▼本日は、軸馬の決め方について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・基本的に軸馬は、人気馬から選ぶと良い(1~4番人気)
・また、軸馬はできるだけ前に行ける馬から選ぶと、的中率と回収率が上がりやすくなる(逃げ馬・先行馬)
・あとは、前走1着馬・前走1番人気馬は、軸馬として期待値が高くなりやすいので狙い目。
・それから、内枠の馬や、年齢が若い馬も、軸馬として回収率が高くなりやすい条件である。
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼軸馬とは、流し馬券を構成するときに、起点となる馬のことです。
流し馬券においては、この軸馬の精度によって、的中率と回収率が大きく変わってきます。
▼この軸馬の決め方ですが、いくつかのコツがあります。
的中率と回収率を上げるための軸馬の選び方について、少し考えてみましょう。
【軸馬の選び方】
1~4番人気から選ぶ
逃げ馬・先行馬から選ぶ
前走1着馬を選ぶ
内枠の馬を選ぶ
3~4歳の馬を選ぶ
リーディング上位の騎手を選ぶ
前走1番人気を選ぶ
はい。
では1つずつ解説していきます。
▼まず、軸馬にする馬は、「人気馬」から選んだ方が、馬券収支が安定しやすくなります。
もちろん、人気薄を軸にして、一発高配当狙いという戦略もあるんですが、慣れないうちは、これはあまりお勧めしません。
▼人気薄というのは、連対率や複勝率が低くなりやすいわけです。
例えば、1番人気の連対率は50%近くありますが、10番人気の連対率は5%くらいしかない。
軸馬の連対率が5%だと、仮に総流しを仕掛けても、的中率は5%になってしまうわけです。
▼この場合、100レース購入すれば、95レースは外れてしまう。
この程度の低い的中率だと、どうしても月間の馬券収支はバラバラになってしまいます。
馬券でコンスタントに利益を出すためには、できるだけ馬券収支に波を発生させない方が良い。
そう考えると、人気薄を軸馬にするのは、あまり得策では無いわけです。
▼人気薄を軸馬にするとしたら、できるだけ馬券収支のスパンを長く見る必要があります。
上述したような、連対率5%の馬を軸馬にするなら、馬券収支は年間単位で見ていかないと、確率収束しません。
たとえ年間単位で見ても、プラスの年があったり、マイナスの年があったりと、馬券収支は安定しないと思います。
▼競馬で勝つためには、安定的に年間プラス収支にする必要があります。
そう考えると、やはり軸馬は人気馬にした方が確率は収束しやすく、馬券収支も安定してくると思います。
▼軸馬の人気は、私の場合は1~4番人気から決めます。
ただ、断然人気の馬は、軸馬にはしないことが多いです。
単勝1倍台などの断然人気の馬は、多くの場合、過剰人気になってしまうので、なかなか回収率が上がらないからです。
▼単勝1倍台を軸馬にすれば、的中率はかなり上がると思います。
でも、「馬券を当てても当てても、なかなか利益が出ない」ということになりやすいわけです。
ひどい時は、馬券が当たってもマイナスの、トリガミになってしまいます。
▼なので私の場合、1番人気が断然人気馬の場合は、そのレースは見送るか、2~3番人気からワイド馬券を狙います。
ワイド馬券なら、断然人気の1番人気が来ても、的中の可能性が残されるので、有効な戦略になります。
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▼競馬ファンの最終目標である「年間プラス収支」
これを達成するためには、馬券知識を身につけるしかない。
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軸馬に適した脚質は?
▼競馬での軸馬の選び方についての考察を続けます。
先ほどは、軸馬と人気の関係について書いてみました。
ここでは、また別の角度から考えてみたいと思います。
▼例えば、当ブログでもよく書いていますが、
「軸馬にするなら、先行馬が良い」と思う。
なぜかというと、すべての脚質の中で、先行馬が一番安定感があるからです。
▼人気馬でも人気薄でも、先行馬は期待値が高くなりやすいです。
競馬ファンに人気なのは、末脚が鋭い追い込み馬なんですが、馬券の期待値を考えると、追い込み馬は儲からない部類に入ります。
▼例えば、三連複の軸馬を決める場合、なんとなく追い込み馬を選んでおけば、「3着以内には来るだろう」と思ってしまいがちですが、これが意外と届かず4~5着というケースが多いわけです。
なぜこうなるのか?
▼馬券検討において、脚質は非常に重要な意味を持ちます。
脚質は、「逃げ馬・先行馬・差し馬・追い込み馬」の4種類に大別されます。
その中で、競馬ファンに人気があるのは、差し馬・追い込み馬。
でも、データ的に回収率が高くなりやすいのは、逃げ馬・先行馬なんですね。
▼競馬というのは、すべての馬が同時に同じコースを走るゲームです。
なので、馬群が固まってしまうと、そこから抜け出して来られなくなるわけです。
進路がなくなる、前が詰まる、という状況ですね。
▼このような前詰まりは、差し馬・追い込み馬に、頻繁に発生するわけです。
後方から行く馬は、必然的に前にたくさんの馬がいることになる。
なので、最後の直線で、前が詰まって動けないということが多々あるわけです。
▼それに対して、先行馬は2~3番手から進めることができるので、自分の前にはあまり馬がいません。
逃げ馬なら、常に自分が先頭を走ることになります。
これはかなりのアドバンテージ。
なので、軸馬を決める場合でも、逃げ馬・先行馬から選んでいくと、的中率と回収率が上がりやすくなるわけです。
▼見ていて気分爽快なのは、追い込み馬。
だから追い込み馬は、いつも人気になりやすい。
人気になりやすい上に、前が詰まりやすいとなると、どうしても回収率は下がりやすくなってしまうわけですね。
▼▼では次に、軸馬を選ぶ時の基準として、「前走の着順」を考えてみたいと思います。
私が軸馬を選ぶときに、人気と脚質以外に注目するのは、前走の着順です。
前走の着順というのは、競馬予想において、最も重要なデータであると言えます。
▼どんな競馬新聞を買っても、どんなスポーツ新聞を買っても、前走の着順は、必ず掲載されている。
それは何故かというと、前走の着順がデータとして有効だからです。
前走でその馬がどんなレースをしたか?
これをしっかり考えるだけで、軸馬の精度は飛躍的に向上します。
▼まず、最もわかりやすい目安として、「前走1着馬」というものがあります。
つまり、前走で勝った馬ですね。
前走で勝った馬は、好調をキープしていることが多く、軸馬として使うと的中率と回収率を上げやすい傾向にあります。
▼もちろん、展開が向いて、たまたま勝ってしまったという馬もいる。
そのような馬は、今走では通用せずに負けてしまうケースもあります。
でも、そのような過大評価の馬を織り込んだとしても、前走1着馬というのは、期待値的に魅力があるわけです。
▼例えば、同じように単勝オッズ3倍の馬がいたとする。
これを2つのパターンに分けます。
①前走1着で、単勝3倍
②前走5着で、単勝3倍
はい。
この場合、軸馬としての的中率と回収率が高いのはどっちか?
これは、多くの場合で①の方が期待値が高くなります。
▼上述した通り、②のタイプの馬でも、前走で不利があって負けた場合は、今走で巻き返すことがあります。
ただ、そのようなケースはレアケースなので、多くの場合は、①のタイプの方が利益を出しやすいわけです。
▼この部分を、もう少し突っ込んで考えてみると、さらに有効なデータもあります。
例えば、
「前走1着。着差をつけて勝った馬」このようなタイプと、
「前走1着。ギリギリの僅差で勝った馬」このようなタイプ。
これはどちらの期待値が高くなりやすいでしょうか?
▼このケースでは、前者の「着差をつけて勝った馬」の期待値が高くなりやすい傾向にあります。
前走で着差をつけて勝った馬というのは、余裕を持って勝った馬と言える。
その場合だと、今走でも能力が通用するケースが多いんですね。
▼逆に、僅差で勝った馬というのは、ギリギリの接戦を制したわけですから、今回も勝てるとは限らない。
それなのに、前走1着が評価されて、馬券は売れてしまう。
つまり、過剰人気になってしまいやすいわけですね。
当ブログではいつも書いていますが、馬券で利益を出すためには過剰人気の馬を避けることが重要なので、僅差で勝った馬は、その前走内容をしっかり分析する必要があるわけです。
▼▼では次の軸馬の選び方のポイントとして、「内枠の馬を選ぶ」を考えてみましょう。
これは芝のレースでの話ですが、芝のレースで軸馬を決める場合は、外枠の馬より、内枠の馬を選んだ方が的中率と回収率が上がりやすくなります。
競馬のレースというのは、円形のコースを走るスポーツなので、必然的にインコースを走った方が距離ロスが少なくなります。
なので、内枠の馬というのは好走確率が高くなり、儲かる可能性が高くなるわけです。
▼内枠の定義ですが、私の感覚では、理想は1~4番枠。
次が、5~6番枠ですね。
これくらいの内枠に入った馬を、軸馬にしていくと、馬券収支が良くなりやすいと思います。
競馬で勝っている人は、枠をしっかり見ている。
逆に、競馬で負けている人は、枠順を軽視している印象です。
▼もちろん、馬の能力が最も重要ですが、馬の能力が同じなら、間違いなく内枠の方が好走確率は高くなります。
特に、軸馬は人気馬から選ぶケースが多いので、人気馬は内枠に入ると強いわけです。
なので、軸馬の基本は、「内枠の人気馬」ということになるわけですね。
▼では、内枠の馬が本当に有利かどうか、実際のデータを見てみましょう。
【中央場所の芝重賞レース。枠順別の連対率】2016~2021年。475レース分析
17.1%
13.3%
15.5%
14.1%
11.6%
18.7%
15.6%
14.5%
14.6%
16.4%
11.7%
11.1%
11.9%
10.9%
9.9%
9.8%
7.1%
11.5%
(※上から、1~18番枠)
はい。
中央場所の芝重賞レースで、枠順別の連対率をまとめると、上記のようになります。
▼このデータを見れば一目瞭然ですが、内枠になればなるほど連対率が高くなっています。
逆に、外枠に行けば行くほど、連対率が下がっている。
特に、11番枠から外は、連対率が急降下しており、あまり狙いたくない感じになっています。
▼したがって、芝の重賞レースでは、できるだけ内枠の馬を軸馬にすることで、馬券収支が安定しやすくなります。
もちろん、枠順だけでは判断できませんが、能力が同じくらいで軸馬の取捨選択に迷った時は、内枠の馬を選んでいくと、長期的には馬券収支が良くなっていくと思います。
▼▼では次に、「3~4歳の馬を選ぶ」について。
軸馬の選び方を考える場合、馬の年齢も、重要なファクターになります。
競馬は、2歳限定戦・3歳限定戦以外は、すべての年齢の馬が一緒に走ることになります。
なので、馬の年齢から軸馬を判断していく、というアプローチも大切になってくるわけです。
では何歳の馬を軸馬にすればいいのか?
▼ここでは、具体的なデータを見ながら分析してみましょう。
【芝重賞レース。年齢別・連対率データ】2016~2022年。6449頭分析
※2歳限定戦・3歳限定戦は除く
3歳⇒連対率23%
4歳⇒連対率20%
5歳⇒連対率16%
6歳⇒連対率9%
7歳⇒連対率6%
8歳⇒連対率4%
はい。
年齢別の連対率は上記の通りです。
▼このデータを見れば一目瞭然ですが、「若い馬ほど連対率が高くなっている」ことがわかります。
これはある意味当たり前で、人間でも、若い時の方が元気に動けますよね。
人間の運動能力は、基本的には20歳を過ぎれば下降していくケースが多いです。
馬も同じで、若いほど元気いっぱいに走ることができ、レースで活躍しやすいわけですね。
▼なので、軸馬に迷ったら、年齢が若い方を選択していくと、的中率と回収率が上がりやすくなるわけです。
上記のデータは連対率で出しましたが、勝率も複勝率も、若ければ若いほど高くなります。
「競馬では、若い馬の方が強い」
これは常識なので、頭に入れておいてください。
▼では次に、「リーディング上位の騎手を選ぶ」について。
軸馬を選ぶ場合は、できるだけリーディング上位の騎手を選んでいくと、的中率が上がりやすくなります。
これも具体的なデータを見てみましょう。
【芝重賞レース。騎手別・連対率データ】2016~2022年。10396頭分析
1位 ルメール騎手⇒連対率41%
2位 川田騎手⇒連対率29%
4位 福永騎手⇒連対率24%
5位 武豊騎手⇒連対率20%
8位 池添騎手騎手⇒連対率14%
14位 吉田隼人騎手⇒連対率11%
25位 幸騎手⇒連対率8%
31位 三浦皇成騎手⇒連対率5%
84位 松田大作騎手⇒連対率3%
115位 藤田菜七子騎手⇒連対率0%
はい。
芝の重賞レースでの、各騎手の連対率は上記の通りです。
▼これもデータを見れば一目瞭然ですが、勝ち星が上位の騎手ほど、連対率が高くなっています。
これは、勝ち星が多い騎手の方が、強い馬に乗っているので連対率が高いのも当たり前なんですが、リーディング上位の騎手は、調子がいい馬に騎乗する機会も多いです。
なので、同じ馬に騎乗する場合でも、リーディング上位の騎手が乗ってくる場合は、馬の調子が良いケースが多いわけですね。
したがって、軸馬を決める場合は、できるだけ勝ち星が多い騎手・リーディング上位の騎手から選んでいくと、的中率が上がりやすくなるというわけです。