▼本日は、複勝転がしについて、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・複勝転がしとは、複勝馬券が的中したら、その払戻金を次のレースに賭ける手法。
・複勝転がしで勝つ方法は、①狙うオッズを決める ②何回転がすかを決める ③自信があるレースが来るまで待つ
・断然人気馬の複勝は、オッズが低すぎてコロガシがうまくいかないケースが多い。利益を出しにくい。
・ゆえに、複勝オッズ2倍くらいは必要。
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼複勝転がしとは、まず複勝馬券を購入して、的中したら、その払戻金を次のレースに賭ける手法です。
連続的中すれば、最初の資金が雪だるま式に増えていくことから、「コロガシ」と言います。
▼では、この複勝転がし。儲かるのか?
私の結論を言えば、「複勝転がしは、ルールを守れば儲かる。ただ、あまりオススメはしない」
という感じになりますかね。
▼馬券の基本は、期待値の高い部分をピンポイントで撃ち抜くこと。
なので、的中した払戻金を、そのまま次のレースに突っ込むというやり方は、馬券の王道から外れるわけです。
邪道なやり方なんですね。
▼まぁ邪道でもなんでも、儲かれば良いわけです。
ただ、複勝転がしは、しっかり最初のルールを決めて、それを守らないと、逆に大きくお金を減らしてしまうので要注意。
▼複勝転がしを私がやる場合、決めているルールは、
・オッズ2倍狙い
・2~3回転がったら終了
・レースをしっかり選び、納得のいくレースがなかったら、何週間でも待つ
はい。
私は、複勝転がしでも年間プラス収支になっていますが、それはこのようなルールを徹底して守るからです。
▼まず、「オッズ2倍狙い」
複勝はオッズ幅があるので、正確には読み切れませんが、あまりオッズが低すぎると、リスクばかり高くなるのでオッズ2倍前後で狙っています。
複勝オッズ1.7~2.3倍くらいですかね。
▼多くの人は、「鉄板の人気馬」がいる時に、複勝転がしを考えますよね。
でも、鉄板の人気馬だと、複勝オッズが1.1倍とか、ほとんどつかないんですよ。
確かに、的中率はかなり高くなりますが、オッズ1.1倍では、全然利益が出ません。
▼たまたま何回か転がれば、それなりの利益は出るわけですが、それはあくまでも単発の結果。
そのような転がしを何度か続けていると、高確率でお金は減ってしまうと思われます。
▼馬券というのは、的中率を上げようと思えば思うほど、利益が出なくなるもの。
つまり、ある程度、思い切って狙って行かないと、長期的な収支はプラスにならないわけです。
これは転がしでも、通常の馬券購入でも同じです。
▼なので、複勝転がしで狙うオッズは、できるだけ高めに設定した方がよい。
的中率は下がりますが、複勝転がしというのは、何回か挑戦して1回でも成功すれば一気に回収できます。
したがって、当てに行かず、回収率を高めることを意識すると上手く行きやすいわけです。
競馬の年間収支をプラスにするサイトを公開
▼競馬ファンの最終目標である「年間プラス収支」
これを達成するためには、馬券知識を身につけるしかない。
私が、年間プラス収支を達成できたのは、
やっぱり⇒『このユニークなサイト』で学んだからです。
なぜ断然人気の馬の複勝は、コロガシがうまくいかないのか?
▼複勝転がしで勝つ方法についての考察を続けます。
先ほどは、複勝転がしで、オッズ2倍程度を狙うと書きました。
その続きね。
▼例えば、オッズ2倍を3回コロガシたらどうなるでしょうか?
2⇒4⇒8倍
このようになる。
1000円から始めた場合、8000円になるわけです。
利益は+7000円。
つまり、7回以内にコロガシを成功させれば、利益が出るということになる。
▼これが、オッズ1.1倍だとどうか?
1.1⇒1.21⇒1.331倍
こんな感じ。
1000円から始めた場合、1300円になる。
これが、3セット続けて成功すれば、利益は900円。
でもそんなことが、あり得るのか?
▼3連続コロガシを、3回連続成功させるなんて、かなり神業です。
それなのに、利益はたったの900円しかない。
そして、4回目でもし失敗したら、今までの利益は一気に飲まれてしまい、マイナス収支に突入するわけです。
▼これが、低配当のリスク。
的中率を求めると、逆にリスクが高くなってしまうというパラドックス。
ここを理解しておかないと、複勝転がしは、ただお金を減らすだけの投資法になってしまいます。
▼なので、断然人気の複勝は、できるだけ避けた方が良いかと。
中央競馬の控除率は、複勝馬券でも20%あるわけです。
この20%を超えるためには、ある程度のオッズ値が必要になる。
▼複勝1.1倍では、どんなに当ててもなかなか利益は出ないです。
それは、控除率を超えないから。
オッズ1.1倍では、オッズに歪みが出ないので、どうしても基本還元率の80%に近づいてしまうわけです。
▼ということで、複勝転がしで私が狙うのは、オッズ2倍前後なわけ。
大体、理由は分かってもらえたかと思います。
的中率はもちろん低くなりますが、上述した通り、7回以内に成功させれば利益が出る訳ですから、そんなに難易度は高くないです。
▼複勝転がしを失敗してしまう人は、やはり低配当の複勝を購入してしまっているケースが多い。
「さすがにこの馬は、絶対に3着以内に来るだろう!」と思ってしまっている。
でも、競馬では、絶対はないんです。
間違いないと思った馬でも、簡単に4着以下に負けてしまうのが競馬なんですね。
なので、不確実性の中に利益を探す習慣をつけてください。
▼▼「不確実性の中に利益を探す」
これは本当に馬券で儲けるためには、重要なポイントになります。
多くの人は、馬券検討をするときに、「確実性」を追求してしまうわけです。
より的中率が高い馬はどれか?
より確実に馬券圏内に入ってくる馬はどれか?
このように予想してしまうんですね。
しかし、このアプローチ手法では、馬券で利益を出すことは難しくなってしまいます。
▼確実性を求めれば求めるほど、本命サイドに寄って行ってしまう。
的中率を求めれば求めるほど、合成オッズが下がってしまう。
その結果、回収率が下がり、馬券のマイナスが増えていくわけです。
▼馬券で儲けたいなら、確実性を求めていてはダメです。
×「より的中率の高い馬はどれか?」
○「より期待値が高い馬はどれか?」
この違いが分かりますか?
▼より的中率の高い馬を探したければ、その答えは簡単です。
それは、本命サイドを購入すればいい。
オッズが低くなればなるほど、的中率は上がるからです。
▼逆に言えば、オッズが高くなればなるほど、的中率は下がります。
「的中率の高い穴馬」というのは存在しません。
単発で見れば、そのような馬もいるのかもしれませんが、長い目で見れば、穴馬は必ず的中率が低くなります。
▼したがって、高い的中率を求めるのではなく、「オッズに対して、好走確率が上回っている馬を探す」というのが、競馬予想のコツになります。
これができるようになれば、年間回収率をプラスにしたり、毎年利益を出したりすることができるようになるわけです。
▼この考え方は、複勝コロガシでも全く同じです。
複勝転がしは、連続性の中に結果を求める戦略になりますが、レースが繋がっているだけで、1レース1レースの考え方は全く同じ。
的中率を求めれば、本命サイドに寄ってしまい、回収率が下がります。
▼ただ、複勝転がしでも、大穴を狙えば回収率が上がるというものでもない。
複勝馬券の場合、大穴馬の基本回収率は、かなり低くなってしまうからです。
例えば、複勝馬券の基本回収率は1番人気で約84%ですが、18番人気だと約39%しかありません。
▼これは、中央競馬の控除率のシステムや、競馬ファンの大穴狙いによる、バイアスです。
なので、複勝転がしを狙う場合でも、狙う人気は、4番人気から10番人気くらいまでで狙っていくと良いかと思います。
複勝馬券だと、ついつい大穴サイドを狙ってしまいがちですが、それをやると平均回収率が下がるので、私は10番人気くらいまでで狙っていくのが良いと考えています。
▼▼では次に、「2~3回転がったら終了」について。
複勝転がしは、成功すればエンドレスに転がし続けることができます。
転がせば転がすほど、資金は大きくなっていくので、最初にルールを決めておかないと、どこまでも転がし続けることになってしまい、最終的には不的中になって失敗します。
▼なので、最初の段階で、「2~3回転がったら利益確定」というルールを決めておくことをお勧めします。
オッズ2倍程度の複勝で狙う場合、連続的中の限度ラインは、大体3連勝くらいかなと思うからです。
もちろん、馬券は確率のゲームですから、奇跡的に5連勝・7連勝と続くこともありますが、それは超レアケースです。
そのような運任せの馬券購入を繰り返していると、高確率でお金が減ってしまうので、最初のルール設定は重要ですね。
欲望に負けず、「やめるライン・利確ライン」を遵守するようにしてください。
▼では次に、「レースをしっかり選び、納得のいくレースがなかったら、何週間でも待つ」ということについて。
もしかしたらこれが、複勝転がしを成功させるために、最も重要なポイントかもしれません。
▼複勝転がしというと、「短期間で大儲けしたい!」という人がやりがちです。
例えば、「朝の第1レースから順番に転がして行って、第6レースまでで6連勝!大儲けだ!」と言うような皮算用ですね。
これはこれで、遊びのゲームとしては面白いかもしれませんが、お金を増やすという目的から考えると、ほとんど不可能に近いです。
▼馬券で利益を出すために、最も重要なポイントは、「レースを選ぶこと」なんです。
当ブログでいつも書いている通りですね。
複勝転がしで、複勝2倍ゾーンを狙うなら、「絶対に自信があるレース」を選び、そこでだけ勝負していく必要があるわけです。
▼そのためには、1日の中でコロガシを完結しようとせず、いいレースが来るまで、何週間でも待つという根気が必要です。
多くの人は、これができていない。
「よし!的中したぞ!この払戻金を、次のレースに全額ベットして大儲けだ!」ということを、平気でやってしまうわけです。
まさに、カイジのようなギャンブルですね。
▼そうではなく、的中したらその払戻金をとりあえず置いておいて、次の確信が持てるレースが来るまで、じっと待つという忍耐力が重要です。
馬券は、短期間で儲けようとすると失敗しますが、長期間で儲けようとすると成功確率が上がります。
これは、複勝転がしでもまったく同じなんですね。
▼▼では次に、具体的なケーススタディーを見てみましょう。
【シンザン記念2022年】
1着 マテンロウオリオン(4番人気)
2着 ソリタリオ(2番人気)
3着 レッドベルアーム(3番人気)
複勝マテンロウオリオン280円
はい。
このレースは、オッズ2倍前後の複勝狙いで、簡単に的中が取れるレースでした。
▼上位人気馬を見てみると、1番人気のラスールは、新馬戦を勝ったばかり。それなのに断然人気。
2番人気のソリタリオは、ローカル中京での1勝クラス勝ち。
3番人気のレッドベルアームは、新馬戦を勝って、東京スポーツ杯2歳Sで5着。
こう見ると、上位人気の馬たちは、それほど信頼度が高くないことが分かります。
▼ではここで、4番人気のマテンロウオリオンを見てみると、「中央阪神での1勝クラス勝ち」と、1~3番人気よりも実績が上位であることがわかります。
これで4番人気は美味しい。
従ってここは、マテンロウオリオンの複勝で、転がしを想定して参戦できることになります。
▼結果は、期待以上に頑張ってくれて、マテンロウオリオンが1着。
複勝だから3着でも良かったんですが、まぁそこはご愛嬌。
複勝の配当は280円で、想定通りの払い戻しとなりました。
この払戻金をコロガシの原資として、次に勝負できるレースを待ちます。
間違っても、「このあとの最終レースにコロガシて、大儲けだ!」なんてことは考えないでください。
▼次のレースのチャンスは、意外と早く訪れます。
【京成杯2022年】
1着 オニャンコポン(6番人気)
2着 ロジハービン(5番人気)
3着 ヴェローナシチー(8番人気)
複勝オニャンコポン420円
はい。
このレースも、実績からファンダメンタルズ分析すれば、簡単に複勝馬券を的中できたレースでした。
▼1番人気のアライバルは、新馬戦勝ちからの新潟2歳Sで2着。
2番人気のテンダンスは、未勝利戦勝ちからの東京スポーツ杯2歳Sを3着。
3番人気のヴェールランスは、1勝クラスで2着まで。
4番人気のホウオウプレミアも、1勝クラスで2着まで。
このように、上位人気馬たちは、2勝している馬がいない。
先程のシンザン記念と同じようなパターンですね。
▼ではここで、6番人気のオニャンコポンを見てみると、「中央東京の1勝クラスで1着」となっています。
つまりは2勝馬。実績上位ですね。
前走はG1のホープフルステークスで惨敗しましたが、G1での惨敗は度外視して良い。
ということでここは、オニャンコポンの複勝転がしで勝負できるレースになります。
▼結果は、先ほどと同じように、ここも期待以上にオニャンコポンが激走して、1着。
複勝の配当は420円と、好配当になりました。
複勝転がしも成功で、先程のレースと合算すると、1,000円から始めたとしても、
1000円⇒2800円⇒11760円
という感じで、最初の賭け金が10倍以上に増加しました。
▼今回の複勝コロガシのポイントは、「上位人気馬と比較して、実績上位の中穴馬を複勝で狙う」という部分です。
上位人気馬よりも実績が上の中穴馬は、期待値が高くなりやすいので、複勝で狙うのに最適ということになるわけですね。