▼本日は、フォーメーションについて、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・フォーメーション馬券とは、1頭目・2頭目・3頭目をそれぞれ指定し、それらの組み合わせをすべて購入する買い方。
・フォーメーションの買い方の例としては、三連複「2-3-7」フォーメーション(30点)がある。
・1頭目に人気馬を2頭セット、2頭目には中穴馬を3頭セット、3頭目も中穴馬を7頭セット、という形。
・これはつまり、人気馬と人気薄を組み合わせた形を狙っている。当ブログでいつも推奨している、中穴狙いである。
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼フォーメーション馬券とは、1頭目・2頭目・3頭目に、それぞれ馬番を記入し、指定して購入する買い方です。
特に、三連複と三連単で使われることが多く、流しやボックスより細かいカスタマイズが可能なため、ピンポイントで好配当を狙っていけるのがメリットです。
▼フォーメーション馬券の買い方の例としては、三連複の場合は、
・「2-3-7」フォーメーション(30点)
・1頭目は人気馬2頭
・2~3頭目は中穴馬~大穴馬
・2頭目と3頭目は重複
例えば、こんな感じですね。
2列目を絞り込むことで、全体の買い目点数を大きく削減しています。
▼このフォーメーションの場合、ポイントになるのは、やはり2頭目の中穴馬。
この3頭の精度によって、全体の的中率と回収率が大きく変わってきます。
▼1頭目の人気馬2頭は、それほど迷うことはないと思います。
1~4番人気くらいから、複勝率が高いであろう馬を、2頭選ぶだけ。
ここでは、それほどの腕の差は出ない。
▼問題の2列目。
ここは、基本的には中穴馬を入れた方が、回収率は上がりやすくなると思います。
2列目も人気馬にするという戦略もありますが、これは「固いレース」でのみ有効な作戦になります。
▼フォーメーション馬券のメリットは、少ない買い目点数で高配当を狙えること。
流し馬券だと、余計な馬券まで購入してしまうのに対し、フォーメーションなら余計な馬券はカットできる。
そう考えると、フォーメーションで本命サイドを狙いに行くより、フォーメーションで高配当を狙いにいく方が、理にかなっているとも言える。
▼2列目の中穴馬は、中穴で複勝期待値が高い馬を選びます。
三連複なので、単勝期待値は必要ない。
差し馬や、上がり3ハロンが優秀な馬など、安定感のある馬で、それほど人気がない馬を2列目に3頭セットします。
▼3列目には、先程の中穴馬3頭と、追加で中穴馬2頭、そしてお楽しみの大穴馬を2頭ほどセットします。
これで、フォーメーション「2-3-7」の三連複が完成。
「人気馬ー人気薄ー人気薄」という形の決着になれば、高確率で的中することになる。
▼複勝圏内3頭のうち、人気馬は1頭まで許容というスタイルなので、あまり堅く収まりそうなレースを選ぶとうまくいきません。
頭数で言えば、11頭以下だと、本命サイドで決まってしまう確率が高くなるので、できるだけ多頭数のレースを選ぶことで、的中確率を引き上げることが可能になります。
競馬の年間収支をプラスにするサイトを公開
▼競馬ファンの最終目標である「年間プラス収支」
これを達成するためには、馬券知識を身につけるしかない。
私が、年間プラス収支を達成できたのは、
やっぱり⇒『このユニークなサイト』で学んだからです。
三連複軸1頭のフォーメーション
▼フォーメーション馬券の買い方についての考察を続けます。
ここでは別のフォーメーションとして、三連複「1-3-6」フォーメーション(12点)を考えてみたいと思います。
▼三連複「1-3-6」なので、1列目は人気馬。
このフォーメーション構成の場合、1列目の人気馬が予想のキモになります。
▼三連複軸1頭ながしに近いイメージですが、2列目を絞り込んでいるので、買い目点数がかなり少なくなります。
軸1頭ながしと同じように、軸馬の精度が、全体の的中率と回収率を大きく左右することになる。
▼三連複の軸1頭なので、「人気馬で複勝回収率が高いであろう馬」を選ぶことになります。
このフォーメーションの場合、軸馬選びが命なので、しっかり時間をかけて選ぶと良いですね。
▼軸馬選びのコツとしては、三連複の場合は、「差し馬」「上がりが速い馬」「リーディング上位の騎手」
このあたりは、重要なポイントになります。
これらが指し示しているものは、「安定的に3着以内に来る」という条件になります。
▼競馬では、「勝ち切れるけど、惨敗も多いタイプ」と「勝ち切れないけど、安定的に2~5着に来るタイプ」がいます。
三連複では、1着は必要ないので、狙う軸馬は後者のタイプになる。
▼ここの判断を間違えると、びっくりするほど回収率が上がらなくなります。
特に、上述したフォーメーション「1-3-6」の場合は、1頭の軸馬の複勝回収率が最重要になるため、ここがうまく機能しないと、回収率がついてこなくなるわけです。
▼逆に言えば、軸馬さえしっかり決まれば、あとはヒモ馬をそれほど難しく考えなくても、比較的簡単にプラス収支になります。
2列目の中穴馬は、先ほども少し書いたとおり、ここも安定感のある人気薄をセットします。
▼あるいは、レースによっては、あえて本命サイドを狙っていくという手もあります。
この場合のフォーメーションは、三連複「1-2-3」など。
1列目は、先ほどと同じように期待値が高い人気馬をセット。
2列目は、別の人気馬を2頭セット。
3列目で、中穴馬を3頭セット。
この形だと、先ほどのフォーメーションより配当は低くなりますが、少ない買い目点数で当たりを引けるので、回収率は遜色ないものになります。
▼▼では次に、三連複「3-3-7」フォーメーション(45点)について。
これは、最初に人気馬を3頭、軸馬としてセットする買い方になります。
3頭軸なので、的中率が高くなりやすい反面、相手ヒモ馬を間違えると、なかなか回収率が上がらなくなります。
▼1列目に、人気馬3頭をセット。
2列目に、中穴馬3頭をセット。
3列目に、中穴馬5頭・大穴馬2頭をセット。
という感じのイメージですね。
冒頭で、「2-3-7」フォーメーションを解説しましたが、あれが2頭軸で、こちらは3頭軸になります。
▼この買い方の場合、1列目の人気馬は、1~4番人気あたりから3頭選べばいいだけなので、特に迷いはないと思います。
ここもポイントは、2列目の中穴馬になります。
2列目の中穴馬3頭を選ぶのに、最大の時間を使っていくことになります。
▼この買い方の場合、 1列目の人気馬を3頭まで選ぶことができるので、レース選びとしては、「軸不在のレース」を選ぶということになります。
軸馬が1~2頭で明確なら、軸を3頭にする必要はないからです。
▼決着傾向としては、「人気馬ー中穴馬ー中穴馬」という形を狙うことになるので、荒れやすいレースを選ぶことになります。
これも上述した通り、少頭数やオッズ断層がある場合など、堅く収まりそうなレースを狙ってしまうと、「人気馬ー人気馬ー中穴馬」という決着になりやすいからです。
▼私は基本的に、最初に買い方を決めておいて、その買い方にマッチしたレースを選んでいくスタイルを推奨しています。
その方が、自分の得意な形に持ち込めるからですね。
ただ、フォーメーション馬券の場合は、先にレースがあって、そのレースに合わせてフォーメーションの形を選んでいくスタイルでも、勝ちやすくなります。
フォーメーションの買い方は多種多様であり、レースによって詳細にカスタマイズしていくことが可能だからです。
▼なので、「ここは1頭、明確な人気馬がいるから、1-3-5フォーメーション(9点)だな」とか「ここは大混戦だから、3-3-7フォーメーション(45点)だな」という感じで、臨機応変に対応していくことが可能です。
ただ、このスタイルは上級者向けなので、初心者さんはやはり、最初に自分の形を決めておいて、そこに合致するレースを選んでいくスタイルの方が勝ちやすいと思います。
初心者さんは、最初はフォーメーションより、流し馬券やボックス馬券の方が、馬券の技術は上達しやすいように思います。
▼▼ちなみに、フォーメーションの買い目点数の計算は、流しやボックスより複雑です。
「フォーメーション 買い目点数」などのキーワードで検索すると、JRAのホームページで買い目点数を計算してくれるサイトがあるので、そちらを利用するのが良いかと思います。
▼フォーメーションは、流し馬券より買い目点数を削減することができますが、それほど劇的に買い目点数を減らせるわけではありません。
なので、フォーメーションを利用するケースというのは、
・軸馬が1頭に絞れない時
・2列目が絞れる時
・3列目が絞れない時
このようなケースの時に、フォーメーション馬券を導入していくことになります。
▼まず、「軸馬が1頭に絞れない時」
通常、馬券購入する際の基本としては、軸馬を1頭決めて、そこから流すというスタイルが基本になります。
これは、すべての馬券種に共通の基本です。
ただ、どうしても軸馬が1頭に絞り込めない時があります。
「この人気馬2頭のうち、どっちかは来そうだが、どっちか決めかねる…」という場合ですね。
この場合、レースそのものをケン(見)するか、フォーメーション馬券で参戦するかのどちらかになります。
▼軸馬を2~3頭で迷う場合、フォーメーションで参戦するかどうかの判断は、相手ヒモ馬に自信があるかどうかで決定します。
ヒモを迷わず決めることができるのであれば、軸馬を複数にしたフォーメーションで購入しても、長期回収率をプラスにすることが可能です。
ただ、ヒモに自信がないのであれば、軸にもヒモにも確信が持てないということになるので、そのレースは見送りにした方が良いですね。
自信がないレースを無理に購入しても、回収率が下がるだけだからです。
▼では次に、「2列目が絞れる時」
通常、三連複の流し馬券だと、「軸1頭ー相手7頭(21点)」という感じのスタイルになります。
ただ、2列目を絞り込むことができるのであれば、流し馬券より、フォーメーション馬券の方が効率が良くなります。
例えば、「三連複フォーメーション。1-3-7(15点)」という感じで、買い目点数を6点削減することができます。
▼とは言え、上述した通り、21点が15点になるくらいのものなので、それほど劇的に買い目点数が減るわけではありません。
なので、よほど確信があるとき以外は、無理にフォーメーションにするより、オーソドックスに流し馬券で勝負しても問題はないかと思います。
▼▼では次に、「3列目が絞れない時」
3列目が絞れない時も、三連複フォーメーションが有効です。
例えば、「人気の軸が1頭決まって、中穴のヒモも3頭決まった。残すは3列目だが、ここは何が来てもおかしくないな」
というような場合。
こういう場合は、3列目は7頭くらいに設定して、最後だけ広めに狙っていく形が効果的です。
三連複流しなら、「三連複軸1頭流し・相手3頭(3点)」となるところ、「三連複フォーメーション・1-3-7(15点)」となるわけですね。
▼では少し、具体的なケーススタディーも見てみましょう。
【フェブラリーステークス2022年】
1着 カフェファラオ(2番人気)
2着 テイエムサウスダン(5番人気)
3着 ソダシ(4番人気)
三連複16200円
はい。
このレースは、三連複フォーメーション・1-3-7(15点)で、簡単に162倍を的中できたレースでした。
▼まず、軸馬の選定は、1~3番人気から選びます。当ブログでいつも書いている通りですね。
1番人気のレッドルゼルは、ダート1200m~1400mに実績がありますが、ダート1600mには実績が無い。
G1で距離実績が無いのは、軸馬としては不適格なので、レッドルゼルは切り。
3番人気のアルクトスは、雨が降ったことで過剰人気になりましたが、この馬は地方競馬の深いダートでは強いものの、中央競馬のスピードダートではほとんど実績が無い。
つまり、地方競馬で狙って、中央競馬では静観、というタイプなので、アルクトスも切り。
▼残ったのは、2番人気のカフェファラオ。
近走惨敗続きで人気を落としていましたが、苦手な地方競馬だったり、芝の函館記念だったり、これも苦手な中京ダート1800mだったりと、敗因は明確でした。
今回の東京ダート1600mは、3戦3勝の得意なステージ。
調教の動きも良く、ここは絶好の狙い目と見て、カフェファラオを軸とします。
▼次に、2列目の3頭を決定します。
ここは、4~9番人気の中穴馬6頭から、3頭を拾うイメージで構成すると、比較的迷わずに決定できるかと思います。
7番人気のインティは、もう8歳ですが、過去に中央競馬のダートG1で何度も馬券になっており、三連複のヒモとしては期待値が高いので、この馬はヒモにします。
あとは、前哨戦の根岸ステークスを勝った、5番人気のテイエムサウスダンと、東京ダート1600mは、武蔵野ステークスを勝った実績がある、6番人気のソリストサンダーを入れて、3頭のヒモが完成します。
▼最後に3列目ですが、ここは中穴馬7頭をチョイス。
特に難しく考える必要はなく、3~9番人気の7頭で、手広く狙う形にします。
これで、三連複フォーメーション・1-3-7(15点)が完成です。
▼結果は、軸にしたカフェファラオが1着。
2着に5番人気のテイエムサウスダン、3着に4番人気のソダシと入って、三連複は16200円の好配当となりました。
このレースのポイントは、1~3番人気のうち、レッドルゼルとアルクトスに死角があったこと。
その流れで、カフェファラオを軸にすることさえできれば、三連複フォーメーション馬券で、簡単に万馬券が的中できたレースだったわけですね。