▼本日は、ハンデ戦の攻略法について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・ハンデ戦では、ハンデ58キロ(牝馬は56キロ)の馬の期待値が高くなりやすいので狙い目
・ただ、58.5キロ以上になると、斤量が重すぎて期待値が下がる
・軽量馬では、ハンデ53キロ(牝馬51キロ)の期待値が高く、狙い目になっている
・ハンデ戦は荒れやすく、12番人気くらいまで激走の可能性があるので、手広く狙うのがセオリー
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼競馬には、大きく分けて「別定戦」と「ハンデ戦」の2種類があります。
簡単に言えば、別定戦は同じくらいの斤量で戦うレース。ハンデ戦は、斤量にハンデ差がつけられているレースです。
▼なぜ斤量にハンデをつけるのか?
これは単純に、高配当を出すためだと思われます。
競馬はエンターテインメントなので、娯楽としてファンを楽しませなければならない。
高配当もその一環。
いつも固い配当ばかりだと、競馬ファンがつまらないので、斤量に差をつけて、高配当を演出するわけです。
▼そう考えると、「ハンデ戦は荒れる」と考えるのが自然である。
荒れるレースにするために、JRAはわざわざ斤量にハンデをつけるわけですから。
▼なので、本命党の人は、ハンデ戦より別定戦の方が、回収率を上げやすいということになる。
逆に、穴党の人は、ハンデ戦で勝負していくと、高配当を取りやすくなると思います。
▼通常競馬では、10番人気以下の大穴馬は、回収率が低くなる傾向にあります。
なので、別定戦では、10番人気以下を切ってもそれなりの回収率になります。
ただ、ハンデ戦ではこのような戦略が通用しないケースが多いです。
▼2016年からの、過去4年間のハンデ戦のデータを見てみましょう↓
・1~3番人気⇒単勝回収率75%
・4~6番人気⇒単勝回収率86%
・7~9番人気⇒単勝回収率96%
・10~12番人気⇒単勝回収率70%
はい。
このように、下位人気まで高い回収率が続いています。
▼厳密に言うと、「ハンデ戦は、11番人気までは回収率が高い」という傾向にあります。
13番人気と15番人気も、回収率が高くなっている。
ただ、この辺は、確率収束していない可能性もあるので、何とも言えません。
▼とりあえずハンデ戦では、人気がない馬でも激走しやすいのは間違いない。
なので、ハンデ戦の攻略法としては、まず「12番人気までは切らない」というイメージが大切かと思います。
▼次に、ハンデ戦といえば「斤量」
重いハンデを背負った馬は、不利になるわけですが、この辺のデータも見てみましょう↓
・斤量58キロ⇒単勝回収率110%
はい。
ハンデ戦の58キロは、逆に、回収率がかなり高くなっています。
これは、58キロが嫌われて、実力がある馬なのに、あまり馬券が売れていないことを示しています。
なので、ハンデ戦で軸馬にしやすいのは、意外と58キロの人気馬だったりするわけです。
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▼競馬ファンの最終目標である「年間プラス収支」
これを達成するためには、馬券知識を身につけるしかない。
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ハンデ戦で狙える斤量は、何キロ?
▼ハンデ戦の買い方についての考察を続けます。
先程の続き。
「ハンデ戦では58キロの、かつ人気馬を軸馬にすると良い」
これをさらにデータ分析してみましょう↓
・ハンデ戦の58キロ。1~3番人気⇒単勝回収率152%
はい。
かなり高い回収率になっています。
▼ハンデ戦で58キロを背負った馬は、単勝回収率が高くなる傾向にある。
これはおそらく、ハンデ戦ということで、軽量馬の単勝に投票が流れていることが原因だと思われます。
▼「ハンデ戦だから、52キロの馬の単勝で勝負だ!」というような競馬ファンが、非常に多いわけです。
その結果、58キロの1~3番人気は、単勝回収率が異常に高くなっている。
▼これを利用すれば、「ハンデ戦で1~3番人気に、58キロの馬がいたら、単勝勝負」という攻略法もあるわけです。
あるいは、単勝回収率の高さを生かして、三連単や馬単の1着固定にするという方法もあります。
▼では次に、人気馬ではなく、「58キロの中穴馬」のデータを見てみましょう↓
・ハンデ戦の58キロ。4~8番人気⇒単勝回収率106%・複勝回収率141%
はい。
4~8番人気の58キロの場合、複勝回収率が非常に高くなっています。
▼これも、ハンデ戦ということで、中穴サイドは軽量馬の馬券がよく売れているということを示しています。
馬券というのは、常にバランスされているので、どこかが過剰に売れると、どこかが過小評価になります。
当然ですが、過小評価されている部分の方が、利益を出しやすくなるわけです。
▼「ハンデ戦における58キロ」というのは、過小評価のひとつのポイントになっています。
「58キロなら、少し不利だけど、ギリギリ走れる」という感じ。
でも、馬券の売れ行きは、58キロだとあまり売れないわけです。
ここで過小評価が発生しますね。
▼なので、ハンデ戦の58キロは、1~3番人気なら軸馬。4~8番人気ならヒモ馬として、回収率に貢献することと思います。
ちなみに、10番人気以下は、データ的には少し厳しい状況。
58キロの大穴馬は、割り引いて考えてもよいかと思います。
基本的な狙い目としては、ハンデ戦の58キロで、1~9番人気ですね。
▼▼では次に、データ範囲をもう少し広げてみます。
ハンデ戦の場合、レース数が少ないので、長期間のデータの方が信頼性が高くなるからです。
データ範囲は、2010~2019年の過去10年分にします(対象レースは全レース)
▼ではまず、先ほども書きましたが、「ハンデ戦の58キロ」について。
単勝回収率102%・複勝回収率92%
はい。
過去10年を振り返ってみても、ハンデ戦の58キロは、単勝回収率がプラスになっています。
対象は、275頭。
このうち、40頭が勝っています。
▼ハンデ戦で斤量58キロは、単勝馬券でもプラスになりますが、102%はギリギリなので、馬単や三連単の1着固定の方が利益を出しやすいと思います。
1着固定なら、ヒモを絞り込むことで、簡単に利益を出すことができる数字になっています。
▼また、複勝回収率も92%あるので、三連複の軸馬にしたり、ワイドや馬連の軸馬にすることもできます。
私の感覚では、複勝回収率92%あれば、三連複の軸馬にすることで、こちらも簡単に利益を出すことができると思います。
▼ハンデ戦で、斤量58キロを軸馬にする場合、先ほども少し書きましたが、1~3番人気を狙っていくと、軸馬として安定してくると思います。
人気薄の58キロも期待値が高いんですが、人気薄を軸馬にしてしまうと、どうしても的中率が安定しないので、軸馬にするなら人気馬の方がお勧めです。
▼ちなみに、斤量58キロでも、「前走で逃げた馬」は、期待値が低いです。
単勝回収率63%・複勝回収率43%しかありません。
実績のある逃げ馬が、ハンデ戦で58キロを背負ってしまうと、スムーズに逃げることができず、あまり良い成績にならないことがわかります。
▼逆に言うと、斤量58キロで、前走逃げを外せば、さらに回収率は高まるということになります。
具体的にデータを見てみましょう。
【ハンデ戦の58キロ】
前走先行⇒単勝回収率73%・複勝回収率107%
前走差し⇒単勝回収率134%・複勝回収率91%
前走追い込み⇒単勝回収率118%・複勝回収率94%
はい。
このように、前走逃げ以外は、非常に高い回収率になっています。
特に、「前走先行した58キロ」は、複勝回収率107%もあるので、これを三連複の軸馬にすれば、利益に直結することがわかります。
▼また、「前走差しの58キロ」は、単勝回収率が134%もあるので、馬単や三連単の1着固定や、単勝馬券そのものでも利益を出すことが可能です。
前走追い込みは、この両者の中間的な立ち位置ですね。
▼▼さて、ここまでハンデ戦の58キロについて考察してきました。
では、58キロよりも重い斤量になると、どうなるのか?
データを見てみましょう。
【ハンデ戦。重ハンデデータ】2010~2021年
58キロ⇒単勝回収率99%・複勝回収率89%
58.5キロ単勝回収率25%・複勝回収率60%
59キロ⇒単勝回収率0%・複勝回収率58%
56キロ(牝馬)⇒単勝回収率101%・複勝回収率71%
56.5キロ(牝馬)⇒単勝回収率0%・複勝回収率136%
57キロ(牝馬)⇒単勝回収率0%・複勝回収率0%
はい。
過去10年以上のデータで、重ハンデの場合の回収率は上記の通りです。
牝馬は、2キロのセックスアローワンスがあるので、別枠で集計しています。
▼上記のデータを見ると、58キロは、牡馬・牝馬(56キロ)共に回収率が高い。
しかし、58.5キロ以上になると、回収率が下がっていることがわかります。
このことから、ハンデ戦で重ハンデ馬を狙う場合は、58キロまでが1つの目安になります。
58.5キロ以上は、特別な理由がない限りは、積極的に狙う必要はないですね。
▼では次に、逆にハンデが軽いケースも見てみましょう。
【ハンデ戦。軽ハンデデータ】2010~2021年
50キロ⇒単勝回収率43%・複勝回収率131%
51キロ単勝回収率32%・複勝回収率50%
52キロ⇒単勝回収率80%・複勝回収率76%
53キロ⇒単勝回収率128%・複勝回収率83%
48キロ(牝馬)⇒単勝回収率0%・複勝回収率0%
49キロ(牝馬)⇒単勝回収率0%・複勝回収率0%
50キロ(牝馬)⇒単勝回収率58%・複勝回収率99%
51キロ(牝馬)⇒単勝回収率105%・複勝回収率69%
はい。
過去10年以上のデータで、ハンデが軽かった馬の回収率は上記の通りです。
▼このデータを見ると、ハンデが50~51キロの場合は、回収率があまり高くないことが分かります。
(牝馬では、48~49キロ)
そして、ハンデ53キロ(牝馬51キロ)は、どちらも単勝回収率がプラスになっています。
このことから、ハンデ戦で軽ハンデ馬を狙う場合は、牡馬53キロ・牝馬51キロが狙い目と言えます。
▼ハンデ戦の場合、ハンデは軽ければ軽いほど、好走確率が上がるように考えてしまいがちですが、ハンデが軽すぎると回収率が下がります。
これは、あまりにも軽いハンデの馬というのは、能力がかなり低くなるので、好走確率も下がるということになるからですね。
▼▼では次に、具体的なケーススタディを見てみましょう。
【シリウスステークス2021年】
1着 サンライズホープ(4番人気)
2着 ウェスタールンド(5番人気)⇒58キロ
3着 ブルベアイリーデ(2番人気)
馬連4210円
三連複5590円
はい。
このレースは、ハンデ58キロのウェスタールンドの期待値が高く、ここから馬券を構成することで、簡単に好配当を的中できたレースでした。
▼まず、1番人気はゴッドセレクション。
地方競馬のG1・ジャパンダートダービーで2着の実績がありますが、中央競馬の重賞レースには実績が無い。しかも3歳馬。
地方競馬と中央競馬の砂質は全く別物で、中央競馬の方がスピードが要求されるダートになります。
その点で考えると、スピード勝負の中央競馬のダート重賞に実績が無いゴッドセレクションは、危険な人気馬であることがわかります。
▼次に、2番人気のブルベアイリーデ。
こちらは、前走でオープン特別を勝ち上がってきての重賞挑戦。
ブルベアイリーデも、重賞実績がないという点で、信頼度はイマイチ。
▼次に、3番人気のダノンスプレンダー。
こちらは、中央のダート重賞レースを使ってきてはいるんですが、4着続き。
ワンパンチ足りない印象の馬で、こちらも軸馬にするには心もとないタイプ。
▼ということで、1~3番人気馬が信頼できないレースなので、このようなケースでは、中穴馬で期待値が高い馬を狙います。
そこで目に入るのが、「ハンデ戦の58キロ」という高期待値条件のウェスタールンドです。
中京コースは、G1のチャンピオンズカップで2着になった実績のあるコースで、中京で開催される今回は、絶好のチャンス。
▼従って、軸は5番人気のウェスタールンドとします。
相手ヒモ馬は、軸が5番人気なので、あまり大穴は狙わず、1~4番人気を相手とします。
「軸が人気薄の時は、ヒモは人気馬」というのは、当ブログでいつも書いている馬券のセオリーですね。
▼馬券構成は下記の通りです↓
軸
5番人気ウェスタールンド
相手ヒモ馬
1~4番人気
馬連4点
三連複6点
という感じですね。
▼結果は、得意の中京で鋭い追い込みを見せたウェスタールンドが、2着。
1着に4番人気、3着が2番人気ということで、馬連と三連複のダブル的中となりました。
馬連は4点で4210円なので、レース回収率は1052%。
三連複は6点で5590円なので、レース回収率は931%の完勝となりました。
▼このレースのポイントは、1~3番人気馬が信頼できなかったこと。
そして、5番人気馬に重賞実績があり、ハンデ戦で期待値が高い58キロだったこと。
この2点に気づくことができれば、簡単に好配当を的中できたレースだったわけですね。