逃げ馬は儲かるか?

▼本日は、逃げ馬のデータについて、当研究所の見解を書いてみたいと思います。

まず、結論から書いていきます↓


・逃げ馬は、すべての脚質の中で、最も儲かるタイプである

・特に、下級クラスになればなるほど、逃げ馬は有利になる

・前に行ける馬は、道中で不利を受けにくいので、回収率が高くなりやすい。逆に、差し馬は儲からないことが多い

・過去3年データで、逃げた馬だけ買うと、単勝回収率210%・複勝回収率135%となる



ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。



競馬のレースの中心となる存在は、「1番人気馬」と「逃げ馬」です。

1番人気は、そのレースで最も強い馬なので、レースの中心となる。

そしてもう1頭。逃げ馬もレースの中心となる存在です。

逃げ馬とは、そのレースで先頭を走る馬のことですね。



▼なぜ逃げ馬がレースの中心になるかと言うと、逃げ馬の走るスピードによって、そのレースのペースや隊列が決まるからです。

ペースや隊列は、レースの決着傾向に大きな影響を与える。

つまり、逃げ馬の走り方1つで、どんなレースになるかが決まってくるわけです。

だからこそ、逃げ馬はレースの中心的存在なんですね。



▼では、そんなレースの中心である逃げ馬は、馬券的には儲かるのか?

本日は、逃げ馬のメリットやデメリットについて、詳しく解説していきたいと思います。



▼まず、馬券的な話ですが、「逃げ馬は儲かる」と言えます。

競馬には、脚質というものがあり、それは大きく4つに大別されます。

逃げ馬、先行馬、差し馬、追い込み馬の4種類ですね。

道中のポジショニングによって、これらの脚質が決定されます。



▼逃げ馬とは、道中で先頭を走る馬のことです。

スタートから加速して先頭を走り、道中もずっと先頭をキープ。

最後まで他馬に抜かれることなく、先頭でゴールする。それが逃げ馬ですね。逃げ切り勝ちです。

まぁ、ほとんどの場合は、最後に他馬に抜かれて負けてしまうわけですが。



なぜ、逃げ馬は儲かるのか

それは、逃げ馬は道中で先頭を走るので、他馬に邪魔をされるということがなく、不利を受ける確率が極めて低いからです。

道中で馬群の中にいる馬は、他馬とぶつかったり、邪魔をされたり、進路が無くなったりします。

これを「不利を受ける」と言います。

不利を受けると、そのレースで勝つことは難しくなってしまいます。



▼競馬では、道中のポジションが後ろになればなるほど、不利を受けるリスクが増します。

なので、道中から先頭を走る逃げ馬は、最も不利を受けるリスクが低いわけですね。

不利を受けなければ、勝つチャンスもその分、高くなる。

なので逃げ馬は、回収率が高くなりやすく、儲けやすい脚質と言えるわけですね。


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逃げ馬の回収率とメリット、デメリット

▼ということで、逃げ馬について、次の解説をしていきましょう。

逃げ馬は、道中で不利を受けるリスクが低いので、馬券的にも儲かりやすい。

そしてこれは、「下級クラス」になればなるほど、その傾向が強くなります。



▼つまり、レベルが低いレースになればなるほど、逃げ馬は有利になるわけです。

未勝利戦や1勝クラスなど、低レベルのレースでは、前に行ける馬が圧倒的に有利になります。

低レベルなレースでは、末脚が強烈な追い込み馬はほとんどいないので、先行力が強力な武器になる。



▼なので、低レベルなレースでは、逃げ馬の期待値も高くなります。

逃げ馬を狙うなら、レベルが低いレースで狙っていく方が、利益を出しやすいわけですね。



逆に、ハイレベルなレースになってくると、逃げ馬の優位性が減少していきます。

例えば、超ハイレベルなG1レースでは、逃げ馬が逃げ切るのは至難の業です。

ハイレベルなレースは、賞金が高いケースが多いので、各陣営も勝ちたい気持ちが強くなります。

その結果、ハイレベルなレースはペースが厳しくなり、逃げ馬・先行馬には厳しい流れになることが多いわけですね。



▼デビュー戦を逃げて勝った馬でも、将来有望な馬は、逃げ馬にせず、控える競馬を覚えさせることがほとんどです。

これはなぜかと言うと、逃げ馬は上のクラスになればなるほど、勝つことが難しくなるからなんですね。

G1を勝つためには、逃げ馬では厳しい。

だから陣営は、控える競馬を覚えさせて、差し馬にしようとするわけです。



▼なので、重賞レースやG1レースでは、逃げ馬が活躍するケースは少ないわけです。

競馬ファンも、大きなレースで逃げ馬がいつも負けているのを見ているので、「逃げ馬は儲からないのかな」と考える人も多いです。

しかしながら、これはハイレベルなレースだからこその結果であり、低レベルなレースでは、逃げ馬は儲かるわけですね。



▼▼では次に、本当に逃げ馬は儲かるのか?について、実際の具体的なデータを見てみましょう。


脚質別の回収率】14498レース分析(2020~2024.3)

逃げ馬→単勝回収率207%・複勝回収率135%
先行馬→単勝回収率115%・複勝回収率112%
差し馬→単勝回収率52%・複勝回収率67%
追い込み馬→単勝回収率21%・複勝回収率28%



はい。
脚質別の回収率をまとめると、上記のようになります。



▼このデータを見ると一目瞭然ですが、「前に行ける馬の方が儲かる」ということがわかります。

回収率を見ると、逃げ馬の回収率が圧倒的に高く、追い込み馬の回収率は低い。悲惨なことになっています。

逃げ馬は儲かるということが、データからも証明されています。



▼ここで多くの競馬ファンは、「そうか!逃げ馬を買い続ければ、大儲けできるんだな!よし!これで大金持ちだ!」と考えます。

しかし、競馬はそんなに簡単ではありません。

なぜかと言うと、「逃げ馬は儲かるが、どの馬が逃げるかがわからない」からです。



▼上記のデータは、あくまでも「そのレースで逃げた馬の単勝回収率が207%だった」というだけの話です。

そのレースでスタートから先頭に立った馬は、明らかに回収率が高くなる。ここまでは間違いありません。

ただ、「どの馬が逃げるか分からない」わけです。



▼競馬新聞には、一応の脚質が記載されています。

それは、その馬の過去の走り方から、競馬新聞の記者さんが脚質を予想・判断しているわけです。

しかし、競馬の脚質は、確実に決められているわけではなく、馬の気分によっても変わるし、騎手の判断によっても変わります。

つまり、「逃げ馬は一応わかるが、実際に逃げる馬がどれかはわからない」わけです。



▼ここが脚質から利益を出す場合の最大の問題点ですね。

そのレースで、どの馬が逃げるかがわかれば、あなたの回収率は一気に上がります。

しかし、逃げる馬を予想するのは非常に難しい。

なので、実際に馬券を買わなくてもいいので、「どの馬が逃げるかを、たくさんのレースで予想してみる

これだけをひたすら練習していくと、馬券力が向上して、回収率がアップします。



▼また、正確にどの馬が逃げるかがわからなくても、「前に行きそうな馬」は予想することができる。

回収率で見れば、逃げ馬は207%ですが、先行馬も115%あります。

なので、正確に逃げる馬を予想できなくても、先行さえしてくれれば、回収率は高くなるわけです。

したがって、逃げ馬を買うのがベストですが、それを正確に読むのは不可能なので、「できるだけ前に行ける馬を買う」ということが、馬券で利益を出すためには大切になってくるわけですね。


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