▼本日は、ダートレースの狙い方について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・芝のレースは内枠有利だが、ダートのレースは外枠有利な傾向にある。
・また、ダートは先行有利になりやすく、前目にポジショニングできる馬が、圧倒的に有利になる。
・ダートの大外枠は最も有利で、好走確率が高い。
・逆に、ダートの1番枠と2番枠は、回収率が低いので少し評価を下げたい。
・ダートでは、奇数枠に比べて、偶数枠の回収率がかなり高くなっている。
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼中央競馬のレースには、「芝」と「ダート」の2種類があります。
芝は、芝生の上を走る競争。
ダートは、砂の上を走る競争です。
▼同じ競馬場での競争ですが、芝とダートでは傾向がかなり違います。
まず、大きく違うのは、走りやすさ。
芝の方がグリップが効くので、スピードが出ます。
ダートは砂の上を走るので、走りにくく、スピードが出ません。
▼なので、走破タイムを見ても、圧倒的に芝のレースの方が速いタイムが出ます。
このような特徴により、血統的にも、「芝が得意な血統」と「ダートが得意な血統」に分かれるわけです。
▼そんなダートレースを予想するにあたって、私が重視しているのは、
「枠順」
基本的に、芝のレースでは、最短距離を走れる内枠が有利になります。
しかし、ダートでは、この傾向が真逆になる。
これはなぜか?
▼要因はいくつかあるんですが、まずダートは砂なので、内枠に入ると前の馬が蹴り上げた砂が、モロに顔にかかります。
馬も動物なので、砂が顔にかかると嫌がるわけです。
馬によっては平気なタイプもいますが、多くのサラブレッドは、顔に砂がかかると走る気がなくなる。
▼なので、ダートのレースでは、枠順は外枠の方が狙いやすいということになる。
外枠なら、砂を被らずに走れるからです。
競馬において、気分良く馬を走らせるというのは、非常に重要なポイントなんですね。
▼また、ダートは先行有利になりやすく、前目にポジショニングできる馬が、圧倒的に有利になります。
そう考えると、内枠の場合、出遅れるとリカバリーできないんですね。
外枠だと、少しくらい出遅れても、押してリカバリーできるんですが、内枠だと包まれて終わってしまいます。
▼このような傾向は、データ分析してもわかります。
勝率・連対率・複勝率、すべてにおいて、ダートでは外枠の数字の方が良くなっています。
芝のレースでは、基本的に内枠の方が数字が良くなるので、明らかに傾向が違うわけです。
▼ちなみに、ダートのレースで最も好走確率が高い枠順はどこでしょう?
これも私のデータ分析結果ですが、大外枠が良いです。
理由は上述の通り、大外枠なら砂を被らずに走れるし、出遅れてもリカバリーできるし、有利な点がいろいろあるんですね。
ただ、このことは競馬新聞の記者や、競馬ファンもそれなりに分かっているので、ダートの大外枠は馬券がよく売れます。
その結果、大外枠は好走確率は高いけれど、回収率は普通ということになっているわけです。
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ダート戦の特徴・データ傾向
▼ダート戦の買い方についての考察を続けます。
先程は、ダートでは外枠の方が有利になりやすいと解説しました。
ここでは、さらに詳しいダートレースのデータについて見てみたいと思います。
▼ダート戦においての、「回収率が低い枠」「回収率が高い枠」
これらについて考えてみたいと思います。
▼まず、ダートで回収率が低い枠は、1番枠と2番枠ですね↓
・1番枠⇒単勝回収率60%
・2番枠⇒単勝回収率55%
(2016~2019年。ダート戦データ)
はい。
このように、平均回収率を80%とすると、かなり低い数字になっています。
やはりダートでは、極端な内枠を引いてしまうと、勝ち切れなくなる傾向にあるわけです。
▼ダートのレースで軸馬を考える場合に、自分が考える軸馬候補が、1番枠と大外枠で迷ったら、大外枠にした方が回収率は高くなりやすいわけです。
特に、1番枠と2番枠は、勝率が低いので、三連単や馬単の1着固定には向かない印象です。
▼では次に、偶数枠と奇数枠のデータについて見てみましょう↓
・偶数枠⇒単勝回収率80%
・奇数枠⇒単勝回収率71%
はい。
10%もの差が出ています。
これはなぜか?
▼競馬の場合、偶数枠というのは、後入れなんですね。
ゲートに入る時に、その順番は、1.3.5.7・・・と奇数枠から入っていくわけです。
そして、奇数枠がすべて埋まったら、次は偶数枠、2.4.6.8・・・と入っていくわけですね。
▼そう考えると、奇数枠というのは先にゲートに入るので、ゲートの中でしばらく待たされることになります。
サラブレッドは神経質なので、ゲートの中で待たされると、だんだんイライラしてきます。
馬はイライラしてくると、集中力がなくなるので、スタートで出遅れやすくなるわけです。
▼そして、先ほども少し書きましたが、ダートでは先行できる馬が有利。
芝のレースなら、多少出遅れても追い込むことが可能なんですが、ダートだと出遅れは致命傷になりやすい。
そう考えると、出遅れるリスクが高くなる奇数枠は、回収率が低くなるわけですね。
▼▼では次に、「ダートの特別戦」についてのデータを見てみましょう。
特別戦というのは、レース名が付いているレースです。
平場レースよりも賞金が高く、ハイレベルなレースが多くなります。
レース番号では、第9レース~第11レースに組まれることが多いです。
▼まず、ダートの特別戦。枠順別成績を見てみます。(2015~2019年データ)
【ダートの特別戦の連対率。枠順別データ】※上から1枠~8枠
11.1%
13.0%
13.5%
13.4%
14.6%
13.9%
14.4%
16.1%
はい。
一目瞭然ですね。
ダートのレースでは、特別戦でも、外枠の方が明らかに連対率が高くなっています。
▼1枠は連対率が最低で、11%しかない。
その一方で、8枠は連対率が最高で、16%以上もあるわけです。
同じくらいの強さの馬が走っても、連対率が5%も違ってくるわけですね。
▼この傾向は、連対率で顕著に現れています。
勝率だと、ここまでの差はないですね。
勝率のデータも見てみましょう↓
【ダートの特別戦の勝率。枠順別データ】※上から1枠~8枠
5.9%
6.6%
6.4%
7.2%
7.4%
6.4%
6.7%
8.3%
はい。
最内枠の勝率が最も低く、大外枠の勝率が最も高くなっています。
ただ、それ以外の枠順の勝率は、大差がないことが分かります。
▼では、この数字を踏まえて、単勝回収率のデータも見てみましょう↓
【ダートの特別戦の単勝回収率。枠順別データ】※上から1枠~8枠
71(%)
74
90
75
94
67
67
94
はい。
単勝回収率の数字は、勝率とほぼ連動しています。
単勝馬券を購入した場合でも、最内枠の単勝回収率が最も低く、大外枠の単勝回収率が最も高くなっています。
▼では次に、複勝率のデータを見てみましょう↓
【ダートの特別戦の複勝率。枠順別データ】※上から1枠~8枠
17.6%
19.9%
20.9%
20.6%
21.1%
20.3%
21.3%
23.3%
はい。
複勝率の数字も、連対率に近い感じになります。
やはり大外枠の複勝率が最も高く、安定して3着以内に入ってくることがわかります。
それに対して、最内枠の馬は複勝率が最も低く、凡走の危険性を秘めていることがわかります。
▼では次に、複勝回収率のデータを見てみましょう↓
【ダートの特別戦の複勝回収率。枠順別データ】※上から1枠~8枠
68(%)
79
83
73
70
76
75
79
はい。
複勝率は明らかに外枠の馬の方が高かったのに、複勝回収率で見るとあまり差がなくなっています。
これはなぜか?
この理由としては、「ダートでは、外枠の馬の方が複勝馬券が売れているから」ということになります。
ダートでは、外枠の馬の方が安定的に3着以内に入ってくる事を、競馬ファンが知っているということになるわけですね。
▼▼では次に、具体的なダートレースの買い方について考察してみましょう。
【レパードステークス2021年】
1着 メイショウムラクモ(1番人気)
2着 スウィープザボード(10番人気)
3着 レプンカムイ(6番人気)
馬連5240円
三連複16040円
はい。
このレースは、私が実際に馬券を的中したレースです。
どのようにアプローチしたのか、具体的に解説してみます。
▼まず、頭数は15頭。3歳限定のダート重賞で、そこそこの波乱が見込める。
したがって、狙いは中穴馬券ということになります。
当ブログでいつも書いている通り、「人気馬と人気薄の組み合わせ」を狙うことになります。
▼最初に、軸馬を決定します。
軸馬は、人気馬から選ぶのが基本です。
軸馬を人気薄にしてしまうと、極端に的中率が下がってしまうので、投資効率が悪くなるからです。
▼軸馬は、1~3番人気から1頭を選びます。
上述した通り、ダートのレースでは、大外枠の期待値が高い。
2021年のレパードステークスでは、1番人気のメイショウムラクモが大外枠。
前走、2勝クラスを1.2秒差で楽勝した馬で、前走1着楽勝は、当ブログでいつも書いている通り、期待値が高い条件になります。
▼ということで、軸馬は迷わず、1番人気のメイショウムラクモでOK。
次に、相手ヒモ馬を決定します。
ヒモは、4~13番人気から選びます。
なぜかと言うと、重賞レースで期待値が高いのは中穴馬で、それは具体的に言うと、4~13番人気ということになるからです。
▼メンバー全体のパワーバランスを見ると、「前走1勝クラスを楽勝」か「前走2勝クラスを勝利」というのが、能力上位の条件になります。
そう考えると、11~13番人気馬は、条件に合致しないので切ります。
9番人気のテイエムマジックと、7番人気のノースザワールドも条件外なので、切ります。
▼残った馬は、4.5.6.8.10番人気。
1番人気のメイショウムラクモから、この5頭に馬連&三連複流し。
結果は、1番人気のメイショウムラクモが3馬身差の圧勝。
2着に、前走1勝クラスを楽勝した、10番人気のスウィープザボードが入り、馬連5240円・三連複16040円の好配当となりました。
▼このレースは、ダートの特性を頭に入れておけば、簡単に的中できたレースでした。
1着2着は、大外枠の馬で、単純に外枠の馬を購入するだけでも、馬連52倍が的中できたわけですね。
▼▼では、次のケーススタディを見てみましょう。
【フェブラリーステークス2022年】
1着 カフェファラオ(2番人気)
2着 テイエムサウスダン(5番人気)
3着 ソダシ(4番人気)
三連複16200円
馬連2640円
はい。
このレースも、ダートの基本「外枠狙い(&偶数枠狙い)」と「先行馬狙い」で、三連複の万馬券を簡単に的中できるレースでした。
▼まず、軸馬を決定します。
軸馬は、いつも当ブログで書いているように、1~3番人気から選びます。
人気上位馬は下記の通りです↓
1番人気レッドルゼル
2番人気カフェファラオ
3番人気アルクトス
この中から1頭を選び、三連複ながしと馬連ながしの軸馬にします。
▼枠順はそれぞれ、5番枠・6番枠・4番枠。
能力に大きな差がないのであれば、先ほどデータで見た通り、奇数枠より偶数枠の方が的中率と回収率が高くなります。
レッドルゼルは、ダート1600mに実績が無いのに加え、奇数枠の差し馬ということで、あまり期待値は高くないと見て、切り。
▼次に、3番人気のアルクトスですが、不良馬場のダート1600mで強い勝ち方をして人気になっていますが、あれは地方競馬でのものであり、アルクトスは中央競馬ではほとんど実績がありません。
フェブラリーステークスは、地方競馬の深いダートで活躍してきた馬よりも、中央競馬のスピードダートに実績のある馬が活躍しやすいです。
その点から考えると、主に地方競馬で活躍してきたアルクトスは、中央競馬の速い時計に対応しにくいと判断して、この馬も切ります。
▼ということで、消去法で軸馬は、6カフェファラオとなります。
近走惨敗続きですが、苦手な地方競馬、芝のレース、苦手な中京ダート1,800mと、敗因は明確だったので、ここは巻き返してもおかしくないと見て、本命。
▼次に、相手ヒモ馬ですが、軸馬を2番人気にしたので、ヒモは4~9番人気から選びます。
軸馬が2番人気の場合、ヒモをこれ以上、人気薄にしてしまうと、合成オッズが上がりすぎて的中率が下がってしまうためです。
あえて合成オッズを上げて高配当を狙う手もありますが、ここはダート戦なので、中穴狙いとします。
4~9番人気のうち、8番人気のエアスピネルは9歳馬、7番人気のインティは8歳馬ということで、かなり高齢化しているので、この2頭は期待値が低いと見て、切ります。
▼ここまでで、馬券構成は下記の通りになります↓
軸
2番人気カフェファラオ
相手ヒモ馬
4.5.6.9番人気(4頭)
三連複(6点買い)&馬連(4点買い)
という感じですね。
▼結果は、軸馬の2番人気カフェファラオが先行して圧勝。
2着に、ダートで有利な外枠だった8枠のテイエムサウスダン、3着に白毛のソダシが入り、三連複16200円と馬連2640円が的中。
三連複は6点で16200円で、レース回収率は2700%。
馬連は4点で2640円で、レース回収率は660%となりました。
このレースは、軸馬を偶数枠で先行馬のカフェファラオにできれば、ほぼ的中できるレースで、期待値の高いレースだったと言えますね。