▼本日は、長距離戦の攻略法について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。
まず、結論から書いていきます↓
・長距離戦では、1~3番人気の回収率が高くなりやすい
・その分、中穴馬の回収率がやや下がっている
・また、長距離戦では、高齢馬が比較的活躍しやすい
・長距離重賞レースでは、内枠が有利になりやすい
ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。
▼競馬では、様々な距離のレースが行われています。
最も短い距離は、新潟の1000m。
最も長い距離は、中山の3600m。
競馬の予想は、まず距離から考えていくことが重要です。
なぜなら、距離によって狙うべきポイントが違ってくるからです。
▼短距離戦と長距離戦では、予想のポイントが全然違ってくるわけです。
短い距離も長い距離も、いつも同じように予想している人は、なかなか回収率が上がらない印象です。
▼本日のテーマは、「長距離戦」
まず、この格言『長距離戦は騎手で買え』
ということで、まずは長距離戦で回収率が高い騎手のデータを見てみましょう。
集計期間は、過去5年。
距離は2200m~3600m
競馬場は、中央4場です
・武豊騎手⇒平均単勝回収率102%
・石橋脩騎手⇒平均単勝回収率123%
・藤岡佑介騎手⇒平均単勝回収率112%
・松若騎手⇒平均単勝回収率119%
はい。
上記条件における、平均単勝回収率が優秀な騎手は、こんな感じ。
▼平場のデータも混在しているので、過剰人気になりやすいトップジョッキーは、なかなか回収率が上がらない傾向にあります。
その中で、武豊騎手の回収率は素晴らしいですね。
当たりの柔らかい武豊騎手の騎乗は、長距離戦でこそ、威力を発揮するのかもしれません。
▼ちなみに、トップジョッキーの長距離戦の回収率も見ておきましょう↓
・ルメール騎手⇒平均単勝回収率85%
・Mデムーロ騎手⇒平均単勝回収率77%
・戸崎騎手⇒平均単勝回収率82%
・川田騎手⇒平均単勝回収率85%
・福永騎手⇒平均単勝回収率79%
はい。
トップジョッキーの長距離戦の回収率はこんな感じ。
悪くはないが、特に高いというわけでもない。
先ほども書きましたが、トップジョッキーの場合、平場のレースでは過剰人気になりやすいので、なかなか回収率が上がらない部分がありますね。
この中で言えば、ルメール騎手と川田騎手は、長距離で信頼できる部類に入ると思います。
特に、ルメール騎手は、複勝回収率が91%と優秀なので、「長距離戦で、ルメール騎手を軸にした三連複」などは効果的だと思います。
▼ちなみに、勝率・連対率・複勝率を見ても、ルメール騎手がトップ。
長距離戦では、まずルメール騎手を中心に予想を構成すると、的中率と回収率が上がりやすくなります。
その上で、先ほど紹介したような、長距離で回収率が高い騎手を絡めていくと、さらに利益を出しやすくなると思いますね。
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▼競馬ファンの最終目標である「年間プラス収支」
これを達成するためには、馬券知識を身につけるしかない。
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長距離戦で儲かるデータ
▼長距離レースの狙い方についての考察を続けます。
先ほどの続き。
先ほどは「騎手」からのアプローチでしたが、ここでは「年齢(馬齢)」のデータを見てみたいと思います。
▼データ条件は、先ほどと同じ。
長距離戦で、最も信頼できる年齢は↓
・4歳馬⇒平均単勝回収率83%
・3歳馬⇒平均単勝回収率82%
はい。
回収率では、トップが4歳馬。次が3歳馬です。
▼通常は、3歳馬が回収率トップになりやすいんですが、長距離戦では、レース経験のある4歳馬が回収率トップになっています。
では次に、連対率のデータを見てみます↓
・4歳馬⇒連対率23%
・5歳馬⇒連対率17%
・3歳馬⇒連対率16%
はい。
連対率で見ると、5歳馬が2位に浮上しました。
やはり長距離戦では、若いパワーより、経験がものを言う部分があります。
▼ちなみに、3~5歳馬より上の年齢になると、極端に連対率が低くなります↓
6歳馬⇒連対率9%
7歳馬⇒連対率7%
8歳馬⇒連対率6%
はい。
先程の若い馬と比べると、半分以下の連対率になっています。
▼これは長距離戦に限ったことではないんですが、競馬の場合、6歳から急に連対率や回収率が下降する傾向にあります。
つまり競馬では、若い馬の方が儲かるということになる。
長距離戦では、比較的、歳をとった馬でも活躍する傾向にありますが、それでもやはり若い馬の方が、回収率は高くなりやすいですね。
参考記事
↓
競馬は何歳馬が強い?
▼では次に、「長距離戦で有利な枠順」について。
芝の長距離戦では、内枠になればなるほど、連対率が高くなる傾向にあります。
なので、長距離戦では、まず内枠の馬を中心に馬券を考える。
これだけでも、長期回収率はかなり上がると思います。
▼それからもう一つ。
長距離戦では、「大外枠」が激走することが多いです。
先程の内枠有利と矛盾する部分ですが、これも長距離戦に限らず、競馬では大外枠が意外と好走しやすい。
長距離戦においても、外枠の平均連対率は10%前後ですが、大外枠になると、連対率は16%を超えます。
▼長距離戦で、最も回収率が高い枠順は、やはり1番枠ですね。
平均単勝回収率は98%もあります。
長距離戦の場合、外枠だと距離ロスが大きくなるので、やはり最内枠は有利ということになりますね。
▼▼では次に、「長距離の重賞レース」について考えてみたいと思います。
ここでは、芝の2200m以上の重賞レースをデータ分析してみます(2010~2019年)
【長距離重賞レース】
1番人気⇒単勝回収率82%・複勝回収率94%
2番人気⇒単勝回収率68%・複勝回収率75%
3番人気⇒単勝回収率100%・複勝回収率92%
11~15番人気⇒単勝回収率106%・複勝回収率48%
はい。
2200m以上の長距離重賞レースでは、1~3番人気の信頼度が高くなっています。
2番人気が低い回収率ですが、1~3番人気を平均すると、単勝回収率83%・複勝回収率87%と優秀な回収率になっています。
▼このことから、長距離の重賞レースでは、人気馬の信頼度が増すという感じになります。
長距離重賞レースは、ごまかしがきかないので、強い馬が結果を残しやすい傾向にありますね。
▼それから面白いデータとして、11~15番人気の単勝回収率が高いというものがあります。
いわゆる大穴馬ですね。
長距離重賞レースは、強い馬が、強い競馬を見せるのと同時に、大穴馬が激走しやすいレースとも言えます。
長距離レースの場合、「展開のアヤ」が生じやすく、どさくさに紛れて、弱い馬が勝ってしまったりするわけですね。
▼ただ、このような大穴馬は、単勝回収率は高いんですが、複勝回収率は48%しかありません。
なので、あまり気にしなくても良いかと思いますが、馬単の1着固定などで狙っていくと、忘れた頃に大穴の万馬券が引っかかったりします。
▼さて、ここまでは長距離重賞レースでの「本命サイド」と「大穴サイド」を見てみました。
では次に、「中穴サイド」も見てみましょう。
長距離重賞レースでの、4~10番人気の中穴馬の回収率は↓
単勝回収率68%・複勝回収率73%
という感じになります。
回収率としては、低めですね。
▼長距離戦では、先程のデータを見たとおり、本命サイドの回収率が高くなっています。
本命サイドの回収率が高いということは、その分、中穴サイドの回収率が低くなるわけです。
競馬の回収率は、シーソーのようにこっちが上がれば、あっちが下がる、というものです。
なので、長距離重賞レースでは、「1着に1~3番人気」「2~3着に中穴馬」という感じの馬券構成にすると、うまく行きやすいわけです。
ちなみに、大穴馬の激走が多いのも長距離レースの特徴ですが、大穴に関しては、無理に狙わなくても良いかと思います。
大穴馬は出現率が低いので、大穴は無視しても、プラス収支まで持っていけるからです。
▼▼では次に、さらにデータ期間を更新して長距離戦を分析してみたいと思います。
【芝の長距離重賞レースデータ】2010~2021年。芝2200m以上
1番人気⇒単勝回収率84%・複勝回収率94%
2番人気⇒単勝回収率64%・複勝回収率80%
3番人気⇒単勝回収率107%・複勝回収率96%
1~3番人気合算⇒単勝回収率85%・複勝回収率90%
4~10番人気⇒単勝回収率65%・複勝回収率72%
11~16番人気⇒単勝回収率108%・複勝回収率56%
はい。
過去10年以上の長距離重賞レースの人気別データを集計すると、上記のようになります。
▼先ほどと少し数字が変わっていますね。
ただやはり、1~3番人気の期待値の高さは健在です。
長距離重賞レースにおいて、1~3番人気の複勝回収率は90%もあるので、軸は1~3番人気にするのが基本になります。
1~3番人気馬の単複でも、うまく狙えばプラス収支にできますが、それよりも1~3番人気を軸にして、そこから流す馬券にした方が、利益は出しやすいと思います。
▼特に、長距離重賞レースでは1番人気の成績が良く、連対率58%・複勝率71%もあります。
つまり、2200m以上の長距離重賞レースでは、1番人気を外して三連複や三連単を購入してしまうと、ほとんど的中しないということになります。
1番人気の複勝回収率は94%とかなり高い水準になっているので、基本的には長距離戦では、1番人気を信頼するのが良いかと思います。
▼では次に、長距離重賞レースでの枠順別の単勝回収率データを見てみましょう。
【芝の長距離重賞レース。枠順別・単勝回収率データ】
159(%)
112
54
71
109
56
64
106
28
34
76
93
36
33
47
260
51
19
(※上から1~18番枠)
はい。
長距離重賞レースの枠順別単勝回収率は上記の通りです。
▼まず目立つのは、1番枠と2番枠の単勝回収率がプラスになっていることですね。
長距離重賞レースでは、内枠の馬は、最短距離を走ることができるので、圧倒的に有利な状況になっています。
過去10年以上の長距離重賞レースで、1番枠と2番枠の馬の単勝を買い続ければプラス収支になるわけですから、いかに有利かが分かると思います。
芝2200m以上の重賞レースでは、1番枠と2番枠の馬は特注ですね。
▼▼では次に、具体的なケーススタディを見てみましょう。
【オールカマー2021年】2200m
1着 ウインマリリン(2番人気)1番枠
2着 ウインキートス(5番人気)2番枠
3着 グローリーヴェイズ(3番人気)
馬連1980円
三連複4340円
はい。
このレースは、長距離重賞レースの特徴がよく出ているレースで、簡単に馬券を当てることが出来るレースでした。
▼まず軸馬を選びます。
軸は、当ブログでいつも書いているように、1~3番人気から選ぶのが基本です。
この2021年のオールカマーでは、1~3番人気馬の枠順は下記の通りでした。
1番人気レイパパレ⇒12番枠
2番人気ウインマリリン⇒1番枠
3番人気グローリーヴェイズ⇒11番枠
このように、上位人気馬だけで見ていくと、ウインマリリンだけが絶好の枠順を引いたことがわかります。
上述した通り、長距離重賞レースでは1~2番枠の期待値が非常に高いので、ここは迷わずウインマリリンを軸にします。
▼では次に、相手ヒモ馬を選びます。
ヒモは、基本的には9番人気までの馬を中心に考えていきます。
長距離重賞レースでは、10番人気以下の大穴馬の激走もありますが、2021年のオールカマーでは、7番人気までで「オッズ断層」が生じていたので、7番人気までで馬券を構成していきます。
ちなみに、オッズ断層というのは、オッズに大きな差が生じている部分になります。
このレースの場合では、7番人気の単勝オッズが20.3倍、8番人気の単勝オッズが40.4倍と、大きな差が生じていました。
これがオッズ断層になります。
▼7番人気までをヒモにする形で馬券構成すると、下記のような馬券が生成されます↓
軸
2番人気ウインマリリン
相手ヒモ馬
1~7番人気
馬連6点買い
三連複15点買い
という感じですね。
▼結果は、長距離レースらしい、内枠2頭のワンツー。
1番枠のウインマリリンが1着、2番枠のウインキートスが2着と、綺麗に内枠決着となりました。
馬連は6点で1980円と、レース回収率は330%。
三連複は15点で4340円と、レース回収率は289%となり、まずまずの成果でした。
▼このレースのポイントは、まず長距離重賞レースで期待値の高い、内枠の馬を軸にするという点。
そして、7番人気まででオッズ断層が発生していた点。
この2点に気づくことができれば、あとは自動的に買い目が決まり、簡単に好配当を的中することができたわけですね。