▼本日は、人気薄について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・基本的に競馬では、大穴の人気薄馬券は、儲からない傾向にある
・13番人気以下の人気薄は、的中率が低く、回収率も上がりにくい
・したがって、人気薄で狙うなら、8~12番人気あたりを狙うのがセオリー
・中でも、8~12番人気の回収率が高いのは、短距離戦と長距離戦
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼馬券では、競馬ファンの投票によってオッズが決まります。
たくさんの競馬ファンが馬券を購入した馬は「人気馬」
競馬ファンがあまり馬券を購入しなかった馬は「人気薄」
という感じになります。
▼人気馬は的中率が高く、人気薄は的中率が低いです。
かと言って、人気馬から馬券を購入すれば儲かるわけではない。
人気馬は、的中率は高いですが、回収率は全く別の話だからです。
▼これは人気薄でも同じで、人気薄は的中率は低いけれど、回収率も低いというわけではない。
的中率と回収率は、同じように見えるかもしれませんが、その中身は全く別物なのです。
▼つまり、パターン分けすると、
・儲かる人気馬
・儲からない人気馬
・儲かる人気薄
・儲からない人気薄
この4パターンに分かれるわけです。
▼私たちが馬券で利益を出すためには、「儲かる人気馬」と「儲かる人気薄」を狙って購入する必要があります。
馬券で利益を出すためには、的中率は関係なく、ただ回収率を高めることが重要です。
▼そこで本日は、「儲かる人気薄」と「儲からない人気薄」について、データを交えながら考えてみたいと思います。
まず前提条件として、「基本的に、人気薄の大穴馬は、儲からないケースが多い」という点に注意です。
▼具体的に言うと、 13番人気~18番人気くらいの人気薄。大穴馬ですね。
このような大穴馬は、平均回収率が低くなりやすいわけです。
中央競馬の控除率は、大穴サイドの方が高くなりやすいことと、大穴馬券は射幸心を煽るので、過剰人気になりやすいことが主な原因です。
▼では、人気別の平均回収率を見てみましょう。
重賞レース。2015~2019年のデータです。
1~5番人気⇒単勝回収率82%
6~10番人気⇒単勝回収率67%
11~15番人気⇒単勝回収率46%
16~18番人気⇒単勝回収率0%
はい。
重賞レース限定のデータですが、人気薄になればなるほど、単勝回収率が下がっていくのがわかります。
▼なので、「基本的に、大穴馬は儲からない」という感じで認識しておくことが重要です。
ここの部分を理解しておかないと、無謀な穴狙いで連敗し、お金を失うことになってしまいます。
▼ただ、平均的には大穴馬は儲からないケースが多いんですが、これはあくまでも平均回収率の話です。
大穴馬でも、ピンポイントで儲かる部分だけ購入していけば、利益を出す事はできるわけです。
次章では、さらに具体的な大穴馬・人気薄のデータについて考えてみたいと思います。
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人気薄で儲かる条件とデータ傾向
▼人気薄の馬券についての考察を続けます。
先ほどは、大穴馬は基本的には儲からないということについて解説しました。
ここでは、さらに具体的な内容について考えてみましょう。
▼先ほどと同じ、過去5年間の重賞レースのデータを分析していきます。
人気薄の定義をどうするかが問題なんですが、ここではとりあえず「8~13番人気」を人気薄として、データ分析したいと思います。
14番人気以下は、あまりにも平均回収率が低すぎて、狙いどころが少ないので、ここではカットします。
1つのデータ傾向として、「重賞レースでの14番人気以下は、あまり儲かるゾーンがない」とも言えます。
▼では早速、人気薄の馬券について考察します。
重賞レース。過去5年。8~13番人気。
単勝回収率64%・複勝回収率70%
はい。
悪くはないですが、目標回収率100%まではまだまだ遠い感じです。
ここからデータをフィルタリングして、使えそうなデータを抽出してみましょう。
▼「8~13番人気。1200m戦」
単勝回収率78%・複勝回収率101%
はい。
重賞レースの中でも、距離が1200mのレースでは、人気薄の激走確率が高くなります。
特に、人気薄の2~3着が多く、複勝回収率はなんとプラスになっています。
このことから、距離が1200mの重賞で、8~13番人気の2~3着付け(固定)を狙っていくと、非常に回収率が高めやすいことがわかります。
▼別の距離で言うと、「8~13番人気。2000m戦」
単勝回収率67%・複勝回収率85%
はい。
2000m戦も、人気薄の激走が多くなっています。
重賞レースで8~13番人気あたりの人気薄を狙っていく場合、1200mと2000mの重賞に絞っていくと、効率よく回収率を上げることができます。
▼あと、サンプル数は少ないんですが、「8~13番人気。3000mと3200m」
この条件も、複勝回収率が高い条件になっています。
このことから、重賞レースで人気薄の回収率が高くなる距離は、1200mの短距離と、3000~3200mの長距離。
それと、中距離の2000m。
人気薄を狙っていくなら、この3つの距離範囲で狙っていくと、利益を出しやすくなりますね。
▼▼では次のデータを見てみましょう。「8~13番人気。前走先行」
単勝回収率85%・複勝回収率81%
はい。
重賞レースで8~13番人気馬が、前走先行していた場合、回収率が高くなります。
競馬において最も有利な脚質は、先行であり、それは人気薄においても同じです。
人気薄を狙う場合は、前走で先行した馬を優先的に狙っていくと、馬券収支が良くなっていきますね。
▼では次に、「8~13番人気。騎手成績」
田辺騎手⇒単勝回収率319%・複勝回収率117%
ルメール騎手⇒単勝回収率488%・複勝回収率265%
浜中騎手⇒単勝回収率207%・複勝回収率81%
和田騎手⇒単勝回収率94%・複勝回収率65%
藤岡康太騎手⇒単勝回収率104%・複勝回収率77%
池添騎手⇒単勝回収率127%・複勝回収率78%
坂井瑠星騎手⇒単勝回収率464%・複勝回収率233%
丸田恭介騎手⇒単勝回収率652%・複勝回収率103%
津村明秀騎手⇒単勝回収率74%・複勝回収率103%
はい。
重賞レースで8~13番人気馬に騎乗した時の成績が良い騎手は、上記の通りです。
まずは田辺騎手。
穴騎手として有名ですね。
レパードステークスのハヤヤッコ
武蔵野ステークスのタガノトネール
安田記念のロゴタイプ
愛知杯のバウンスシャッセ
アルテミスステークスのデンコウアンジュ
京成杯オータムハンデキャップのフラアンジェリコ
などを人気薄で勝たせています。
重賞レースで大穴を狙うなら、まずは田辺騎手をチェックしておくとよいかと思います。
▼次に、ルメール騎手。
ルメール騎手は、人気馬でも回収率が高く、人気薄でも回収率が高い。
重賞レースでは必ず押さえておかなければならない騎手です。
安田記念のモズアスコット
キーンランドカップのエポワス
目黒記念のフェイムゲーム
などを人気薄で勝たせています。
▼では次に、浜中騎手。
彼の場合は、なんといってもダービーでロジャーバローズを勝たせたのが大きい。
この時の単勝は、9310円もついたので、これ一発で単勝回収率を大きく引き上げています。
複勝回収率は81%と、それほど高くはないので、穴騎手という感じではないですね。
▼では次に、和田騎手。
こちらは穴騎手のイメージがあります。
秋華賞でシゲルピンクダイヤを3着に持ってきたり、スプリンターズステークスでラブカンプーを2着に持ってくるなど、大舞台で大穴をあける騎手です。
G1で大穴狙いするなら、和田騎手をチェックしておくと良いでしょう。
▼▼さてここまでは、重賞レースでの人気薄のデータを見てきました。
ここからは、少しデータ範囲を広げて、「特別戦」のデータを分析してみたいと思います。
特別戦というのは、レース名がついているレースで、第9レース~第11レースに多く組まれます。
【特別戦。人気別データ】2016~2021年
1~3番人気⇒単勝回収率78%・複勝回収率80%
4~9番人気⇒単勝回収率78%・複勝回収率76%
10~12番人気⇒単勝回収率80%・複勝回収率75%
13番人気以下⇒単勝回収率60%・複勝回収率63%
はい。
特別戦の回収率を、人気別に分類すると上記のようになります。
▼特別戦の場合、どの人気ゾーンも回収率に大差はありませんが、やはり人気薄の大穴、13番人気以下は回収率が低く出ています。
これは先ほど解説した通り、大穴馬券というのは控除率が高いのと、夢を求めて大穴馬券を購入する競馬ファンが多いので、過剰人気になりやすいのが原因だと思われます。
▼なので、ここでは13番人気以下は期待値が低いので、除外します。
人気薄の大穴馬券として、8~12番人気のデータを分析してみましょう。
【特別戦。8~12番人気】
単勝回収率78%・複勝回収率75%
勝率2%
連対率5%
複勝率10%
はい。
特別戦での8~12番人気馬は、回収率は標準的ですが、的中率は低いです。
人気薄の大穴馬券の場合、長期的には必ず的中率は低くなります。
「人気薄で、的中率も高い」という馬券は存在しませんので、人気薄を狙う場合は、あまり的中しないことを前提に購入することが重要になります。
▼では次に、8~12番人気の人気薄の、詳細なデータを分析してみます。
【特別戦。8~12番人気。クラス別データ】
1勝クラス⇒単勝回収率71%・複勝回収率76%
2勝クラス⇒単勝回収率81%・複勝回収率82%
3勝クラス⇒単勝回収率91%・複勝回収率80%
オープン特別⇒単勝回収率55%・複勝回収率78%
リステッド競走⇒単勝回収率45%・複勝回収率77%
重賞レース⇒単勝回収率86%・複勝回収率72%
はい。
8~12番人気の回収率を、クラス別に集計すると上記のようになります。
▼このデータを見ると、8~12番人気の期待値が高いのは、3勝クラスと重賞レースですね。
3勝クラスと重賞レースは、どちらも各馬の能力が接近しやすいので、人気薄が激走しやすくなります。
重賞レースで狙う場合は、G1レースは、単勝回収率60%・複勝回収率62%と人気薄の激走確率は低くなるので、G3とG2で人気薄を狙っていく方が、回収率は上げやすくなりますね。
▼▼では次に、具体的なケーススタディを見てみましょう。
【高松宮記念2022年】
1着 ナランフレグ(8番人気)
2着 ロータスランド(5番人気)
3着 キルロード(17番人気)
馬連13560円
はい。
このレースは、短距離重賞レースで人気薄を狙うことで、万馬券を的中できるレースでした。
▼まず上述した通り、競馬で人気薄を狙う場合は、8~12番人気あたりに狙いをつけます。
この2022年の高松宮記念では、8番人気のナランフレグに、穴馬の条件が揃っていた。
まず、前走のオーシャンステークスでは、完全に前残りのレースの中、ナランフレグだけが4コーナー13番手からの追い込みで、2着。
その上、今回は、2番枠と枠順も絶好枠。
内枠は、前が詰まるリスクがありますが、人気薄の場合は、イチかバチかの勝負をする必要があるので、内枠は歓迎材料になります。
▼ということで、軸は8番人気のナランフレグに決定。
軸を人気薄にした場合、相手ヒモ馬は人気馬にするのがセオリーです。
軸が人気薄で、ヒモも人気薄だと、的中率が極端に下がってしまい、回収効率が悪くなるからですね。
▼ということで、ヒモは1~5番人気の人気馬をチョイス。
馬券構成は下記の通りになります↓
軸
ナランフレグ(8番人気)
相手ヒモ馬
1~5番人気
馬連5点買い
という感じですね。
▼結果は、内枠を活かして追い込んだ、8番人気のナランフレグが1着。
2着に、想定通り人気馬の5番人気ロータスランドが入り、馬連がクリーンヒット。
5点買いで、13560円の万馬券的中なので、レース回収率は2712%の完勝となりました。
▼このレースのポイントは、芝1200mの短距離重賞ということで、8~12番人気の期待値が高かったこと。
そして、8番人気のナランフレグの前走が強かった上に、内枠を引いたこと。
この2点から、ナランフレグの軸を決定することができれば、簡単に馬連の万馬券を的中できるレースだったわけですね。