短距離戦の買い方

▼本日は、短距離レースについて、当研究所の見解を書いてみたいと思います。

まず、結論から書いていきます↓


・競馬の短距離レースの定義は、1200mと1400mで考える

・短距離戦で有利な脚質は、逃げ馬と先行馬

・短距離戦は、中長距離戦よりも、内枠有利となりにくい。外枠でも狙えるレース

・短距離レースは、ヒモ荒れしやすい。10番人気以下の大穴馬でも要注意

・短距離戦が得意な騎手は、松山騎手・川田騎手・横山武史騎手あたり



ではこの根拠について、具体的に解説していきましょう。



▼競馬のレースは、大きく分けて、短距離戦・中距離戦・長距離戦に大別されます。

これらの距離の定義を私なりに考えてみました。

短距離戦→1200m~1400m
中距離戦→1600m~2200m
長距離戦→2400m~3600m


はい。
距離の定義は、このような感じで話を進めていきます。



▼以前の記事では、長距離レースについて解説しました。

参考記事
 ↓
長距離レースでの馬券の買い方を考察

本日は、短距離レースについて、わかりやすく解説していきたいと思います。



▼まず、短距離レースとは何メートル?

その定義ですが、1200mと1400mを短距離レースとします。

1600mも短距離なんですが、マイル戦は厳密な意味での短距離戦ではないので、ここでは1400m以下のレースを短距離戦とします。



▼まず、「短距離戦で有利な脚質」について考えていきましょう。

具体的なデータから見ていきます。


短距離戦の脚質データ。単勝回収率。全クラス対象】2020~2023年

逃げ馬→217%
先行馬→117%
差し馬→54%
追い込み馬→20%



はい。
このデータを見れば一目瞭然ですが、短距離レースでは、逃げ馬と先行馬の単勝回収率が、ズバ抜けて高くなっています。

逆に、差し馬と追い込み馬の単勝回収率は、かなり悲惨な状況です。



▼このことから、短距離レースでは、逃げ馬と先行馬を中心に馬券を構成すると、的中率と回収率が高くなることがわかります。

競馬は基本的に、どんな距離でも逃げ馬と先行馬が有利なものですが、短距離戦においては、1分程度の短時間でレースが終わってしまうので、できるだけ前のポジションを取れる馬の方が、好走確率が高くなるんですね。



▼特に、短距離戦で「軸馬」を決める場合は、逃げ・先行馬から選ぶようにしていくと、馬券成績が良くなります。

軸馬の期待値は、馬券の回収率に直結するので、できるだけ期待値の高い馬を軸馬に設定したい。

そう考えると、短距離戦で期待値が高いのは、逃げ・先行馬なので、そこから軸を選ぶことで、あなたの馬券の回収率は高くなるわけですね。


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短距離レースの馬券の買い方

▼ということで、短距離レースのコツについて、次の解説をしていきましょう。

では次に、「短距離戦で有利な枠順」について考えていきましょう。



▼枠順についても、具体的なデータから見ていきます。


短距離戦の枠順データ。芝のレース。連対率。全クラス対象】2020~2023年

14.8%
16.4%
14.0%
15.2%
15.2%
14.9%
13.5%
13.2%
13.1%
13.9%
12.0%
12.1%
12.0%
12.7%
11.7%
11.4%
9.4%
11.5%

(※上から1~18番枠)



はい。
短距離戦での、枠順別の連対率は上記のようになります。



▼このデータを見ると、基本的には内枠の方がやや有利なんですが、それほど顕著な傾向はありません。

中距離戦と長距離戦においては、もっと内枠有利になるので、短距離戦は比較的、外枠でも不利になりにくいと言えます。

それでも芝のレースなので、基本的には内枠が有利になっています。



▼では、短距離レースでは、内枠を重視して、外枠を軽視すればいいのか?

次に、単勝回収率のデータを見てみましょう。


短距離戦の枠順データ。芝のレース。単勝回収率。全クラス対象】2020~2023年

61(%)
102
61
101
58
85
61
78
63
100
49
72
78
72
81
68
81
89

(※上から1~18番枠)



はい。
短距離戦での枠順別の単勝回収率は上記のようになります。



先程の連対率のデータでは、内枠が有利で、外枠が不利でした。

しかし、単勝回収率のデータを見てみると、外枠でも回収率が下がっていない
ことがわかります。

というか、むしろ、外枠の方が平均的な単勝回収率は高い印象です。



▼これはなぜかと言うと、短距離レースでは、外枠がそれほど不利ではないのに、馬券はあまり売れないからです。

競馬ファンは、「短距離の外枠は不利だろう」という先入観で馬券を購入するので、外枠の馬は馬券があまり売れず、オッズが高くなります。

その結果、外枠の馬の回収率が上がり、「短距離戦では、外枠の馬が意外と儲かる」という状況になるわけですね。



▼▼通常、芝のレースでは、内枠の馬が圧倒的に有利になります。

芝のレースは、内枠の馬の方が、勝率も連対率も複勝率も高くなりやすい。

そして、単勝回収率も複勝回収率も、内枠の方が高くなりやすいわけです。



▼しかしながら、芝1200m~1400mの短距離戦では、この傾向が少し変わってくる。

短距離戦は、それほど内枠有利ではなく、回収率ではむしろ外枠の方が高いくらいです。

短距離戦は、短い時間でレースが終わってしまうので、馬群が密集しやすく、内枠の馬は進路を確保しにくいことが多いです。

なので、芝1200m~1400mにおいては、外枠の方がスムーズな競馬ができる分、回収率が上がりやすいわけですね。



▼ただ、短距離戦の内枠でも、回収率が高い条件があります。

それは、「2.4.6番枠」です。

この馬番に関しては、短距離戦の内枠でも単勝回収率が高くなっています。



▼2.4.6番枠というのは、いわゆる「内枠の偶数枠」ですね。

中央競馬のゲート入りは、まず先に奇数枠の馬がゲートに入り、その次に偶数枠の馬がゲートに入ります。

つまり、偶数枠の馬は、ゲートが後入れなんですね。



▼サラブレッドは繊細なので、ゲートの中で長時間待たされると、ストレスでイライラしてしまい、出遅れるリスクが高くなります。

なので中央競馬では、基本的には後入れの偶数枠が有利。

そして内枠も有利なので、内枠の偶数枠である、2.4.6番枠の単勝回収率が高くなるわけです。



▼短距離戦は、短時間で勝負がつくレースなので、出遅れは致命傷になりやすい。

しかも、内枠で出遅れてしまうと、馬群に包まれてリカバリーするのが困難です。

なので、先程のデータを見ても、奇数枠で内枠の1.3.5.7番枠は、内枠でも単勝回収率が低いわけです。



▼では、偶数枠と奇数枠の単勝回収率の違いを見てみましょう。


芝の短距離戦における偶数枠と奇数枠の単勝回収率

偶数枠→単勝回収率83%
奇数枠→単勝回収率66%



はい。
このように、明らかに偶数枠の方が単勝回収率が高くなっています。



▼これはつまり、「芝の短距離戦では、偶数枠の馬の方が勝ち切る確率が高い」ということになります。

なので、短距離戦で単勝馬券を購入する場合は、意識的に偶数枠の馬をチョイスしていくと、回収率が上がりやすくなるわけです。

出遅れが許されない短距離戦では、ゲートが後入れの偶数枠はかなり有利になるので、頭に入れておくと良いでしょう。


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