ボックス買いは何通りか?何頭が良い?

▼本日は、ボックス買いについて、当研究所の見解を書いてみたいと思います。

まず、結論から書いていきます↓


・馬券種ごとのボックスの買い目点数一覧表は、本文参照。

・三連単のボックスは、買い目点数が多くなり、かなりの資金が必要になるので、お金にゆとりがない人には非推奨。

・対して、三連複ボックスなら、買い目点数もそれほど多くならず、5~10万円の資金があれば長く楽しめるので、オススメ。

・馬連ボックスは、5~6頭ボックスで、「人気馬2頭。中穴2頭。大穴1頭」というようなバランスにすると、回収率が上がりやすくなる。



ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。



▼ここでは、「ボックス買いの買い目点数」と「ボックス買いは何点が良いか」について考えてみます。

まず、馬券種ごとのボックスの買い目点数は、下記の通り↓


【馬連・ワイド・枠連】
3頭ボックス⇒3通り
4頭ボックス⇒6通り
5頭ボックス⇒10通り
6頭ボックス⇒15通り
7頭ボックス⇒21通り
8頭ボックス⇒28通り



【馬単】
3頭ボックス⇒6通り
4頭ボックス⇒12通り
5頭ボックス⇒20通り
6頭ボックス⇒30通り
7頭ボックス⇒42通り
8頭ボックス⇒56通り



【三連複】
3頭ボックス⇒1通り
4頭ボックス⇒4通り
5頭ボックス⇒10通り
6頭ボックス⇒20通り
7頭ボックス⇒35通り
8頭ボックス⇒56通り



【三連単】
3頭ボックス⇒6通り
4頭ボックス⇒24通り
5頭ボックス⇒60通り
6頭ボックス⇒120通り
7頭ボックス⇒210通り
8頭ボックス⇒336通り



はい。
馬券種ごとのボックス馬券の買い目点数は、このようになります。



▼こう見てみると、やはり三連単の買い目点数が、圧倒的に多いことがわかります。

三連単は、あまりボックス買いには向いていない印象です。

もちろん、三連単ボックスでもプラス収支にできますが、かなりの資金力が必要になるわけです。



▼三連単ボックスは、「いかに高配当を引くか?」という部分がポイントになる。

という事は、荒れるレースを選ぶ選球眼が、最重要になってくるわけです。

なので、三連単ボックスで勝つには、「資金力とレース選び」が絶対に必要になります。



▼三連単ボックスに組み入れる馬の数は、5~7頭くらいが良いかと思います。

それでも、60~210点の馬券を購入することになる。

最低でも、1レースに6000円の投資ですから、少なくとも50万円くらいの余裕資金は必要になります。

あまり資金が少ない状態で三連単ボックスを仕掛けると、あっという間に手元の資金が減ってしまうので、精神的に焦ってしまい、冷静な判断が下せなくなります。



▼なので、資金力に不安がある人は、三連単ではなく、三連複ボックスをお勧めします。

三連複なら、5~7頭ボックスにしても、買い目点数は10~35点と、お手頃な賭け金の金額になります。

これくらいの買い目点数なら、手元の資金は5~10万円もあれば十分ですね。

三連単ボックスよりも破壊力はかなり落ちますが、少ない資金でボックス馬券を楽しめるのは、三連複のメリットです。


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馬連ボックスで勝つ方法

▼ボックス買いは何点が良いか、についての考察を続けます。

ここでは、馬連ボックスについて考えてみます。



馬連ボックスでの、最適な頭数は、5~6頭ボックスかと思われます。

買い目点数で言えば、10~15点買い。

この買い方は、誰しもやったことがあると思います。



▼馬連の場合、3~4頭に絞ってボックス買いにする人も多いんですが、頭数を絞りすぎると、どうしても本命サイドに寄ってしまい、本命買いしてしまう傾向にあります。

でも、本命サイドのボックスは、やってみればわかりますが、なかなか回収率が上がらないんですね。

本命サイドのボックスでは、どうしても合成オッズが下がりやすくなってしまい、なかなか控除率の壁を越えていかないわけです。



▼なので、頭数を絞りすぎて本命サイドを購入するよりは、少し広めのボックスにして、しっかり穴馬を狙っていくことが重要になります。

そのための最適な頭数が、馬連5~6頭ボックスかなと。



▼例えば、5頭ボックスの場合、「人気馬2頭。中穴2頭。大穴1頭」というようなバランスにすると、回収率が上がりやすくなります。

6頭ボックスなら、「人気馬2頭。中穴3頭。大穴1頭」このような感じですね。



▼注意点としては、あまり大穴馬を入れすぎないこと。

広めのボックスだと、どうしても振り回してホームランを狙いたくなりますが、あまり大穴馬を入れすぎてしまうと、これもまた、回収率を下げる要因となってしまいます。



▼大穴サイドの馬券は、控除率的に不利なのに加えて、宝くじ感覚で適当に大穴馬券を購入する人が多いので、どうしても基本回収率が低くなりやすくなってしまいます。

なので、馬連boxで高配当を狙う場合でも、基本的には中穴狙いを中心に仕掛けた方が、回収率は上がりやすくなると思います。



それ以外のポイントとしては、馬連ボックスで、8頭以上のボックスは、これも回収率が上がりにくくなります。

馬連は、総買い目点数が、最大で153通りしかない。

なので、例えば10頭ボックスにすると、買い目点数は45通りになってしまい、全体の30%の馬連馬券を購入することになってしまうわけです。

これだとちょっと買いすぎで、回収率が下がりますので、馬連ボックスは7頭くらいまでを基準に考えておくとよいかと思います。



▼▼なぜ、総買い目点数に対して、買い目点数が多くなりすぎるとダメなのか?

これは、競馬で利益を出すためには、控除率の25%を超える必要があるからです。

馬連の場合は、22.5%ですね。

控除率というのは、JRAの取り分です。

馬券というのは、購入した段階でこの控除率(寺銭)を天引きされているわけです。

そして、残ったお金を競馬ファン全員で奪い合う、これが馬券というゲームの本質です。



▼いわゆる、マイナスサムゲームですが、マイナスサムゲームで勝つためには、試行回数を増やしすぎないことと、オッズの歪みを突くことが重要になります。

この辺は、競馬初心者さんには難解かもしれませんが、なんとなくでいいので覚えておくと、馬券で勝ちやすくなります。



▼極端に考えると分かりやすいんですが、例えば、馬連を「全通り買い」すると、153点買いになります。

この場合、的中率は100%になりますが、回収率は60%前後に収束すると思われます。

これが控除率ですね。

控除率は、大穴サイドの方が多く引かれる傾向にあるので、均等買いで全通り買いすると、回収率は60%くらいにしかならないと思います。



このように、「総買い目点数に対する、買い目点数の割合」を多くすればするほど、控除率が足を引っ張ってきます。

私たちの目的は、馬券で利益を出すことですよね?

なので、的中率を上げる必要は無い。

大切な事は、回収率を100%以上にすることです。



▼そう考えると、控除率の平均25%を超えることが、私達競馬ファンの目的と言っても過言では無い。

その目的を達成するためには、買い目点数は多すぎると駄目なわけです。

理由は、上述した通り、控除率を越えていかないからです。



▼そう考えると、ボックス買いというのは、買い目点数が多くなりやすい戦略のため、回収率を上げにくい部分もあります。

競馬で利益を出すためには、期待値が高い部分だけを、ピンポイントで狙っていく必要があるからです。



▼ただ、ボックス買いでも、もちろんプラス収支にすることは可能です。

私は馬券収支を詳細に分類して集計していますが、ボックス買いでも、年間プラス収支になっています。

これはなぜかというと、ここまで書いてきたようなボックス買いの基本を守っているからなんですね。

そして、荒れそうなレースを選んでいる。

ボックス買いに向くレース」だけを選んで、そこでのみボックス買いで勝負しているから、プラス収支になるわけです。



▼▼では次に、私がボックス買いで実際に馬券を的中したレースを分析してみましょう。


中京記念2021年

1着 アンドラステ(1番人気)
2着 カテドラル(6番人気)
3着 クラヴェル(5番人気)

馬連2330円
三連複5020円



はい。
このレースは、ボックス買いに適したレースだったので、少し考察してみます。



▼まず、レース条件は、「ローカル開催」「ハンデ重賞」「1番人気の単勝オッズが4.4倍」という感じで、波乱が予想されるレースでした。

Box買いを仕掛ける場合、必ず波乱になりそうなレースを選ばなければなりません。

固そうなレースでbox買いを仕掛けても、トリガミ連発でプラス収支にはならないからです。

その点で考えると、この2021年の中京記念は、波乱になりそうな条件が揃っていたので、box買いに適していると言えます。



▼では次に、何頭ボックスにするかを考えてみます。

何頭ボックスにするかを決める場合、まず基本となるのは、「出走頭数」です。

出走頭数が多ければ、ボックスに入れる馬の数も多くなります。

逆に、出走頭数が少なければ、ボックスに入れる馬の数は少なくなるわけです。



▼なぜそうなるかと言うと、合成オッズのバランスを取るためですね。

合成オッズとは、馬券が的中した時の払戻倍率の平均です。

1万円分の馬券を購入して、的中した時の払戻金が3万円平均なら、合成オッズは約3倍ということになります。



▼この合成オッズは、馬券で利益を出すためには非常に重要なファクターになります。

「そこそこ馬券は的中するのに、なかなかプラス収支にならない!」と言う人は、合成オッズが低いケースが多いです。

合成オッズが低いという事は、買い目点数が多すぎるか、本命サイドを買いすぎているということになります。



▼中京記念の話に戻りましょう。

このレースは、出走頭数12頭だったので、頭数は少なめ。

という事は、三連複5頭ボックスくらいがちょうどいいラインということになります。



▼ボックスに組み入れる馬は、1~9番人気から、4頭を切ります。

まず、3番人気のロータスランドは、重賞レースに実績がないので切り。

重賞レースでは、重賞実績がない馬は期待値が低くなりやすいので、私は基本的には軽視しています。



▼同様に、7番人気のダノンチェイサーも、古馬の重賞レースに実績がないので切り。

8番人気のミスニューヨークも、重賞レースに実績がない。

9番人気のメイケイダイハードは、前年に18番人気で大穴を開けていますが、二匹目のドジョウはいないと見て、切り。



▼このように、簡単に4頭を切ることができたので、あとは残った5頭で三連複と馬連ボックスということになります。

結果は、三連複が5020円、馬連が2330円と、完勝。

レース選びが正しければ、ボックス買いでも簡単に利益を出せるということがわかります。



▼▼では、次のケーススタディを見てみましょう。


弥生賞2022年

1着 アスクビクターモア(3番人気)
2着 ドウデュース(1番人気)
3着 ボーンディスウェイ(9番人気)

三連複4990円



はい。
このレースは、1番人気のドウデュースの好走確率が高いレースで、ボックスは不向きに見えますが、ドウデュース以外の馬が大混戦だったので、ボックスでも利益が狙えるレースでした。



▼馬券構成は、出走頭数が11頭と少ないので、三連複5頭ボックスくらいのバランスが良いかと思います。

まず1番人気のドウデュースは、馬券になる確率がかなり高いので、これは入れます。

あとは、残った10頭から4頭を選ぶ作業になります。



▼まず、2番人気のインダストリアは、合成オッズの観点から、切り。

断然人気のドウデュースを入れているので、2番人気のインダストリアまで入れてしまうと、合成オッズが下がり、プラス収支にしにくくなるからです。



▼次に、3番人気のアスクビクターモアは、中山コース2戦2勝のコース実績が魅力。

先行力があるタイプも期待値が高くなりやすいので、この馬は入れます。

4番人気のジャスティンロックは、京都2歳ステークスの勝ち馬で、2000mの重賞レースに実績があるので、これも入れます。

5番人気のマテンロウレオは、きさらぎ賞が強い競馬でしたが、左回りでのものであり、中山2000mのホープフルステークスは6着に負けているので、この馬は切ります。



▼6番人気のロジハービンは、中山2000mの京成杯2着は魅力なんですが、京成杯はレベルがそれほど高くなかったので、この馬は切り。

7番人気のラーグルフは、G1・ホープフルステークスで3着と好走。この馬は入れておきます。

8番人気のメイショウゲキリンは、能力が足りないので切り。

9番人気のボーンディスウェイは、ホープフルステークスで5着と好走。この馬も入れておきます。



▼ということで、全体の馬券構成は、

三連複5頭ボックス(10点買い)

1番人気ドウデュース
3番人気アスクビクターモア
4番人気ジャスティンロック
7番人気ラーグルフ
9番人気ボーンディスウェイ


という感じになります。



▼結果は、3番人気⇒1番人気⇒9番人気と入り、三連複4990円が的中。

10点買いだったので、レース回収率は、499%といい感じの回収率になりました。

このレースのポイントは、1番人気のドウデュース以外の馬の能力が接近しており、ヒモが混戦レースだったこと。

ここに気づくことができれば、「混戦レースのボックス狙い」で好配当が的中できたレースだったわけですね。


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