を考えながら、自分の馬券戦略に合うのは芝なのか、ダートなのか、という観点で考えていくと、回収率も上がりやすくなると思います。
▼▼では次に、重賞レースのデータを見てみましょう。
【重賞レース。1~3番人気データ】2016~2021年。785レース分析
芝⇒単勝回収率87%・複勝回収率82%
ダート⇒単勝回収率75%・複勝回収率85%
はい。
過去5年半の重賞レースにおいて、1~3番人気の成績を、芝とダートに分けて集計すると上記のようになります。
▼まず、明らかに差があるのは、単勝回収率ですね。
芝の重賞レースでは、1~3番人気の人気馬の単勝回収率が87%もあるのに対し、ダートの重賞レースでは、75%しかありません。
ダートの重賞レースでは、人気馬が勝ち切れないことがわかります。
▼上述した通り、ダートレースは、馬場状態を深く考える必要がないので、競馬初心者さんに向いていますが、人気馬が勝ち切れない部分があるので、その点では少し難解です。
ただこれは、単勝回収率の話であり、複勝回収率を見ていくとまた話が違ってきます。
▼複勝回収率のデータを見ると、芝のレースの1~3番人気の複勝回収率は82%なのに対し、ダートでは85%になっています。
このことから、ダートの重賞レースは、1~3番人気の人気馬が勝ち切れない一方で、3着以内にはしっかり来ていることがわかります。
▼したがって、ダートの重賞レースで1~3番人気を狙う場合は、単勝や1着固定よりも、三連複や馬連・ワイドの軸として活用する方が、的中率と回収率が上がりやすくなると言えます。
もちろん、レースによってケースバイケースな面はありますが、基本的な傾向はそのようになります。
▼では次のデータを見てみましょう。
【ダート重賞レース。6~8番人気データ】
単勝回収率109%・複勝回収率84%
はい。
ダートの重賞レースで、6~8番人気の穴馬を狙うと、単勝回収率はプラス収支になっています。
過去5年半程度の重賞データなので、サンプル数がやや不足していますが、ダートの重賞レースでは、中穴馬が勝つケースが多くなっています。
その分、1~3番人気の単勝回収率が下がっている感じですね。
なので、ダートの重賞レースで単勝や三連単・馬単の1着固定を狙うなら、6~8番人気あたりの中穴馬を狙っていくと、回収率が上げやすい印象です。
▼▼では次に、具体的なケーススタディを見てみましょう。
【アンタレスステークス2022年】
1着 オメガパフューム(2番人気)
2着 グロリアムンディ(1番人気)
3着 ニューモニュメント(13番人気)
三連複14410円
馬連1070円
はい。
アンタレスステークスは、ダートの重賞レースになります。
このレースは、典型的なダートの決着傾向が出ていたレースでした。
▼まず馬券構成方法を考えてみましょう。
ダートのレースなので、本命サイドと大穴馬の好走確率が高い傾向にあります。
そこで狙いは、
・1番人気と2番人気の馬連(1点買い)
・1番人気と2番人気を軸とした三連複。相手ヒモ馬は大穴馬10~14番人気(5点買い)
という感じになります。
▼上述したように、ダートレースの決着傾向は、「人気馬ー人気馬ー大穴馬」という形になるケースが多いです。
なので、このフォーマットに当てはめて馬券を構成していくことで、ダートレースでの回収率を上げることができるわけです。
▼結果は、「2番人気ー1番人気ー13番人気」と、想定通りのフォーマット決着。
馬連は1点で1070円なので、レース回収率は1070%。
三連複は5点で14410円なので、レース回収率は2882%と、大きく利益を出すことができました。
▼もちろん、ダートのレースを狙ったからといって、毎回このようにうまくいくわけではありません。
ですが、ただなんとなく予想して馬券購入するより、ダートレースの決着傾向を想定して馬券購入した方が、はるかに回収率は上がりやすくなると思います。
▼ちなみに、もしこのレースが芝のレースだったら、全く狙い方は違ってきます。
同じようなパワーバランス・オッズだったとしても、芝のレースとダートのレースでは、決着傾向がまるで違うからです。
上述したように、ダートのレースでは「人気馬ー人気馬ー大穴馬」という決着になりやすいところ、芝のレースでは「人気馬ー中穴馬ー中穴馬」という決着になりやすい。
あくまでもざっくりとした傾向ですが、このように想定して予想していくと、的中率と回収率は高くなりやすいわけですね。