▼本日は、乗り替わりの狙い目について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・乗り替わりの馬は回収率が高くなることが多いが、的中率は継続騎乗の方が高い
・外国人騎手への乗り替わりは、特に回収率が高くなりやすいので要注意
・軸馬を決める時は継続騎乗、ヒモで穴を狙う時は乗り替わりを狙うのが基本
・乗り替わりは人気が落ちやすいので、穴馬を探す時は、まず乗り替わりの馬からチェックしていくと良い
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼競馬では、馬と騎手がセットで走るわけですが、馬と騎手の組み合わせは、常に固定というわけではありません。
騎手は、好騎乗を見せれば続けて騎乗することができる反面、ミスをすれば乗り替わりの危機が訪れます。
▼つまり、同じ馬であっても、常に同じ騎手が乗るわけではなく、コロコロと騎手が変わっていくわけ。
これは競馬の世界では当たり前のことであり、このような騎手の乗り替わりも、馬券で利益を出すためのポイントになってきます。
▼では、乗り替わりの場合、どのように狙っていったらいいのか。
ちょっと考察してみましょう。
まず、「乗り替わり」と「そのまま同じ騎手」のデータを見てみます。
過去10年の重賞レースのデータです(2010~2019年)
・同じ騎手⇒勝率8%・連対率16%・複勝率23%・単勝回収率68%・複勝回収率71%
・乗り替わり⇒勝率5%・連対率11%・複勝率17%・単勝回収率71%・複勝回収率76%
はい。
このデータを見て分かる事は、「好走確率は、同じ騎手の方が高い」が「回収率は、乗り替わりの方が高い」
という感じになっています。
▼好走確率は同じ騎手の方が高いのに、なぜ回収率では乗り替わりが逆転するのか?
これは簡単に言えば、乗り替わりの方が、人気が無いからです。
▼乗り替わるということは、前走で騎手が何かしらのミスをしたケースが多い。
という事は、前走で負けている場合が多いわけです。
その結果、乗り替わりの馬は、人気がなくなる。
前走で負けている馬は、必然的に馬券が売れないからです。
▼ここの部分をよく考えてみると、面白いことがわかります。
前走でミスをした⇒乗り替わり⇒人気落ち
という流れになるわけですね。
これはつまり、「明確な敗因があるケースが多い」ということになるわけです。
▼例えば、「前が詰まって追えなかった」とか「出遅れた」「位置取りが後ろ過ぎた」など。
このように、騎手がミスをした場合、乗り替わりになるケースが多いわけです。
しかし、明確な敗因がある場合、次走でも狙っていく方が良い。
負けた理由がはっきりしていれば、切る理由がないからです。
▼でも、オッズを見ると、乗り替わりでは、人気がなくなっている。
平均人気を見ても、
・同じ騎手⇒平均7.2番人気
・乗り替わり⇒平均9.0番人気
という感じで、明らかに乗り替わりでは、人気がなくなるわけですね。
これはつまり、「過小評価」という状態であり、この状態が乗り替わりの回収率を引き上げることにつながっているわけです。
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乗り替わりと連続騎乗の回収率・成績・狙い目
▼乗り替わりについての考察を続けます。
先程は、同じ騎手よりも、乗り替わりの方が回収率が高くなりやすいことについて書いてみました。
続けます。
▼同じ騎手の方が、好走確率が高いのはなぜなのか?
これについては、前走で良い結果を出すと、継続騎乗になることが多く、前走で良い着順の馬は、騎手も同じになることが多いからだと思われます。
▼例えば、ずっと連勝している馬。
このようなタイプの馬は、わざわざ騎手を替える必要がありません。
せっかく調子よく連勝しているのに、騎手を変えてしまうと、馬もリズムを崩し、連勝がストップする可能性があるからです。
▼なので、調子よく走れている場合は、同じ騎手になるケースが多いわけです。
そう考えると、騎手が同じ馬は、近走の成績も良い場合が多い。
近走の成績が良い馬は、今走も好走する可能性が高いんですね。
したがって、同じ騎手の馬は、乗り替わりよりも好走確率が高くなりやすいのだと思われます。
▼ここまでを勘案すると、
「軸馬には、継続騎乗」「ヒモ馬には、乗り替わり」
という狙い方も面白いですね。
軸馬に求められるのは好走確率であり、好走確率が高いのは、継続騎乗だからです。
また、ヒモ馬に求められるのは回収率であり、回収率が高いのは、乗り替わりだからですね。
▼では次に、具体的な乗り替わりで狙える騎手を考えてみましょう。
【乗り替わりで成績が良い騎手】重賞レース過去10年
・Mデムーロ騎手⇒単勝回収率155%
・戸崎騎手⇒単勝回収率102%
・ルメール騎手⇒単勝回収率138%
・田辺騎手⇒単勝回収率199%
・ムーア騎手⇒単勝回収率118%
・石橋脩騎手⇒単勝回収率164%
・Cデムーロ騎手⇒単勝回収率102%
・北村友一騎手⇒単勝回収率184%
はい。
乗り替わりで単勝回収率が高い騎手は、このような感じです。
彼らは、重賞レースで乗り替わりの時に、勝ち切る騎乗をすることが多いので、乗り替わりで狙っていくと、回収率が高くなりやすい騎手と言えます。
基本的には、「外国人騎手への乗り替わりは、要注意」という感じで覚えておくと良いかと思います。
▼▼では次に、乗り替わりで狙える調教師を分析してみます。
【乗り替わりで成績が良い調教師】重賞レース過去10年
・堀宣行調教師⇒単勝回収率99%
・角居勝彦調教師⇒単勝回収率88%
・須貝尚介調教師⇒単勝回収率89%
・藤沢和雄調教師⇒単勝回収率92%
・国枝栄調教師⇒単勝回収率109%
・西園正都調教師⇒単勝回収率110%
・鮫島一歩調教師⇒単勝回収率127%
はい。
重賞レースで乗り替わりの成績が良い調教師は、このような感じになります。
▼特に、堀宣行厩舎は、勝数も多く、優秀ですね。
あとは、上記のデータは単勝回収率で抽出したんですが、複勝回収率で言えば、藤原英昭調教師が99%という優秀な数字になっています。
乗り替わりで三連複を狙う場合などは、藤原英昭厩舎を狙うのが良いですね。
▼では次に、騎手と調教師の組み合わせについて考えてみます。
重賞レースで乗り替わりの組み合わせで、回収率が高いのは下記の通りです↓
・堀宣行調教師+ムーア騎手⇒単勝回収率143%
・池江泰寿調教師+川田騎手⇒単勝回収率137%
・藤原英昭調教師+福永騎手⇒単勝回収率148%
・角居勝彦調教師+福永騎手⇒単勝回収率123%
・藤沢和雄調教師+ルメール騎手⇒単勝回収率327%
・角居勝彦調教師+ルメール騎手⇒単勝回収率229%
・音無秀孝調教師+浜中騎手⇒単勝回収率175%
・藤原英昭調教師+Mデムーロ騎手⇒単勝回収率261%
・角居勝彦調教師+Mデムーロ騎手⇒単勝回収率557%
・堀宣行調教師+Mデムーロ騎手⇒単勝回収率168%
はい。
重賞レースで乗り替わりの時に、回収率が高い組み合わせは上記の通りです。
▼この中で、最も勝ち星が多いのは、「堀宣行調教師+ムーア騎手」のコンビで、重賞レースだけで10勝を挙げています。
勝率31%・連対率38%・複勝率50%と非常に優秀な成績になっています。
堀宣行厩舎の馬に、ムーア騎手が乗り替わってきたら要注意ですね。
▼福永騎手は、特に乗り替わりで回収率が高いというわけではないですが、特定の調教師の場合は、回収率が高くなります。
藤原英昭厩舎と角居勝彦厩舎は、福永騎手に乗り替わってきたときに回収率が非常に高くなっています。
▼尚、Mデムーロ騎手は、過去10年間の重賞レースで、乗り替わりも含めて非常に高い回収率を示しています。
ただ、2018年~2019年あたりから、スランプになっており、回収率が急降下しています。
なので、Mデムーロ騎手は乗り替わりでも優秀な成績ですが、調子が戻ってくるまでは、あまり積極的には狙いたくないところです。
▼▼では次に、乗り替わりを利用して馬券を的中することができたレースを考察してみましょう。
【スプリンターズステークス2021年】
1着 ピクシーナイト(3番人気)
2着 レシステンシア(2番人気)
3着 シヴァージ(10番人気)
三連複9050円
はい。
このレースは、私が実際に馬券を当てたレースでもあります。
▼ここでは、4~12番人気のヒモ候補に、乗り替わりが何頭か発生していたので、そこで穴狙いしていくことが可能になります。
上述した通り、人気のない馬でも、乗り替わりになると激走する確率が高くなるので、穴狙いするなら乗り替わりを狙っていくのが有効になります。
▼このレースの乗り替わりは、下記の通りです。
1番人気ダノンスマッシュ
7番人気メイケイエール
10番人気シヴァージ
11番人気タイセイビジョン
12番人気アウィルアウェイ
この5頭ですね。
13番人気以下は、期待値が下がるので無視しています。
▼まず、軸馬の考察ですが、1番人気のダノンスマッシュが乗り替わり。
これも先ほど書きましたが、軸馬にする場合は、継続騎乗の方が信頼度が高くなります。
なので、この乗り替わりは少し割引材料になります。
しかも、ダノンスマッシュの単勝オッズは、2.6倍と過剰人気傾向。
このような観点から、軸馬はダノンスマッシュ以外の方が良いということになります。
▼2番人気のレシステンシアか、3番人気のピクシーナイト。
前走のセントウルステークスでワンツーだった2頭で、甲乙つけがたいところですが、安定感で言えばレシステンシアか。
まぁ結果的に、どちらを軸馬にしても的中でした。
▼軸馬をレシステンシアにしたら、次は相手ヒモ馬を選びます。
当ブログでいつも書いている通り、ヒモは4~12番人気から選ぶのが基本になります。
このレースは、芝1200mの16頭立てで、ヒモ荒れが見込めるので、乗り替わりを利用して穴狙いします。
▼先ほど抽出した、乗り替わりの4頭をヒモに入れていきます。
それに加えて、4番人気のジャンダルムと、3番人気のピクシーナイトを追加。
ヒモは合計6頭。
三連複軸1頭ながしで、15点買いとなります。
▼結果は、15点買って、90.5倍が的中と、完勝の結果になりました。
このレースは、乗り替わりという観点から考えると、簡単に的中できたレースで、取りやすいレースだったと言えます。
▼▼では、次のケーススタディを見てみましょう。
【オークス2022年】
1着 スターズオンアース(3番人気)乗り替わり
2着 スタニングローズ(10番人気)乗り替わり
3着 ナミュール(4番人気)
馬連8150円
三連複19360円
はい。
このレースは、乗り替わりを狙うだけで、簡単に馬連と三連複の好配当を的中できたレースでした。
▼このレースの乗り替わりは、以下の通りです↓
3番人気スターズオンアース
5番人気ルージュエヴァイユ
6番人気エリカヴィータ
10番人気スタニングローズ
12番人気ライラック
15番人気ホウオウバニラ
16番人気シーグラス
という感じですね。
▼このうち、12番人気以下は的中率がかなり低くなるので、切ります。
そして、1番人気のサークルオブライフと、桜花賞で1番人気だったナミュールを追加します。
こうして組み直した馬券構成は、下記の通りになります↓
1番人気サークルオブライフ
3番人気スターズオンアース
4番人気ナミュール
5番人気ルージュエヴァイユ
6番人気エリカヴィータ
10番人気スタニングローズ
馬連6頭ボックス(15点買い)
三連複6頭ボックス(20点買い)
という感じになります。
▼結果は、3番人気⇒10番人気⇒4番人気と入り、馬連と三連複のダブル的中となりました。
馬連は15点で8150円となり、レース回収率は543%。
三連複は20点で19360円となり、レース回収率は968%と、完勝です。
▼このレースのポイントは、10番人気のスタニングローズを拾えるかどうかでしたが、スタニングローズは「外国人騎手(レーン)への乗り替わり」という、わかりやすい穴馬条件を満たしていた。
普通に予想すると、10番人気で前走フラワーカップ組は狙いにくい所ですが、乗り替わりのデータが頭に入っていれば、簡単に穴馬を拾うことができたわけですね。