単勝・複勝では勝てない?

▼本日は、単勝と複勝は勝てないのか?について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。

まず、結論から書いていきます。


・単勝・複勝でも勝てる。勝てないのは買い方のポイントがズレているだけ

・「単勝・複勝では勝てない!」と言う人の多くは、人気薄を狙いすぎ。もしくは断然人気馬を狙いすぎ

・単複馬券は、配当が低いので勝った気がしないが、還元率が高いので、実は回収率が高くなりやすい

・特に、3~7番人気あたりの中穴馬は、回収率を高めやすい



ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。



▼中央競馬の馬券には、9種類のバリエーションがありますが、単勝・複勝は活用しているでしょうか?

競馬ファンの声を聞くと、「単勝・複勝では勝てないから、買わない」という人も多いようです。



▼では、単複馬券は、本当に勝てないのか?

私の考えをいえば、「単複でも普通に勝てる」と思います。



▼ちなみに私の馬券成績は、近年ずっと年間プラス収支が続いています。

馬券種別の回収率も記録していますが、単複でもプラスになっています。



▼多くの人が、「勝てない」と言っている単複で、なぜ私はプラス収支なのか?

その理由は簡単で、「期待値が高い馬だけを狙って購入しているから」です。



▼そもそも、単複は勝てない!と言っている競馬ファンは、単複以外の馬券種でも、おそらく負けている。

すべての馬券収支を記録している人は、ほとんどいないので、自分が負けていることに気づいていないだけです。



▼例えば、三連単は1つの的中で、大きな払い戻しを得ることができます。

なので、三連単は「勝った気になる」わけです。

でも、しっかり馬券収支を馬券種ごとにつけていくと、意外と三連単より、単複の方が回収率が高かったりする。



▼馬券には、それぞれ「控除率」というものが設定されています。

これは馬券種ごとに割合が違います。

三連単の控除率は27.5%、馬連の控除率は22.5%、という感じで。



▼そして、単勝と複勝の控除率は、なんと20%です。

他のどの馬券種よりも控除率が低い。

つまり、回収率が上げやすいということになるわけです。



▼このようなお得な単複なのに、なぜ多くの人は勝てないと感じるのか?

それは、「配当が低いから」なんですね。

的中時の配当が低いから、勝った気がしない。

単複が勝てないと思っている人の多くは、思い込みだったりするわけです。



▼確かに、腕がある人にとっては、単勝よりも「三連単1着固定」や「馬単1着固定」の方が利益を出しやすい部分があります。

1着固定の場合、ヒモ馬を自分で絞り込むことができるので、回収率を上げやすいんですね。

単勝は、「1着固定総流し」と同じ意味合いになるので、回収率が平均化されてしまい、裁量が入る1着固定より利益を出しにくくなるわけです。



▼ですが、多くの競馬ファンはそこまでの腕はない。

なので、単純に控除率が低い単勝・複勝を選んだ方が、長期回収率は高くなりやすいと思います。

なのでまずは、自分が購入した馬券種ごとの収支をつけること。

そうすると、単複の回収率が意外と高いことがわかると思います。


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単勝・複勝馬券で勝てない人の特徴・傾向

▼単勝馬券は勝てないか?についての考察を続けます。

先程の続き。

単勝馬券が勝てないと言っている人の傾向を考えてみます。



▼例えば、単勝馬券で勝てない人の特徴↓

・大穴馬の単勝を買う
・断然人気馬の単勝を買う
・単勝は、1点買いじゃなきゃダメだと思っている
・期待値を考えていない



はい。
このような特徴に当てはまる人は、単勝馬券で勝てていない印象です。



▼まず、「大穴馬の単勝を買う

大穴馬の単勝は、当たれば大きな利益になるんですが、大穴サイドは期待値的に美味しくないケースが多いので、大穴馬の単勝を狙う人は、なかなか勝てないことになります。

大穴馬が勝つ確率も極めて低く、効率が悪い買い方になります。

参考記事
 ↓
競馬初心者の単勝・複勝の買い方



▼次に、「断然人気馬の単勝を買う

断然人気の馬は、明らかにそのメンバーの中で、力が上です。

なので、「これはさすがに勝つだろう」と思って、ついつい単勝を購入してしまう人も多いです。



▼しかし、断然人気馬の単勝馬券は、オッズが1~2倍しかつかない。

この程度のオッズでは、的中率は上がっても、なかなか回収率が上がってこないわけです。

馬券は、回収率を上げないと儲からないので、この買い方も効率が悪いということになります。



▼次に、「単勝は、1点買いじゃなきゃダメだと思っている

勝ち馬は1頭だから、単勝は1点買いだろ!と思っていませんか?

これは大きな間違い。

単勝でも、多点買いして大丈夫です。



▼そもそも、当たり馬券が1つしかないから1点買い!と言うなら、三連単の当たりも1点しかないから、三連単1点勝負しますか?

しませんよね。

当たりの数と、購入件数は関係がないわけです。



▼要は期待値。

これが次の項目、「期待値を考えていない」に繋がります。

単勝馬券でも複勝馬券でも、結局は期待値が高い馬を購入すれば、プラス収支になるわけです。



▼期待値が高い馬というのは、簡単に言えば、過小評価されている馬。

強いのにあまり馬券が売れていない馬」を探して、その馬の単複を買い続ければ、長期的には高確率でプラス収支になり、利益が出るわけです。



▼▼馬券の期待値というものを、わかりやすく書いてみましょう。

例えば、

A「単勝オッズ2倍。勝率30%」
B「単勝オッズ5倍。勝率30%」



はい。
AとBは、どちらも同じ強さの馬になります。

しかし、同じ強さの馬なのに、Aはマイナス収支になり、Bはプラス収支になるわけです。

これはなぜか?



▼その理由は、当たり前ですが、「オッズが違うから」ということになります。

同じ強さの馬でも、オッズが違えば、期待値が違う。

競馬では、強い馬を購入しても利益は出ません。

それは何故かというと、オッズを見ていないからなんですね。



結局のところ、競馬で利益を出すためには、「オッズの割には強い馬」をひたすら狙えば良いということになる。

「単純に強い馬」を狙っても利益は出ないんです。

「オッズの割に強い馬」を狙わなければならない。



▼そう考えると、単純に強い馬は、ほとんど人気馬になりますが、オッズの割に強い馬は、人気馬から人気薄まで幅広く存在していることになります。

本命サイドを狙っても、穴サイドを狙っても、どちらでも利益を出すことができるのは、このような仕組みによります。



▼単勝・複勝の話に戻りましょう。

単複で利益を出す場合でも、考え方は同じになります。

単勝でも複勝でも、まず見るものは「オッズ」です。

オッズを見て、お買い得だと判断すれば購入すればいいし、割高だと判断すれば、見送りということになります。



▼競馬で利益を出している人は、意識的であれ無意識的であれ、ほぼ全員がこの考え方を持っています。

逆に、競馬で勝てない人は、単純に「当てたい!」とか「強い馬はどれだ?」と考えてしまっている。

そこにオッズが入っていないわけです。

だから期待値が分析できず、何レース購入しても利益が出ないわけですね。



▼このように、単複で利益を出すためには、馬の能力とオッズを見比べる必要がある。

でもそれは、初心者さんにはかなり難しいです。

なので、最初は「断然人気馬を避ける」というところから入っていくと、わかりやすいかと思います。



▼断然人気馬を避けて、2~3番人気馬の単複で勝負する形にしていくと、比較的、回収率が上がりやすくなります。

この場合は、「断然人気馬に死角があるレース」を選んでいくと、さらに回収率が上がりやすくなります。

例えば、断然人気馬が外枠とか、逃げ馬・追い込み馬だとか、リーディング下位の騎手であるとかですね。



▼▼では次に、複勝馬券で勝てない人の特徴を考えてみましょう。


・大穴馬の複勝を買う
・オッズ1倍台の複勝を買う
・複勝を多点買いする
・期待値を考えていない



はい。
このような特徴に当てはまる人は、複勝馬券で勝てていない印象です。



▼まず、「大穴馬の複勝を買う

単勝馬券の時と同じように、複勝馬券でも、大穴サイドの馬券は回収率が上げにくいです。

これは、控除率と過剰投票の影響によるものです。

データ分析してみればわかりますが、単勝でも複勝でも、大穴サイドの馬券は回収率が低くなります。

ためしに、具体的なデータを取ってみましょう。


重賞レース。人気別の複勝回収率】2016~2021年。中央場所

82(%)
83
86
73
74
90
80
59
62
53
85
70
62
38
36
46
0
61

(※上から、1~18番人気)



はい。
このデータを見れば一目瞭然ですが、人気馬になればなるほど、複勝回収率が高くなる傾向にあります。

逆に、人気薄になると、どんどん回収率が下がっていくのがわかります。

18番人気の複勝回収率は61%ありますが、これは、2020年の中京記念で、シンガリ人気のメイケイダイハードが入ったからです。

このメイケイダイハードのデータを除外すると、18番人気の複勝回収率は、31%になります。



▼このように、大穴サイドの複勝馬券は、どうしても回収率が低くなります。

複勝馬券と言えば、3着以内まで的中なので、なんとなく人気薄を狙いたくなりますが、上記のデータを見てもわかる通り、大穴の複勝馬券は勝ちにくいため、あまりお勧めしません。

もちろん、大穴の複勝馬券が的中すれば、その瞬間は利益が出ますが、その後も同じように大穴の複勝馬券を狙い続けると、高確率でその利益は飲まれてしまいます。

従って、複勝馬券を狙う場合は、基本的には7番人気くらいまでを狙っていくと、平均回収率が上がりやすくなりますね。



▼では次に、「オッズ1倍台の複勝を買う」ということについて。

大穴の複勝馬券は回収率が上がりにくいですが、オッズ1倍台の複勝は、プラス収支にしにくい馬券になります。

オッズ1倍台の複勝は、回収率80%くらいまでは簡単に行きますが、そこから回収率100%を超えるのが難しい。

なぜかというと、複勝馬券の控除率は20%あり、この20%を上回らないと、プラス収支にならないからです。



▼馬券でプラス収支にするためには、「オッズの歪み」を狙わなければならない。

そして、オッズの歪みは、ある程度のオッズ幅がないと生じないんですね。

つまり、オッズ1倍台の複勝では、オッズの歪みが発生しにくく、利益も損失も、どちらも出にくいということになるわけです。



▼▼なので、複勝馬券で利益を出すためには、オッズは最低でも2倍くらいは欲しいところ。

複勝でオッズ2倍という事は、1~2番人気では無理なので、3番人気以下の複勝ということになります。

レースによっては、3番人気でも複勝1倍台ということもあるので、複勝を買う場合は、オッズ2倍以上を目安に馬を選んでいくと良いかと思います。



▼では次に、「複勝を多点買いする」ということについて。

複勝馬券の場合、多点買いすると、ほとんどの場合勝てません。

単勝の場合は、多点買いしても勝てるわけですが、複勝の多点買いは勝てない。

これはなぜか?



▼その理由は、複勝馬券はオッズの数値が小さいため、多点買いしてしまうと合成オッズが大きく下がってしまい、控除率の壁を越えるのが難しくなるからです。

競馬初心者さんには意味不明かもしれませんが、ここは競馬で勝つために大事なポイントなので、もうちょっと頑張って下さい。



▼要するに、単勝馬券や複勝馬券には、20%の控除率があるので、その控除率を超えて利益を出すためには、ある程度のオッズ幅が必要になるわけです。

複勝1倍台では長期利益を出しにくいと書きましたが、考え方はそれと同じになります。



▼なので、複勝馬券で勝負する場合は、「複勝1点買い」が基本になります。

大穴サイドの複勝なら、2点買いでもプラス収支にできるかもしれませんが、大穴サイドの複勝は基本還元率が低いので、かなり難易度が高いです。

なので、複勝馬券を買うなら、1点勝負にしておいた方が良いかと思います。



▼ちなみに、単勝馬券の場合は、オッズの数値が複勝馬券よりもはるかに大きくなるので、多点買いしてもプラス収支にできます。

ただこの場合でも、オッズの数値が小さい本命サイドの単勝を多点買いしてしまうと、合成オッズが下がり、プラス収支にしにくくなりますので、「中穴の単勝を多点買い」というのが基本になってくるわけですね。


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