▼本日は、戸崎圭太騎手の狙い方について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・戸崎騎手は、賞金が安いレースの方が、回収率が高くなりやすい。Mデムーロ騎手とは逆の傾向。
・重賞レースやG1レースの回収率はあまり高くない。大きなレースで積極的に狙っていくタイプではない。
・戸崎騎手は、中穴馬の回収率が高いので狙い目(6~8番人気あたり)
・戸崎騎手は、中山競馬場の回収率が低く、東京競馬場の回収率が高い。東京コースで狙いたい騎手。
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼戸崎圭太騎手は、元々は大井競馬の地方騎手で、2013年から中央競馬の騎手になりました。
大井競馬出身で中央競馬の騎手になったのは、内田博幸騎手と同じですね。
▼まず、過去4年程度(2016~2019年)の戸崎騎手の基本データを見てみます↓
・勝率17%
・連対率30%
・複勝率41%
・単勝回収率75%
・複勝回収率76%
はい。
トップジョッキーとしては、まぁ普通の成績ですね。
ではここから、馬券に使えそうなデータを分析してみたいと思います。
▼まずは、このようなデータ↓
・平場の単勝回収率78%
・特別戦の単勝回収率69%
前回、Mデムーロ騎手の時は、平場の回収率が低く、特別戦の回収率が高かったわけですが、戸崎騎手の場合は、逆の傾向になります。
戸崎騎手は、リーディングジョッキーを意識しているからか、午前中のレースから、手を抜かずに勝ちに行く姿勢が見られます。
そのことが、平場の回収率の高さにつながっているのかもしれません。
▼例えば、
・500万条件の単勝回収率93%
と、非常に高い数字になっています。
戸崎騎手を狙う場合は、午前中のレースなど、早い時間のレースで狙っていくと、回収率が上げやすい印象です。
▼それに対して、このようなデータもあります↓
・重賞レースの単勝回収率56%
・G1レースの単勝回収率51%
・G2レースの単勝回収率24%
はい。
戸崎騎手は、平場の回収率が高い一方で、重賞レースでの回収率があまり高くない。というか低いです。
大きなレースで活躍していることが多い印象ですが、回収率にすると、あまり大きなレースでは狙えない感じです。
「G3」なら、単勝回収率78%なので、まぁ普通なんですが、G1とG2は回収率が上げにくい感じになっています。
▼次に、「人気別の回収率」を見てみましょう↓
・1番人気の単勝回収率81%
・1~3番人気の単勝回収率78%
はい。
戸崎騎手は、人気馬に乗って堅実な騎乗をしてくる騎手です。
1番人気の回収率81%は、まぁ合格ラインでしょう。
1~3番人気まで広げても、回収率78%なので、軸馬として信頼しても良い数字になっています。
▼面白い狙いどころとしては、「戸崎騎手の6.7.8番人気」
この場合の単勝回収率は、102%とプラス収支になります。
中穴馬で勝ち切ることが多いので、戸崎騎手の中穴馬を1着固定にして、馬単や三連単を狙っていくのも面白いかと思います。
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戸崎騎手の得意なコース条件。儲かるポイント
▼戸崎騎手の特徴についての考察を続けます。
ここでは、より具体的な戸崎騎手の狙いどころについて考えてみます。
▼まず、競馬場ごとの回収率をチェックしてみましょう↓
・東京競馬場⇒単勝回収率83%
・中山競馬場⇒単勝回収率61%
・京都競馬場⇒単勝回収率93%
・阪神競馬場⇒単勝回収率84%
はい。
このような感じになります。
私が見た感じでは、戸崎騎手は、東京競馬場が最も回収率が高いと感じます。
単勝回収率だけで見ると、関西に遠征した時の京都と阪神の回収率が高いんですが、複勝回収率までチェックしてみると、京都は63%、阪神は72%と、それほど高くありません。
一方で、東京競馬場の複勝回収率は84%なので、単勝でも複勝でも東京競馬場では安定していることがわかります。
中山競馬場は苦手なのか、回収率が低くなっています。
▼それ以外のローカル競馬場についても見てみましょう↓
・小倉競馬場⇒単勝回収率29%
・札幌競馬場⇒単勝回収率40%
・函館競馬場⇒単勝回収率39%
はい。
この3つの競馬場では、非常に単勝回収率が低くなっています。
どれも小回りの競馬場で、戸崎騎手は小さい競馬場より、東京競馬場や中京競馬場のような大きな競馬場の方が得意なのかもしれません。
▼広い競馬場のデータを見てみます↓
・東京競馬場⇒単勝回収率83%
・中京競馬場⇒単勝回収率108%
・新潟競馬場⇒単勝回収率71%
はい。
左回りの大きな競馬場に限定してみると、比較的、回収率が高いのが分かります。
新潟競馬場は、単勝回収率は71%ですが、複勝回収率は82%あるので、合格ラインでしょう。
戸崎騎手を狙う場合は、左回りの大きな競馬場で狙っていくと、回収率が上げやすい印象です。
▼では次に、左回りと右回りのデータも見てみます↓
・右回りの単勝回収率67%
・左回りの単勝回収率84%
はい。
明らかに差がありますね。
戸崎騎手は、レースではサウスポーなのかわかりませんが、この集計期間では、圧倒的に左回りの成績の方が良くなっています。
勝率も連対率も複勝率も、すべて左回りの方が上回っている状況です。
ちなみに、「新潟の直線1000m」は、この集計期間では、勝ち星なし。
戸崎騎手は、新潟競馬場は得意だけれど、直線レースはそれほど得意と言うわけでは無いのかもしれません。
▼▼では、次のデータを見てみましょう。
戸崎騎手の「年度別の重賞レースの単勝回収率データ」です。
2015年⇒単勝回収率117%
2016年⇒単勝回収率97%
2017年⇒単勝回収率24%
2018年⇒単勝回収率52%
2019年⇒単勝回収率38%
はい。
戸崎騎手は、過去5年の重賞レースの回収率で、単勝回収率67%・複勝回収率81%という成績を記録していますが、これを年度別に分けてみると、面白い傾向が見られます。
▼まず、2015年と2016年の2年間で、大きく回収率を引き上げているのが分かります。
しかしその後、2017年からの3年間は、かなり回収率が低くなっています。
▼Mデムーロ騎手の時もそうでしたが、騎手成績というのは水モノで、その時期によって活躍する騎手が違ってきます。
戸崎騎手は、2016年までは重賞レースで積極的に狙っていける騎手だったんですが、2017年からは傾向が変わっています。
▼では次に、「年度別の重賞レースの複勝回収率データ」を見てみましょう。
2015年⇒複勝回収率109%
2016年⇒複勝回収率100%
2017年⇒複勝回収率47%
2018年⇒複勝回収率63%
2019年⇒複勝回収率84%
はい。
複勝回収率でも同じように、2015年と2016年の成績が突出しています。
この2年間は、複勝回収率が100%を超えているので、重賞レースで戸崎騎手から三連複やワイドを購入するだけで、簡単に利益が出せたことがわかります。
▼しかし、2017年からはなぜか成績が急降下。
なぜここまで急に成績が下がるのかわかりませんが、騎手データというのは、このようなムラがどうしても出てきてしまいます。
現在の騎手で、ムラなく常に好成績を出しているのは、ルメール騎手くらいですね。
▼戸崎騎手の複勝回収率の話に戻りましょう。
上述したように、2017年からは成績が悪化していますが、2019年は複勝回収率が少しアップしています。
これは、重賞レースで3着に来ることが多かったからです。
連対率は依然として低いままなので、重賞レースで戸崎騎手を、馬連や馬単で狙うと大きく負けるということになります。
▼個人的には、戸崎騎手は重賞レースで儲かる騎手だったので、また2015年や2016年のように復活してほしいと思っています。
2019年は、ダノンキングリー等でしっかり活躍しており、ここからの復活に期待したいところです。
▼▼では次に、戸崎騎手のデータを、さらに期間を更新してチェックしてみましょう。
【戸崎騎手。全レースデータ】2019~2021年。1537レース分析
勝率13%
連対率27%
複勝率38%
単勝回収率72%
複勝回収率80%
はい。
2019年からの2年半の、戸崎騎手のデータは上記の通りです。
▼2016年からの成績と比べると、全体的に数値が下がっています。
ただ、複勝回収率だけは上がっているので、戸崎騎手は、人気薄のヒモで入れておくと、今でも回収率は上がりやすいです。
▼では次に、人気別の回収率を見てみましょう。
1番人気⇒単勝回収率68%
2番人気⇒単勝回収率75%
3番人気⇒単勝回収率101%
はい。
戸崎騎手は、1番人気では勝ち切れませんが、3番人気ではプラス収支になっています。
レースの主役になるような1番人気だと、緊張するのか、成績はイマイチですが、少し人気を落として3番人気くらいだと、伸び伸びと良い騎乗ができている印象です。
戸崎騎手の3番人気は要注意ですね。
▼では次に、大穴の成績を見てみましょう。
9番人気以下⇒単勝回収率0%・複勝回収率84%
はい。
戸崎騎手は、過去2年半で、9番人気以下の大穴での勝ち星は、ゼロです。
大穴の戸崎騎手は、単勝や三連単・馬単の1着固定では、全く狙えないタイプです。
一方、大穴でも、複勝回収率は84%もあるので、やはり戸崎騎手は、人気薄の時にヒモに入れておくと、回収率が上がりやすい騎手と言えます。
▼ちなみに、中穴馬での成績も見ておきましょう。
4~8番人気⇒単勝回収率79%・複勝回収率75%
はい。
ごく普通ですね。
戸崎騎手の中穴は、特に積極的に狙っていきたい部分ではないです。
押さえておく必要はあるかな、という程度ですね。
▼では次に、戸崎騎手の狙い目を見てみましょう。
1番枠⇒単勝回収率102%・複勝回収率96%
はい。
戸崎騎手が1番枠に入った時は、非常に回収率が高くなります。
ちなみに、芝のレースに限定すると、
1番枠(芝)⇒単勝回収率123%・複勝回収率124%
という感じで、素晴らしい成績になります。
戸崎騎手が、芝のレースで1番枠だったら、積極的に狙っていくことで、回収率が上がりやすくなりますね。
地方出身の騎手なので、インコースを上手くさばく技術に長けていると言えます。
特に、「戸崎騎手が3番人気以下で、1番枠(芝のレース)」だったら、非常に回収率が高くなるので、要注意ですね。
▼▼ではここで、具体的なケーススタディーを見てみましょう。
【共同通信杯2019年】
1着 ダノンキングリー(3番人気)
2着 アドマイヤマーズ(1番人気)
3着 クラージュゲリエ(4番人気)
馬単800円
単勝420円
はい。
このレースは、戸崎騎手の得意条件が頭に入っていれば、簡単に利益を出せたレースでした。
▼近年の戸崎騎手は、「芝の1番枠」と「3番人気」の回収率が高いと、先ほど解説しました。
この2019年の共同通信杯は、戸崎騎手のダノンキングリーが、1番枠の3番人気と、データ的にバッチリの条件だったわけです。
▼では、馬券の構成について考えてみましょう。
1番人気は、アドマイヤマーズ。
無敗で朝日杯フューチュリティステークスを制した2歳チャンプで、ここでも単勝1.7倍と断然人気に支持されました。
▼多くの競馬ファンは、「アドマイヤマーズに死角なし!」と考え、アドマイヤマーズからの流し馬券を購入します。
しかしながら、断然人気馬からの流し馬券は、常に過剰人気のリスクがあるため、なかなか思うような利益を出すことができません。
▼そこで、今回のアドマイヤマーズのような断然人気馬がいる時は、「その断然人気馬を2着固定にする」という戦略が有効になります。
もちろん、断然人気馬の勝率は非常に高いので、2着固定にしてしまうと的中率が下がるわけですが、私達の目的は、的中率を上げることではなく回収率を上げることです。
回収率を上げるという観点から考えると、断然人気馬の1着固定馬券より、断然人気馬の2着固定馬券の方が、回収率は上がりやすいわけですね。
▼ということで、単勝1.7倍のアドマイヤマーズは2着固定とします。
では、1着欄には何を入れるか?
ここで、戸崎騎手の得意条件が思いつけば、その時点で馬券は的中したも同然となります。
▼3番人気のダノンキングリー。最内枠の1番枠。戸崎騎手。
先ほどから書いている通り、これは単勝回収率が高い条件なんですね。
ここで、すべてのピースがぴったりとハマります。
馬券構成は下記の通りです↓
馬単1着固定(馬単1点買い)
1着欄⇒3番人気ダノンキングリー
2着欄⇒1番人気アドマイヤマーズ
という感じですね。
戸崎騎手の単勝期待値が高いので、ヒモ抜けに備え、馬単に追加して、ダノンキングリーの単勝を購入してもOKです。
▼結果は、データ通り、戸崎騎手の3番人気で1番枠のダノンキングリーが快勝。
2着に断然人気のアドマイヤマーズが入り、馬単の配当は800円となりました。
1点買いだったので、レース回収率は800%と十分な利益。
このレースは、戸崎騎手の特徴を頭に入れておくだけで、簡単に馬券を的中できたレースだったわけですね。