▼本日は、短距離戦の狙い目について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・短距離戦では、単勝オッズ1.4倍以下の断然人気馬の回収率が高くなっている
・その一方で、8~11番人気の大穴馬の回収率も高い
・また、短距離戦では、逃げた馬の回収率が極めて高くなっている
・短距離戦では、断然の1番人気馬と大穴馬の組み合わせが、一つの狙い目となる
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼競馬のレースには、様々な距離が用意されています。
短い距離では1000m、長い距離では3600mまでのレースがある。
これらを、大きく3つに分類すると、「短距離戦」「中距離戦」「長距離戦」という風に分けることができます。
▼以前には、長距離戦について考察してみました。
参考記事
↓
長距離戦の買い方
本日は、「短距離戦」について考えてみます。
▼短距離戦の定義を、どこまでに設定するかが微妙なラインですが、
「1200m~1600m」
までを、今回は短距離戦と定義したいと思います。
1000mも短距離戦ですが、新潟競馬場の直線1000mは、ちょっと特殊なコース形態なので、別枠で解説しています。
参考記事
↓
新潟競馬場の直線1000mの買い方
▼ではまず、「芝1200m」について考察してみましょう。
芝1200mの基本データは、下記の通りになります↓
(中央場所。特別戦。2010~2019年)
・1番人気⇒単勝回収率80%・複勝回収率83%
・単勝オッズ1.4倍以下⇒単勝回収率110%・複勝回収率108%
・1~3番人気⇒単勝回収率75%・複勝回収率76%
・8~11番人気⇒単勝回収率104%・複勝回収率86%
はい。
芝1200mの1番人気の成績は、まぁ平均的ですね。
ただし、単勝オッズ1.4倍以下の1番人気になると、勝率82%・連対率100%・複勝率100%と驚異的な数字になっています。
芝1200mでは、強い馬が能力を発揮しやすく、断然人気の馬は、好走確率が非常に高くなっています。
▼これだけ極端な好成績になってくると、芝1200mで断然人気馬を切るのはなかなか難しくなります。
芝1200mでは、断然人気は切らず、軸馬として活用するか、そのレースは見送りにするのが良いかと思います。
▼それから、芝1200mでの特徴的な傾向として、8~11番人気の大穴馬の期待値が高いという点が挙げられます。
通常、競馬では、大穴馬の期待値は低くなりやすいものですが、芝1200mでは、単勝回収率が104%とかなり高い数字になっています。
▼このことから、芝1200mでは、11番人気くらいまでは、馬券対象馬として警戒しておいた方が良いということになります。
私も、通常では、10番人気以下は軽視することが多いんですが、芝1200mなどの短距離戦では、11番人気くらいまでを馬券対象として予想しています。
芝1200mでは、わずかなミスが命取りになると同時に、噛み合えば人気薄でも激走できるので、念のため警戒しておくのが良いでしょう。
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▼短距離戦で回収率が高いデータ条件と傾向
▼短距離戦の馬券の狙い方についての考察を続けます。
先ほどは、芝1200mについて書いてみました。
ここでは、「芝1400m」を考察してみましょう。
▼芝1400mの基本データは、下記の通りになります↓
(中央場所。特別戦。2010~2019年)
・1番人気⇒単勝回収率67%・複勝回収率78%
・単勝オッズ1.4倍以下⇒単勝回収率112%・複勝回収率110%
・1~3番人気⇒単勝回収率79%・複勝回収率80%
・2~3番人気⇒単勝回収率85%・複勝回収率81%
・8~11番人気⇒単勝回収率85%・複勝回収率81%
はい。
芝1400mでは、1番人気が勝ち切れない傾向にあります。
1番人気の単勝回収率67%は、かなり低い数字ですね。
その代わり、2~3番人気の単勝回収率は85%と、こちらが高くなっています。
このことから、芝1400mでは、1番人気よりも、2~3番人気を軸馬とした馬券構成の方が、回収率を上げやすくなる印象です。
▼次に、8~11番人気の回収率ですが、芝1200m程ではないにせよ、芝1400mでも、人気薄の大穴馬の期待値が高めになっています。
通常では、8~11番人気の単勝回収率は50%前後になることが多いんですが、芝1400mでは、単勝回収率85%とかなり高い数字になっています。
芝1200mと同じように、芝1400mでは、11番人気くらいまでを馬券対象馬として競馬予想していくと、利益を出しやすくなる印象です。
▼では次に、「脚質」についてのデータを見てみましょう↓
芝1200m
逃げ⇒単勝回収率210%
先行⇒単勝回収率113%
芝1400m
逃げ⇒単勝回収率240%
先行⇒単勝回収率85%
芝1600m
逃げ⇒単勝回収率239%
先行⇒単勝回収率87%
はい。
短距離戦に限らずですが、逃げた馬の単勝回収率は、驚異的な数字になっています。
特に短い距離の場合は、先手を取って逃げると、そのまま逃げ切ってしまうケースが多いです。
短距離戦の逃げ馬は、人気がない場合でも警戒しておくことが重要です。
▼▼では次に、「ダートの短距離戦」についてのデータを見てみましょう。
ダート1200mの基本データは、下記の通りになります↓
(中央場所。特別戦。2010~2019年)
・1番人気⇒単勝回収率81%・複勝回収率83%
・3番人気⇒単勝回収率97%・複勝回収率90%
・単勝オッズ1倍台⇒単勝回収率81%・複勝回収率86%
・単勝オッズ2倍台⇒単勝回収率94%・複勝回収率81%
・単勝オッズ3倍台⇒単勝回収率75%・複勝回収率84%
・1~3番人気⇒単勝回収率81%・複勝回収率82%
・10~13番人気⇒単勝回収率117%・複勝回収率87%
はい。
同じ1200mでも、芝とダートでは少し傾向が変わります。
▼まず、 1番人気の成績は、芝もダートも変わらないですね。
ただ、芝のレースでは、単勝1.4倍以下の断然人気馬は、回収率が高かったのに対し、ダートではそれほどでもありません。
ダートでの断然人気馬は、それほど鉄板という訳では無い印象です。
▼それに対して、単勝オッズ2倍台の1番人気馬は、比較的期待値が高くなっています。
単勝回収率94%もあれば、馬単や三連単の1着固定で、簡単に利益を出すことができます。
ダートでは、単勝1倍台の馬より、単勝2倍台の馬の方が狙い目です。
▼ちなみに、単勝3倍台になると、単勝回収率は75%まで下がってしまいます。
なので、ダート1200mで1番人気を狙うのであれば、単勝3倍台は避けた方が無難ですね。
▼次に、「3番人気」の回収率を見てみます。
3番人気は、単勝回収率97%・複勝回収率90%と、なぜか非常に好成績になっています。
ダートでは、「単勝2倍台の1番人気」か「3番人気」が、軸馬として有効であることがデータからわかります。
▼その分、2番人気の回収率が低くなっています。
2番人気は、単勝回収率65%・複勝回収率72%なので、これを軸馬にしてしまうと、ほぼ負けることになります。
▼では次に、ダート1200mでの大穴データを見てみましょう。
「10~13番人気」の単勝回収率は、117%と素晴らしい数字になっています。
上述した通り、通常は大穴馬というのは回収率が低くなりやすいです。
しかし、ダート1200mにおいては、大穴馬の激走が多いということになります。
▼ダートの短距離戦の場合、芝の短距離戦よりもさらに、わずかなミスが命取りになります。
その隙をついて、大穴馬が激走することが多い。
なので、ダート1200mで勝負するときは、13番人気くらいまでの激走を頭に入れておいた方が良いですね。
▼▼では次に、競馬での短距離戦の買い方として、具体的な例を挙げて見てみましょう。
【ヴィクトリアマイル2021年】
1着 グランアレグリア(1番人気)
2着 ランブリングアレー(10番人気)
3着 マジックキャッスル(5番人気)
馬連3620円
三連複8460円
はい。
このレースは、短距離戦で、単勝1.3倍のグランアレグリアの信頼度が非常に高いレースでした。
▼2番人気はレシステンシアで、マイル戦だと好走確率が下がる馬。
3番人気はテルツェットで、前走で初めて重賞レースを勝ったばかりの馬。いきなりG1で通用するかどうかは疑問。
▼以上のようなことから、1番人気のグランアレグリアには逆らわない方がいいレースと言えます。
軸はグランアレグリアに決定します。
▼次に、相手ヒモ馬の選定に入ります。
芝1600mの18頭フルゲートなので、馬券対象馬は、13番人気くらいまでということになります。
これは当ブログでいつも推奨している、重賞レースでの馬券対象馬の人気ゾーンで、過去のデータ分析から導き出した結果になっています。
▼ここから絞り込んでいくわけですが、今回は軸馬が断然人気馬なので、相手ヒモ馬は、できるだけ人気薄に流すことになります。
断然人気馬から人気馬に流してしまうと、低いオッズを購入することになってしまい、合成オッズが下がります。
合成オッズが下がってしまうと、プラス収支にしにくくなるので、ここではヒモは人気薄にしていくことになります。
▼人気で言うと、4~13番人気くらいですね。
ここから5頭ほど消去して、相手ヒモ馬は5点とします。
まず、12番人気のスマイルカナは、右回りの方がいいタイプで、逃げないと脆いので、G1のここでは不要。
11番人気のプールヴィルは、マイル重賞に実績が無い格下馬なので、これも消去。
9番人気のダノンファンタジーは、たまに強い競馬を見せますが、基本的には凡走することが多いタイプなので、ここでは消去。
8番人気のリアアメリアは、古馬相手の重賞レースに実績が無いので、これも消し。
7番人気のマルターズディオサは、右回りに良績が集中しており、左回りのここでは消し。
▼という感じで5頭を消去し、残りは、4.5.6.10.13番人気の5頭になります。
軸は1番人気のグランアレグリア。
相手ヒモ馬さえ決まってしまえば、非常に簡単でシンプルな流し馬券が完成します。
▼結果は、馬連が5点で3620円。
三連複が10点で8460円と、完勝となりました。
この短距離レースのポイントは、軸のグランアレグリアの信頼度が高いことと、ヒモを人気薄に流すことですね。
この2点だけ気をつければ、簡単に高配当を的中できたレースでした。
▼▼では、次のケーススタディを見てみましょう。
【高松宮記念2022年】
1着 ナランフレグ(8番人気)
2着 ロータスランド(5番人気)
3着 キルロード(17番人気)
馬連13560円
単勝2780円
馬単34720円
はい。
このレースは、先ほどデータで見たように、8番人気のナランフレグの期待値が高いレースで、ここから狙っていくことで、高配当を的中できたレースでした。
▼基本的に馬券は、人気馬を軸として、そこから人気薄のヒモに流す形が、的中率と回収率のバランスが良い買い方になります。
ただ、芝1200mの短距離戦の場合は、8~11番人気あたりの期待値が高くなりやすいので、大穴狙いが可能になります。
▼まず目につくのが、8番人気のナランフレグ。
前走のオーシャンステークスでは、完全に前残りの流れを、ただ1頭だけ後方から追い込んで2着。
1頭だけ次元の違う末脚を見せており、あの脚は、G1でも通用すると判断できます。
ちなみに、オーシャンステークスの通過順位は下記の通りです↓
1着ジャンダルム(3-2)
2着ナランフレグ(13-13)
3着ビアンフェ(1-1)
はい。
通過順位を見ると、明らかにナランフレグだけが別次元のレースをしていることがわかります。
▼ということで馬券構成は、ナランフレグの単勝と、ナランフレグからの馬連・馬単1着固定という形になります。
軸が人気薄なので、ヒモは1~5番人気とします。
▼結果は、大混戦の中、ナランフレグの追い込みが炸裂して、1着。
単勝は1点買いで2780円で、レース回収率2780%。
馬連は5点買いで13560円で、レース回収率2712%。
馬単は5点買いで34720円で、レース回収率6944%と、スマッシュヒットとなりました。
▼このレースのポイントは、芝1200m戦においては、8~11番人気の期待値が高かったこと。
そして、8番人気のナランフレグの前走の通過順位を見ると、明らかに能力上位だったこと。
この2点に気づくことができれば、少ない買い目点数で、高配当を的中できたレースだったわけですね。