▼本日は、馬単必勝法について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・馬単で勝つ方法は、「単勝回収率が高い馬を1着固定」
・これさえ徹底できれば、単勝や馬連よりも、馬単の方が勝ちやすい。
・単勝回収率が高い馬を探す方法は、「データ・血統・パドック」のどれか1つを学ぶ。
・馬単マルチ(表裏購入)は、控除率的に馬連の方が有利なので、基本的には狙わない。
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼前回は、馬単の基本的な買い方について解説しました。
参考記事
↓
馬単の買い方
ここでは応用編として、馬単で勝つ方法について考えてみたいと思います。
▼馬単とは、馬連を分解した馬券です。
馬連は、1-2着を順不同で当てる馬券。
馬単は、1→2着を順番通りに当てる馬券です。
▼馬単は、馬連と似ているので、馬連と同じように買っておけばOKと考えている人が多いですが、実は全然違います。
馬連というのは、複系馬券。連複ですね。
それに対して、馬単というのは、単系馬券。連単です。
▼馬単も馬連も、どちらも軸馬が最重要である事は同じです。
ただ、その軸馬の選び方が全然違うわけです。
▼馬連の軸馬は、2着までに入ればいいので、複勝回収率をメインにして予想します。
それに対して、馬単の軸馬は、1着もしくは2着固定なので、単勝回収率をメインにして予想しなければ、なかなか回収率が上がらないわけ。
▼馬単で勝つ方法をシンプルに書けば、「単勝回収率が高い馬を1着固定」です。
ぶっちゃけ、これだけを徹底できれば、馬単の必勝法に近づきます。
▼馬単というのは、馬連をバラバラにした馬券であると同時に、単勝をバラバラにした馬券でもある。
なので、単勝回収率が高い馬は、単勝でも儲かりますが、馬単にするとさらに儲かりやすいわけです。
▼なので、馬単で勝つためには、まずこの「単勝回収率が高い軸馬」を、しっかり吟味しなければならない。
では、どうやって単勝回収率が高い馬を見つけるか?
それには、当ブログでいつも書いている、「データ・血統・パドック」が代表的な武器になります。
▼データ分析は、自力でやるならパソコンの有料ソフトで分析することになる。
単勝回収率が高い馬というのは、ざっくり言えば、逃げ馬・先行馬とか前走1着馬ですね。
あるいは、前走を人気で負けた馬、というのも、今走で単勝期待値が上がる傾向にあります。
▼このような単勝期待値が高い馬を見つけて、その馬を、馬単の1着固定にセットする。
馬単2着の欄には、5頭くらいをセット。10番人気くらいまでの範囲で選びます。私の場合ね。
▼たったこれだけのシンプルな戦略で、私の馬単の年間収支はプラスになっています。
私の主戦場は、三連複ですが、上述したような単勝期待値が高い馬が明確である場合、馬単で勝負します。
まずはこれが馬単で勝つための基本。
単勝回収率が高い馬を、1着づけ作戦ですね。
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これを達成するためには、馬券知識を身につけるしかない。
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馬単で勝つためのケーススタディ
▼馬単で勝つ方法についての考察を続けます。
単勝回収率が高い馬についての話の続きです。
▼具体的なレースについても考えてみます。
例えば、 2019年のフローラステークス。
ここは、1着がウィクトーリアで、前走1着馬。しかも前走楽勝。
そして内枠だったので、単勝期待値はかなり高い状態でした。
▼私の馬券は、ウィクトーリアを馬単1着固定。
相手は、6番人気までで、4点買い。
馬単の配当は、3,480円となり、賭け金は8倍以上になりました。
▼特に難しい決着ではなかったレースです。
人気で言えば、3→2番人気の決着なので、馬単3,480円はおいしい配当だったと言えます。
▼このレースは、1番人気のセラピアが、未勝利戦を勝ったばかりなのに1番人気。
鞍上は、若い藤岡康太ということで、凡走リスクがありました。
1番人気に死角がある場合、2~3番人気の期待値が急上昇します。
その点でも、3番人気のウィクトーリアの単勝期待値は高かったと言える。
▼ここは混戦模様だったので、無理に馬単で勝負しなくても、単勝1点買いで670円。
これでも良いところでした。
今回はどちらでも的中でしたが、単勝と馬単は、うまく使い分けると、回収率が上がりやすくなります。
▼ついでに言うと、同じ日の、2019年のマイラーズカップ。
ここはダノンプレミアムが前走1着で、しかも圧勝。
このレースは少頭数で、ハイペースにもならなそうだったので、ダノンプレミアムの単勝期待値は高かった。
▼ただ、ダノンプレミアムの単勝オッズは、1.3倍。
当ブログではいつも書いていますが、1倍台というのは、長期的にはなかなかプラス回収率に、しにくい。
なので、こういうレースこそ、単勝ではなく馬単の1着固定が役に立ちます。
▼単勝期待値が高いと見たダノンプレミアムを、馬単の1着固定にセット。
2着には、それほど荒れる事はないとみて、5番人気までで馬単4点買い。
▼結果は、1着ダノンプレミアム。2着グァンチャーレで決まり、馬単1,200円でした。
4点買いだったので、賭け金は3倍になった。
単勝馬券だと、1.3倍にしかならなかったことを考えると、ここでの馬単狙いは、有効だったと考えられます。
▼▼このように、自分が狙う馬が断然人気の場合、単勝馬券で狙っても合成オッズが低すぎて、なかなか利益が出ません。
その場合は、単勝馬券で勝負するのではなく、「馬券種をずらす」ということが有効な戦略になります。
つまりこの場合は、単勝馬券から、馬単にスイッチするわけですね。
それによって、無駄な馬券を排除して、合成オッズをナチュラルに引き上げることが可能になるわけです。
▼これは、単勝と馬単だけに限りません。
例えば、複勝馬券と三連複でも、同じような戦略は有効な選択肢になり得ます。
複勝馬券で1点勝負しても、オッズが1倍台では、長期回収率をプラスにすることは困難です。
そこで、複勝馬券で勝負するのを避けて、「三連複軸1頭ながし」に切り替えるわけですね。
これも、馬券種を切り替えることで、合成オッズを上げる戦略になります。
▼馬単の話に戻りましょう。
先ほどは、「単勝期待値の高い馬を、馬単1着固定」ということについて書いてみました。
では次に、「馬単マルチ」について考えてみたいと思います。
▼馬単マルチとは、1着固定や2着固定ではなく、馬連と同じように、1着でも2着でも的中するようにセットする馬券です。
通常の馬単では、1着固定にすると、軸馬が2着になったときには不的中となりますが、馬単マルチなら、2着でも的中になります。
▼いわゆる、「馬単の表裏」ですね。両方を買うわけです。
ただ、このような馬単のマルチ戦略は、私はあまり積極的にはお勧めしていません。
なぜかというと、何も考えずに馬単の表裏を購入することは、馬連を購入しているのと同じだからです。長期的にはね。
▼そして、還元率(払戻率)を考えると、馬単が75%、馬連が77.5%となっています。
つまり、何も考えずに馬単の表裏を購入するより、シンプルに馬連で購入した方が、平均回収率が高くなるわけです。
▼なので、基本的には馬単は1着固定か、2着固定で勝負するべきだと考えます。
ただ、馬単マルチにも、メリットはあります。
それは、自分が狙っているのが表だとすれば、裏を押さえ馬券として使えるという部分です。
▼例えば、断然の1番人気がいるとする。
しかし、この1番人気には死角があり、2着になる可能性が高いとする。
その場合、その断然の1番人気馬を、2着固定の馬単で狙うのが基本になるわけですが、断然の1番人気なので、やはり死角があっても勝率は高くなる。
そこで、 2着固定だけで勝負するのではなく、押さえ馬券として、馬単マルチを購入しておき、断然人気馬が1着になっても、馬券が的中するように配置しておくという戦略になります。
▼▼ただ、この場合の馬単マルチの裏面は、あくまでも保険であり、マルチで購入すること自体が本線ではありません。
馬単マルチの鉄則は、「1着に人気薄が入りそうなレースを選ぶ」ということになります。
▼馬連ではなく、馬単マルチで購入する意味は、1着に人気薄が入って、配当が跳ね上がるのを狙う点にあります。
1着に人気馬が入ると、馬単マルチより、馬連の方が回収率が高くなるからです。
▼つまり、馬単マルチで購入するなら、必ず「荒れそうなレースを選ぶ」ことが必要になるわけです。
この部分をしっかり理解しておかないと、馬単マルチのポテンシャルを活かし切ることができません。
▼ではここで、少し具体的なレースを見てみましょう。
【日本ダービー2021年】
1着 シャフリヤール(4番人気)
2着 エフフォーリア(1番人気)
3着 ステラヴェローチェ(9番人気)
馬連1010円
馬単3360円
はい。
このレースは、軸馬がエフフォーリアで不動のレースでしたが、馬券種の選択で、回収率が大きく変わるレースでした。
▼まず、1番人気のエフフォーリアですが、かなり条件が揃っていました。
「内枠、先行馬、前走1着、前走楽勝、前走2番人気」
という感じで、軸馬にはもってこいのデータ状況だったわけです。
▼ただ、唯一のネックポイントとして、鞍上の横山武史騎手が、22歳と若かったこと。
日本ダービーというのは、競馬の最高峰であり、すべてのホースマンの夢です。
なかなか簡単には勝てないのがダービーであり、ここでいきなり若い横山武史騎手が勝つというのは、ややイメージしづらいところでした。
▼それでも馬は、データ面で完璧。
こうなってくると、「エフフォーリアの連対率はかなり高いが、2着に負ける可能性もある」と考えるのがセオリーになります。
この場合、馬連ながしを選択する人が多いんですが、それよりも、馬単マルチの方が回収率を高めやすいです。
馬単マルチが最大限に威力を発揮するのは、断然人気馬が2着に負けた時だからです。
▼ということで、2021年の日本ダービーは、「エフフォーリアからの馬単ながしマルチ」という買い方がベター、ということになります。
相手ヒモ馬は、固い日本ダービーなので、何も考えずに、2~5番人気の4頭でOK。
結果は、やはりエフフォーリアが2着に負けてしまい、馬単は3360円。
馬単マルチで8点買いだったので、レース回収率は400%以上になりました。
もしこれが、馬連4点ながしだったら、レース回収率は200%そこそこだったので、馬単マルチの効果がわかると思います。
▼▼では、次のケーススタディを見てみましょう。
【共同通信杯2022年】
1着 ダノンベルーガ(3番人気)
2着 ジオグリフ(1番人気)
3着 ビーアストニッシド(8番人気)
馬単1750円
はい。
このレースは、オッズ断層から、上位4頭が強いことが明確だったため、簡単に馬単を的中できたレースでした。
▼まず単勝オッズを上から並べてみましょう。
3.4
3.5
3.9
5.3
16.2
20.2
22.9
はい。
単勝オッズを眺めてみると一目瞭然ですが、4番人気と5番人気の間に、大きなオッズ断層があることがわかります。
このような場合、4番人気馬までの能力が高いということになるので、上位4頭で決まる可能性が高くなります。
▼したがって、後はこの4頭をどう組み合わせるかだけの話になります。
まず軸馬を考察します。
2番人気のアサヒは、東京スポーツ杯2歳ステークスで2着の実績がありますが、イクイノックスに大きく離されており、ギリギリ2着という感じだったので、軸にするほどの信頼度は無い。
▼1番人気のジオグリフは、札幌2歳ステークスを4馬身差の圧勝。
前走の朝日杯フューチュリティステークスは、初めてのマイル戦に馬が戸惑ってしまい、追走できずに、脚を余して5着敗戦。
今回は、実績のある1800mに戻るので、信頼度はアップする。
ということで、軸馬はジオグリフとなります。
▼軸馬がジオグリフで、相手ヒモ馬が3頭まで絞れるなら、後は簡単です。
馬連でも馬単でもいいんですが、今回は馬単で勝つ方法というテーマなので、馬単で馬券を構成します。
ジオグリフに関しては、得意の距離で軸馬としての信頼度は高いですが、前走で追走できなかったことから、1着で来るかは半信半疑なところ。
単勝期待値は低いと見て、「馬単マルチ」での勝負がセオリーとなります。
▼馬券構成は下記の通りです。
馬単マルチ。相手3頭
軸
ジオグリフ
相手
2~4番人気(マルチ6点買い)
という感じですね。
▼結果は、軸馬のジオグリフが中団から伸びるも、外から差されて2着。
1着は3番人気のダノンベルーガで、馬単は1750円となりました。
▼このレースは、上述した通り、4番人気までのオッズ断層が明確だったので、買い目を絞り込むのが容易なレースでした。
6点で17.5倍なので、レース回収率は291%。
回収率はやや低めですが、短時間で簡単に的中できたレースだったので、合格ラインと言えますね。